慰霊紀行』 ① 序章
インパール作戦が開始された70年前の3月8日を迎えます。
関係者のミヤンマー慰霊の旅が始まるまえに、現在のミヤンマーの交通・気候・宿泊・道路事情等
現地情報をお伝えしておきたいと思います。
予定通りインパール作戦退却路・白骨街道を歩く旅程を終え帰国しました。
今回は最新情報をお伝えするにとどめ、
時間をみつけてブログにてミヤンマー紀行記を載せていきたいと思います。
その地域(エリア)は次の通りです。
路線によっては日曜日欠便することがあるのでご注意ください。
今回の日曜日欠便は「カレーミョウ⇒タム便」、「カレーミョウ⇒ハカー便」のバス2便でした。
上記路線でも帰路便は日曜日でも運行していました。 かならずチケット購入時確認してください。
2016年2月1日現在、1US$=100円=1000K(キャッツ)として計算し、ミヤンマー生活を送っていました。
例えば缶ビール(1000K・100円)、ボトル・コカコーラ(400K・40円)、バナナ10本(500K・50円)、モヒンガ(かけ麺・500K・50円)、焼き飯(1500K・150円)、リンゴ3・オレンジ3(1000K・100円)、珈琲(400K・40円)などです。
■「ヤンゴン⇒カレーミョウ」
A.「カレーミョウ⇔カレーワ道」チンドイン渡河と露営・慰霊
B.「カレーミョウ⇔テディム⇔トンザン道」 及び 「トンザン=サザジョウ道」
トンザン激戦地での「アラカン山脈・白骨街道」トレッキング・露営・慰霊
C.「カレーミョウ⇔タム⇔(パレル)道」
カバウ渓谷(平原)退却路での「白骨街道」トレッキング・インド越境・露営・慰霊
D.「カレーミョウ⇒ファラム⇒ハカー道」
チン高地のファラム(白骨街道最南端)、ハカー(アラカン山脈最南端)訪問・トレッキング
■ 「ハカ⇒ヤンゴン」
各入域地への「入域許可書」は必要なく、ミニバスで入域できます。
ただし各入域地への道中には2~3か所のチェックポイント(検問所)があり、検問所により
パスポート検閲・尋問があります。
またバス切符購入の際にも行先によりパスポートの確認・一時保管がありました。
宿泊のゲストハウス・ホテルではパスポート・コピーを3部とり公安警察・移民局に提出していました。
特にタムはインド国境にあり検問は厳重です。
パスポートの一時保管・返却には十分気をつけ、たえずその所在を確認してください。
A.カレーワ、C.「パレル=タム道」以外は未舗装で酷悪路、道路拡張工事、土埃、縦横揺れ、嘔吐
に悩まされ、アドベンチャーとしてスリリングな最高のミニバス旅行でした。
覚悟しておいでください。
今回は当初の予定を変更して、ラングーン空港到着後すぐに「アウンミンガラー」バスセンターに移動し、夜行バスでカレーミョウに移動。 カレーミョウをベースキャンプ(基地)に各ルートへミニバスで往復しました。
<交通機関・宿泊先>
チンドイン河合流地点通過)⇒マンダレー(慰霊碑)⇒モンユウ(日本人墓地)⇒(夜行バス)
⇒カレーミョウ(白骨街道ベースキャンプ・基地)
● ヤンゴン国際空港→「アウンミンガラー」バスセンター : タクシー6000K
バス会社「Elite Express」夜行バス・午後9:30発・14.200K・翌日午前4:30バガン着
車内は冷えるので重ね着のこと、トイレ休憩3回、立ちション覚悟、あればヘッドライト
ダウンタウン「Golden Myanmar Guest House」(1泊25US$)にむかう、
合流地点の確認とイラワジ河よりの阿羅漢山脈の眺望スケッチ
(残念ながら阿羅漢山脈遠望ならず)、ゲストハウスでフェリー予約(午前5:30出港・
マンダレー午後5:00着・乗船約12時間・フェリー代20US$・朝昼食付・船着き場までの
移動バイクタクシー3US$)
ヒルズにある日本人慰霊碑参拝(ビヤディペー・パヤ裏の急階段を上がって左側、
ホテルよりマンダレヒルズ往復バイクタクシー5000K)
途中2回トイレ休憩・トイレ有
● モンユウ : 計画ではチンドイン河をジェットボートでカレーワまで遡上する予定だったが
現地人からの情報が得られず断念、日本人墓地訪問慰霊(バイクタクシー5000K)、
モンユウからカレーミョウへ夜行バスでの直行に予定変更
● モンユウ→カレーミョウ : モンユウバスセンターより夜行バスにてカレーミョウへ向かう、
バス代11000K、モンユウ午後5:00発⇒カレーミョウ午前3:00着、所要時間約10時間、
トイレ休憩3回、車内寒い、縦横揺れ激しい、土埃
● カレーミョウ : アラカン山脈・チン高地・白骨街道のベースキャンプとして バスターミナル
近くの『Chin Taung Tan Hotel』に滞在(1泊25US$―AC・TV・水洗トイレ・温シャワー
朝食付)
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● A.「カレーミョウ⇔カレーワ道」 : チンドイン渡河と露営・慰霊
・カレーミョウ⇒カレーワ : カレーミョウバスターミナル・ゲート#18よりバス代2000K、午前7:00発、
・カレーワの街入口午前9時着、チンドウイン河まで徒歩1.5K・約20分、渡し船往復2000K、
・露営・慰霊
・帰路はもとの降車地にもどり36kmをヒッチハイクにてカレーミョウにもどりました。
・ミッタ川 : カレーミョウからカレーワへの道に沿ってミッタ川がチンドイン河に流れ込んで
