『志賀の里 2025 歳時記 短歌集』
―Ⅱ―
2025年7月1日~12月31日
令和7年 後期
詠み人 後藤實久
■2025年7月1日 お山のお宿<ツエルト>
《漆黒に 臥して待ちにし 大比叡 霊火触れにし 千日回峰》
-しっこくの たましいめざむ だいひえい れいかふれにし せんにちかいほうー
半畳の宇宙船、潜り込んだら大宇宙にタイムスリップ・・・
ロマンに満ちた山中で、ツエルト(簡易テント)を張り、露営を楽しんできた。
真っ暗闇のなか、森の住人や修行先達たちとのエール交換・・・
こちらも笛を吹いて、お邪魔虫であり、修行の身である者の
一泊の許しを乞うのである。
夢みる少年のワクワク感を忘れられない老人である。

<比叡山系縦走にあたって、仰木峠にて露営する>
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■2025年7月2日 山行<出がらしの味>
《老い来たり 出がらしの味 渋み増し ひと踏ん張りと 脚伸ばせしや》
―おいきたり でがらしのあじ しぶみまし ひとふんばりと あしのばせしや―
先日、ワンフレーズ<出がらしの味>に出会って、ハッと老いての人の道、いや今いる自分の立ち位置を再確認したのである。
すべてを成し終えての平常心、そう、すべてを許しての心地よさを味わっている自分の姿を見なおしていたのである。
出がらしの山歩き<比叡縦走>、喘ぎ喘ぎの老人の味を楽しんだ。
<でがらしの味>、なんと素敵な老いの響きであろう・・・

比叡百日回峰路を経行<キンヒン>中
《夏の径 オレンジ染まる 姫檜扇 終わらせ給え 戦の世をや 》
-なつのけい おれんじそまる ひめひおうぎ きたらせたまえ いくさのよをや-
なんと華麗なる名前でろうか。
姫檜扇水仙、平安時代の絵巻に登場するがごとく優雅なお姿である。
わが家の周りで、陽気に咲きだし、梅雨明けを喜んでいるようだ。
また、戦いの世が終わることを祈っているようにも見えた。
今年もまた孫たちを迎え、楽しい夏の思い出を残してくれそうである

■2025年7月6日 追憶<オニヤンマ獲り>
《恐ろしき 目ぎょろりっと オニヤンマ 追いて懐かし 少年時代》
-おそろしき めぎょろりっと おにやんま おいてなつかし しょうねんじだいー
暑さが覆いかぶさってくるような朝、ブルーサファイアの大きな目ん玉をクルクル回すオニヤンマにくぎ付けになった。
昭和の中頃、腕白小僧の遊びに<オニヤンマ獲り>があり、紐の両端に小石をくくりつけ、大空を飛ぶオニヤンマ目かけて放り投げるのである。
するとエサである昆虫と間違えて小石に抱きつき、離さないものだから小石と一緒に地上に落ちてくるという単純な遊びを楽しんでいた。
数匹は夏休みの宿題、昆虫採集・標本づくりに命を捧げ、そのほか大多数の命は再び大空へと羽ばたいていったことを懐かしく想いだしていた。
電子ゲームの無い時代、尽きない大自然との遊びに夢中であった。

追憶<オニヤンマ獲り>
■2025年7月7日 体内時計<カジカガエル>
《かはづ鳴く 志賀の渓流 ラプソディー 七夕の日にや 君を待ちにし》
―かわずなく しがのけいりゅう らぷそでぃー たなばたのひにや 君を街にし―
*古の人は、カジカガエルのことを<かはづ>と言ったらしい
七夕の日、2025年7月7日午前4時23分38秒
今夏第一声のカジカガエルの鳴き声が、ここ志賀の渓流に響きわたった。
これより夏の朝、夢うつつのなかカジカガエルの恋のラプソデーを聴かされることになる
オスは、川石の上の縄張りから、メスを誘い、メスは水中の石の下に、500個ほどの卵を産みつけて、2週間ほどで孵化するという。
それも美声を競う集団的恋愛の季節の到来を、七夕と言う年に1度の日、織姫と彦星が天の川を渡って出会える日に重ねてきたところがまた素晴らしいのである
生き物の体内時計の正確さに、この一瞬を認識させられる大自然の営みに、いつも驚かされるのである

