『星の巡礼 北海道ツーリングの旅』 序説
北海道の初夏はいまだ寒さが残っていた。
一昨年の初夏、夢のオートバイによる北海道ツーリングを楽しんだ。
雨ともなるとオートバイの風防に水滴がたれおち、地平線へとのびる直線道路を首を上へ突き出してのライディングとなる。冷えた体を温泉とダルマストーブが迎えてくれる。
走れども行き交う一切のものが無い大地、青き天空がおおいかぶさる湿原のおおらかなこと、すべてが星の巡礼の世界である。大きなオートバイにまたがっている自分が小さな星の王子様にみえてくる。
今から約12年ほど前、ホンダの50cc『MAGNA』で日本一周ツーリングをしたおり訪ねた小樽の友を再訪した。ニューヨーク以来の家族ぐるみのお付き合い、あれこれ40年にもなる。熱き抱擁での出迎えであった。
そして地酒・国稀での歓待、菜園からのもぎたてアスパラガスやトマトの野菜サラダのおもてなし、手作り卵焼き弁当のおいしかったこと、友は宝である。心の触れ合いを大切にしたい。
<北海道の大地を駆け抜けて>