shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

2017『星の巡礼・六甲全山縦走のんびり2泊3日のトレッキング』 (シニア向き) Ⅰ

2017『星の巡礼・六甲全山縦走のんびり2泊3日のトレッキング』 Ⅰ
 
■ 『六甲全山縦走のんびり23日のトレッキング』  序説 ①
 
若いときから六甲山縦走の想いを心に描いてきた。       
             
大学生の頃、ボーイスカウト近畿地方実習所が甲山の麓で開催され、朝夕、六甲の山並みをテントの中から仰ぎ見ていた。
 
       
また、社会人になってK大学に在職していた1995117日早朝におこった阪神淡路大震災にともなう被災学生救済のめスタッフと共に救援物資を届けに訪れたことがある。
 
 
このとき目にした六甲の山は、苦痛の面持ちで破壊しつくされた阪神地区を見下ろしていた。
世間では、六甲のたたりだともささやかれていた。無数のトンネル掘削、団地開発、ポートアイランドへの山移し、道路網拡張などによる六甲の咆哮、逆襲だとも言われたものである。
 
 
             
あれからすでに20数年がたち、六甲の嶺から見る復興のなった神戸の夜景は震災の傷跡を見せることもなく燦然と輝いていた。
 
       
当時、震災は人災とも言われていた。それは人為的に、人工的に開発しつくされていた六甲の山々の開発による自然の破壊が震災の規模を倍増させたとささやかれていた。
 
 
             
今回、六甲全山縦走を終えての感想は、六甲を愛する人のなんと多いことか、人々のために六甲があることがわかる。わたしが住んでいる比良の山は、山があるから人が集まってくるのであり、あくまで山が主体であり、われわれは招かれて山に登らせてもらうことになる。
 
 
それは、六甲が特殊な立地にあるということである。すなわち、人口密集地帯の中央を走っており、人々に取り囲まれた山であるということである。
 
     
ここに山があるから登る人たちと、山に登りにわざわざ行くという登山に対するスタンスの違いであろう。
それに比べ比良山系は山や峰々が集落を囲んでいるという大きな違いがある。
実際、縦走しながらその交通の利便性に驚かされる。なんと山の中に海側と内陸側を結ぶ
電車やドライブウエーや国道をはじめ多くの横断道が無数に通じていることに驚く。
 
それらもトンネルでつなぎ山に多くの穴をくり貫いていることである。
   
そのほか、ロープウエーやリフトが無数の観光客を山頂に運んでいる。マイカーも山頂へ
向かう。
           
六甲は立地的にレジャー・マウンテンズであり、ハイヒールでの山頂征服ができる山である。
             
3月12日(毎年3月第二日曜日)に行われる「兵庫労山:六甲全山縦走大会」(第51回)参加者は、朝一番、須磨浦公園をスタートし、宝塚までの六甲連山45kmを1日、15~18時間で走破されていた。
 
 
         
それもお子様連れから退職されたご老人まで約1300人もの大登山集団の移動である。
わたしはこの大集団に道を譲りながら進んだが、ただただ皆さんのパワーに圧倒された
のである。
         
             
もしあなたがシニアであり、夜空の星の輝きに胸を躍らせたり、神戸の百万ドル夜景を愛でながら盃を重ねる楽しみをおもちなら、ぜひ「のんびり六甲縦走」に出かけて見られるたらいかがだろう。
 
 
         
わたしは、アウトドア―のポリシーとして露営(野宿)を基本としているので、今回も野宿(ビバーグ)に徹した。
 
         
もちろん各ポイントには宿泊施設(ホテルや旅館)も完備しているので利用することを
お勧めする。
         
また、高島トレイル(滋賀・福井・京都県境)などのように食糧補給の困難なロング・トレイルではなく、ここ六甲縦走路には日常の営みも混在しているから安心である。
 
 
立派な公衆トイレの完備、自販機での各種飲物の補給、酒屋での嗜好品の調達、コンビニやスーパでの食糧調達・補充と、利便性の高いトレイルである。
 
   
一方、露営の場合、夜間に出くわすかもしれないイノシシ対策も考慮し、準備しておくこととした。
 
◇猪対策
         
             
阪神住宅エリアのイノシシ被害は六甲より下山した猪の都市化によるものだと言われている。
ここ六甲山頂では、露営時の食糧保管が猪襲撃から身を守る最重要事項である。       
今回の東屋(あずまや)の軒先での露営(野宿) においては、携帯食 (行動・非常食)をまとめてジッパー付保存袋に入れ、10m以上先の樹木の枝にくくりつけて寝た。               
     
また、就寝時の寝袋横には懐中電灯、笛、ストック(杖)をおいて寝た。           
 
このやり方は、カナダよりアラスカへ流れているユーコン川をカヌーで下った時にも利用した方法 である。                    
              
         
その時は、凶暴なグリズリー(熊)より食糧と身を守るためであったが、携帯食の多さから強化プラスチック製樽を利用し、露営地より100mは離したものだ。        
そしてツエルト(簡易テント)の周りにはロープを張り鈴をとり付けて野生動物の襲撃を防衛した。           
      
 
そして、撃退用辛子スプレーを用意したことはもちろんである。                
 
獣の住む山にお邪魔する場合の準備や心構えは万全をきしておきたい。  



    六甲全山縦走のんびり23日のトレッキング』  序説 ② へ続く