<カジカガエル>棲む渓流(大谷川)
■2025年7月8日 ドクダミ<互助>
《日陰より 声掛け嬉し ドクダミの おのれ識りてや 匂隠さじ》
-ひかげより こえかけうれし どくだみの おのれしりてや においかくさじー
ドクダミは、日が届かない日陰にひっそりと咲くハート型の葉を持つ白い花であり、身近でよく見られる生命力の強さ、独特の強い香りを持つ薬草です。
スカウト時代、野外での擦り傷や切傷、虫刺されのため、強烈殺菌の<ドクダミ消毒液>を作ったことがある。
命あるものには、それぞれに与えられた特性があるもので、互いを助け合う上で役立っているのだから素晴らしい。
ドクダミも堂々と咲きほこり、おのれの存在を強くアピールしてきた。 その姿に喝采を送った。

ドクダミ<互助>
■2025年7月9日 京への道<木戸峠越え>
《彷徨いて 山の彼方に 峠みる 人の足跡 われを慰む》
-さまよいて やまのかなたに とうげみる ひとのあしあと われをなぐさむ-
比良・木戸峠へ向かう<キタダカ谷>には、盤所橋があり、木戸城址がある。
昔から関所を設けて通行手形を検札し、通行税を徴収し、物流に税をかけ、京への不審者を監視し、危険物持込を阻止していたのであろう。
朝廷警護の名のもとに、当時の権力者による天皇利用でもあった。
木戸登山口(標高182m)は、<キタダカ谷>の入口、ここ志賀の里にある。
木戸峠(標高974m)までは、約5kmの急登の続く山道である。 (現在、クロトハゲと峠間が崩落により通行禁止・迂回路使用)
近江から京側へ抜ける峠は幾つかあった。
先日は、義経も越えたという仰木峠に泊った。
そろそろ近江(滋賀)の峠をゆっくり巡り、出来たら峠でテントを張り、星空を眺めたいと思っている。

京への道<木戸峠越え・キタダカ谷を往く>
■2025年7月11日 恩人<イナゴ/バッタ>
《ほめまつれ 命投げ出し 餓鬼満たす 恵みの君を 忘れじや我》
-ほめまつれ いのちなげだし がきみたす めぐみのきみを わすれじやわれ-
今までに何度か取り上げてきた恩人<イナゴ/バッタ>に、この夏も嬉しい再会を果たした。
日本が統治していた朝鮮半島で、その後、朝鮮戦争に遭遇し、その飢えをバッタ達に助けられたことが忘れられない。
動乱下、食べるものがなかった5~6歳の餓鬼たちに、命を投げ出してくれたバッタ達は、こんがりと焼かれて胃袋におさまってくれた。
日本に引き揚げて今ある健康は、イナゴ/バッタ様のお陰であると・・・ただただ感謝あるのみです。

恩人<イナゴ/バッタ>
■2025年7月12日 <比叡トレイル縦走 山日記>
5年前にスタートした<比良比叡トレイル縦走>、何度も挫折を繰返し、何とか残された<比叡トレイル>を踏破することが出きました。
千日回峰僧の歩む峰道では、息づかい、祈りを体で受け止めながら一歩一歩をすすめ、露営では久しぶりにツエルト内の闇夜を探検してきました。
お楽しみいただければ幸いです。
2025ブログ『星の巡礼 比良比叡トレイル縦走 Ⅲ』
https://shiganosato-goto.hatenablog.com/entry/2025/07/12/083155
shiganosato-goto.hatenablog.com