おり、作戦に参加した弓第33師団各連隊(第33歩兵団司令部・歩兵第213・歩兵第214・
近くまで続いています。
またチンドウイン河渡河地点として、またインパール作戦退却路の目標地点としても
忘れえないところです。
● B.「カレーミョウ⇔テディム⇔トンザン道」 及び 「トンザン=サザジョウ道」
・トンザン激戦地での「アラカン山脈・白骨街道」トレッキング・露営・慰霊
・カレーミョウ・バスターミナル南側向かって2番目のゲートよりミニバス(バス代12000K)、
午前6:00発 (この日はなぜか遅延・午前7:58発)
トンザン(標高1440m)に午後4:00到着、所要8時間
・酷悪路・万歩計32671歩を示す、横揺れ縦揺れ激し、土埃(砂塵)にマスク必要、酔止め薬必携
・マニプール川渡河、「トンザン=サザジョウ道」トレックイング・露営・慰霊
・トンザン「Zoland Guest House」 : 1泊4000K・ベットのみ・ヘッドライト必要・
トイレシャワー共有ミニバス運転手にゲストハウス紹介をお願いしておいたところ、
その前で降ろしてくれます
帰路はGH近くの商店で切符販売、必ず早めに購入し座席を予約してください
(全席指定)
・「テディム=トンザン」は、インパール作戦進攻・退却時、英印軍(連合軍)との攻防死闘を
繰り返した戦跡です。
現在はアラカン山脈のジャングルも木を切られ、丸い山並みをみせる牧歌的な景色を
見せています。
また標高差1000mを駆けおり上るマニプール河を渡河するたびに、当時の過酷な
将兵の苦闘を偲びました。
・「トンザン=サザジョウ道」 : 弓第33師団歩兵第214連隊 連隊長・作間喬宜大佐の
露営し、英霊との時の流れを共有しました。
● C.「カレーミョウ⇔タム⇔(パレル)道」
・カバウ渓谷(平原)退却路での「白骨街道」トレッキング・インド越境・露営・慰霊
・カレーミョウでのタム行ミニバスの乗り場はバスターミナルより北東約2kmのところにあり、
ホテルよりバイタクシー (1500K)での移動をおすすめします。全席指定なので
前日までに切符購入のこと、ミニバス代5000k、運転手に宿泊先を告げておくと送って
くれます。 帰路はタム中央の朝市・マーケット近くのミニバス運行会社より乗車
します。
・カレーミョウ午前8:00発 タム午前11:15着、所要約109km・約3時間
・インド国境よりの道路のため、チェックポイント(検問所)が三ケ所あり、
パスポート検閲・尋問が厳しく行われます。
・アジアハイウエー1号線・インド/ミヤンマー友好道路でありミヤンマー幹線道路のひとつ
でもあるので快適な舗装道路です
・タム滞在先「ShweOakar Motel」、1泊7000K、ダブルベットのみ、水シャワー・トイレ共有、
ダニ対策が必要です。 停電に対してのヘッドランプや防蚊ネットの用意も必要です。
(ご心配なく、20000K~よりの部屋もあり、 温シャワー/TV/水洗トイレ/
エアコン付です)
・ミヤンマー側国境チェックポイント(検問所)の警備員の配慮で国境の橋を越えインド側・
パレル道での散策・慰霊の許可を受けることができました。(ただし不測の事態に備え
インド側のチェックポイント・イミグレーション手前で折り返しました)
・ミヤンマー/インド国境の町・モーレ・Morehに隣接するタム・ナパロン村にある国境
検問所も訪問しました(Tamu⇒Napalon村乗合三輪バス・200K)
・タムの街マフラー川河畔よりアラカン山脈は遠方に横たわってみえます。
・「カバウ渓谷=タム=パレル(アラカン山脈)道」は弓第33師団第33歩兵団司令部
歩兵団長・山本募少将 (右突進隊の地に山本支隊)の進撃・
退却路(白骨街道のひとつ)となった経路です
● D.「カレーミョウ⇒ファラム⇒ハカ道」
・チン高地のファラム(白骨街道最南端)、ハカ(チン州都・アラカン山脈最南端)訪問・
トレッキング
・カレーミョウ⇒ハカへの行き方: カレーミョウ・バスターミナル・ゲート#9、ミニバス代
12000K、午前7:30カレーミョウ出発、ハカに午後6:30到着、所要11時間、
酷悪路・土埃・酔い止め薬必要・マスク必要です。
・ミニバスはすべて予約・座席指定制なので前日までにチケット購入が必要です
・ハカ: チン州 州都、標高1886m 坂のある街、昼最高16℃/夜最低6℃、雲海の出来る
幻想的な山岳都市です。人口約120,000人、キリスト教徒96%、
英語が通じます。
・滞在先「Grace Guest house」 : 1泊15000K、TV・ホットシャワー・水洗トイレ、
夜は冷えます。
防寒服必要。 (乗車したミニバスドライバーにゲストハウス紹介を依頼したところ
紹介されて、送り届けてくれました)
その包囲殲滅作戦は失敗しました。その原因はインパール作戦失敗と同じく
といわれています。
・その英印軍による背後からのインパール作戦分断を懸念して、ハカやファラムのある
チン高地に守備隊を配置していたことと、インパール作戦退却路のひとつにフ
ァラム経由退却路がありました。ここもまた白骨街道のひとつとして悲劇の道と
なったのです。
・チン高地には「南チン山地守備部隊」(ファーラム・ハカ各守備部隊ー歩兵第214連隊第三
・今回このチン高地に滞在することにより、アラカン山脈での作戦の困難さを体験させて
もらうとともに、 ハカの標高1886mという高地での生活をとおして70年前の
将兵の山岳戦に触れてみました。
● 「ハカー⇒ヤンゴン」帰路につく
序章2につづく