<比良比叡トレイルマップ>
■2025年7月14日 <カエルの大合唱>
《夜も更けて カエルの合唱 ケロケロと 眠りつけずに 耳立ておりて》
―よもふけかえるのがっしょう けろけろと ねむりつけずに みみたておりて―
オタマジャクシは蛙の子・・・
その泳ぐ姿の愛らしいこと・・・
そろそろカエルになって、大合唱だ・・・
眠れない夜、静かに聴き耳を立てることだろう・・・

オタマジャクシ<カエルの子>
■2025年7月15日 <ヤモリの世界>
《夕風に 涼みのぞき見 君なれど 短きこの世 露のいのちか 》
―ゆうかぜに すずみのぞきみ きみなれど みじかきこのよ つゆのいのちか―
夜な夜な姿を見せるヤモリ嬢が、宇宙人に見えて仕方がない。
おなじく息をし、文明に興味を持ち、排せつをし、強者に襲われるのに・・・
京の町では、鉾を囲んで祇園ばやしが賑やかである。
仲間の息子さんも、鉾保存の一翼を担っているという・・・
おなじ大宇宙という、時の流れに今を生き抜いている・・・
それぞれの生き方に感動するのです。

<ヤモリの世界>
■2025年7月17日 龍神<パワー貰いて>
《ちっぽけな 一度きりなる この命 君を知りてや パワー貰いて》
―ちっぽけな いちどきりなる このいのち きみをしりてや ぱわーもらいて―
志賀の里<木戸>の山手に、琵琶の水運を見守る<樹下神社>があり、
神社参拝の清めの水<手水舎>に、立派なお顔の龍神さんが迎えてくれます。
古来、龍神は 水をつかさどる神として崇められ、参拝者を清めてくれているようです。
散策の折、立ち寄っては龍神さんのお頭をなでては、呼吸を一つにする習慣になってしまいました。
<今日も元気かい・・・> それだけで龍神さんからパワーをもらえるのです。

龍神<パワー貰いて> 木戸・樹下神社のお手水
■2025年7月18日 <温もり>
《ぬくもりが 漂いつつむ 心地よさ この世の機微に 手を合わせおり》
―ぬくもりが ただよいつつむ ここちよさ このよのきびに てをあわせおり―
ここ志賀の里の散策路では、心温まるなにげない情景に出くわしては手を合わせることが多いところなのです。
今朝も、お地蔵さんと小菊さんが寄り添い、お互いをたたえ合っている姿に、なにかほっとした気持ちにさせられました。
花を添えた人のこころにも、きっと平和と安寧の世界が広がったことでしょう。
お地蔵さん、小菊さん、そこに姿なきあたたかい心が、出くわした人々のこころを包んでくれるのです。

お地蔵さんとお供え花<温もり>
■2025年7月19日 ポトス<生命力>
《シンプルに 根を張りゆきし いのち見る 老いおりてこそ 深さ教わり》
―しんぷるに ねをはりゆきし いのちみる おいおりてこそ ふかさおそわり―
祇園ばやしが、ここ志賀の里にも響き来そうな爽やかな朝です。
なんとしなやかで、シンプルな生き方であろうか・・・
生き生きと、どんどん増殖するその姿を見ていると・・・
光と水だけで命を育むその生命力に驚くばかりです。
そのエネルギー、生きる力におのれの老体を重ねて・・・
<素敵だよ!> 水盤のポトスに声掛けした・・・
その命の深さに、畏敬の念さえ覚えました。

ポトス<生命力>
■2025年7月19日 <わたしの日本百名山 』絵画展Ⅱ> ご案内
わたしの百名山スケッチも、ようやく45座目の白馬山まで画き進んできました。
休息を兼ねてブログ絵画展に収めてみました。
写真や詩句も添えています。
お楽しみいただければ幸いです。
https://shiganosato-goto.hatenablog.com/.../07/19/100321

百名山登頂記念バッジ<白馬山>
■2025年7月20日 独り占め<無我>
《一心に 空を見つめし 釣り人に 一体なりて 無の風観ず》
―いっしんに くうをみつめし つりびとに いったいなりて むのかぜかんずー
暑さに圧倒される真夏日、ブルー一色の天水に癒される朝です。
アユ釣りの太公望が、独りブルーの中に溶け込み、一本の糸道を一心に見つめています。
真夏の無我、お伽の国を彷徨っているような朝でした。

独り占め<無我>
■2025年7月21日 <偲びて>
《草陰の 満ちて溢るる 露玉に 忍びし慈愛 母の笑顔や》
―くさかげの みちてあふるる つゆたまに しのびしじあい ははのえがおやー
母なる初子はんの生誕109年を祝い、偲んでいる。
子らの人生を見守り続けている彼女こそ、子らのこころの支えである。
「ありがとう」 老いてなお感謝の気持ちを伝えた。

母を<偲びて> 生誕109年を祝う
■2025年7月22日 少年時代<虎刈り>
《伸びおりし 葉刈込みおる 文月や 虎刈り想う 少年時代》
―のびおりし はかりこみおる ふみつきや とらがりおもう しょうねんじだい―
今朝は、真夏日の暑さのうちに目を覚ました。
少しは涼しさが残る朝のうちにと、昨日の草刈りに続いて、伸びきった枝葉や、まとわりついた蔦に刈込バサミを入れて、形を整えてやった。
ハサミを入れながら、少年時代のバリカン跡を懐かしく思い出したものである。
70年近く前の7月、引き揚げが遅れ、朝鮮動乱に巻き込まれ、ソウル(旧京城)の防空壕の中で丸めた虎刈り頭が、ふと懐かしく蘇ったのである。
想い出は、素敵な人生の花であり、いつまでも心に咲き続ける永遠の花でもある。

葉刈りー少年時代<虎刈り>
■2025年7月23日 <稲作にみる古代ロマン>
《琵琶の地に 住みて誘う 古き世や ロマン溢るる 稲続きおり》
―びわのちに すみていざなう ふるきよに ろまんあふるる いねつづきおり―
少しくすんだお空の志賀の里である。
力強い緑の稲がたくましく育っている姿に、この国の姿を見ているようで、平和の大切さに心した。
かすむ琵琶湖の風景にも、古代ロマンを見ているようで、心癒されるひとときを持った。

<稲作にみる古代ロマン>
■2025年7月25日 <入道雲>
《引き籠る クーラーの部屋や 抜け出でて 入道雲に なり泳ぎおり》
―ひきももる くーらーのへやや ぬけいでて にゅうどうくもに なりおよぎおりー
湧き出る入道雲、びわ湖は夏本番である。
近く、近江舞子の打ち上げ花火が始まったようである・・・
びわ湖では、子供たちの水遊びの声が聴こえ・・・
バーべキューの匂いが、鼻をくすぐり始めた。
入道雲に誘われ、クーラーボックスから抜け出て、汗をかいてきた。
■2025年7月27日 <雷雲>
《宇宙なる この営みに 教えられ 慄き識りし 小さき我を》
―うちゅうなる このいとなみに おしえられ おののきしりし ちいさきわれを―
ここ志賀の里のお空の急展開・・・
今にも雷が落ちてきそうな暗い空を見上げていると、幼少期に読んでもらった子供心を不安に陥れるような恐ろしいお化けを思い出します。
闇が深ければ深い程、それだけ光が輝いて見えるものですね。

<雷雲>
■2025年7月28日 カミキリムシ<足るを知りなさい>
《おのれ見る 己のこころ 移ろいて ただ足る知らず おのれ悲しむ》
―おのれみる おのれのこころ うつろいて ただたるしらず おのれかなしむ―
我が家の庭を訪問し、居住する生き物はみなわが家族である。ゴキブリを除いて・・・
カミキリムシ嬢のなんとシンプルな装い、黒に白玉模様、そのファッションの神秘性にくぎ付けになった。
誰が考え付いたのであろう・・・尋ねても首を振るだけ、
「私にもわかりませんが、ただただ天からの恵みです」
「おのれの存在に感謝し、ただただ足るを知ることでしょうね」

カミキリムシ<足るを知りなさい>
■2025年7月29日 <ミニトマト>
《垣根越し トマトたわわや 夏盛り 何か寂しき 植え忘れおり》
―かきねごし とまとたわわや なつざかり なにかさびしき うえわすれおり―
影を探しながらの散策で、目に留まったたわわなるミニトマト・・・
この暑さに紛れて植え忘れていたことに気づいて、寂しさが体を包んだ。
やはり、自分の手で植え、自分の手で育て、自分の手で収穫する喜びを忘れるべきでないことに気づかされました。

<ミニトマト>
■2025年7月30日 <カラスと地震>
《北方に つながる半島 カムチャッカ 地震知らせし カラスおりてや》
―ほっぽうに つながるはんとう かむちゃっか じしんしらせ からすおりてや―
カラス達が鳴き叫ぶ中、散策から帰ってみると、どのテレビもカムチャッカ半島で震度8.7という超ど級の地震が発生し、津波が押し寄せるので<今すぐ逃げて>と怒鳴り続けていた。
カラス達の警告鳴き声に、最初雛たちの巣立ちを襲うトンビへの警告と受け取っていたが、どうもいつもとは違う騒ぎに胸騒ぎがしたほどである。
カラスにも地震予知能力があるのだろうか・・・
迷信とは言い切れない気もした。
カラス同士、危険を知らせ合っていたのは確かである。
わが家の百日紅の花が風に揺れ、無事であれやと祈りを届けているようである・・
わたしも何事も無き事を祈った。

百日紅の花
■2025年7月31日 <ヤマモモ>
《ヤマモモの 木陰涼しき 声掛けに ふと触れ合いし 子ら嬉しきや》
―やままもの こかげすずしき こえかけに ふとふれあいし こらうれしきやー
今朝は少し遅めの散策、照り返しが厳しい中、木陰の下に走りこんだ。
赤い実をつけた一期一会の山桃の可愛い子らに声をかけられた。
<光があるから、陰をもとめる・・・こうして出会えるなんて不思議ですね>
ヤマモモは、甘酸っぱい実をジャムや果実酒にすることは知っていたが、樹皮も染料や薬用としても使われ、古くから人々の生活に溶け込んだ果樹だという。
なにか新しい若き友ができたようで、心浮き立つ朝となった。
<ヤマモモ>
■2025年8月1日 <愛しのクレソン>
《それぞれに 役目背負いし 野草あり はかなき命 人助けおり》
―それぞれに やくめせおいし のぐさあり はかなきいのち ひとたすけおり―
比良山系からの流水には、新鮮なクレソンが息づいて、夏の食材として食卓を賑わしてくれます。
夏バテの食欲増進に、サラダにして少し辛みのある個性的なクレソンをいただきます。
クレソンは、強い抗酸化作用があり、老化防止の働きがあるβカロテンや、高血圧を抑えるカリウムを多く含くむ、老人にとって有難い野草なのです。
<愛しのクレソン>
■2025年8月2日 令嬢<クレオメスピノーサ>
《集い来し 君もわたしも 流れ者 継ぎし命の 尊さうれし》
―つどいきし きみもあなたも ながれもの つぎしいのちの とうとさうれし―
眠れない暑い夜が明け、太陽がさんさんと射す志賀の里である。
散策路で、咲き遅れた純白のドレスをまとった可憐な花に出会い、令嬢の姿に酔ってしまった。
明治初年、文明開化と共に渡来した純白のドレスに似て、<クレオメスピノーサ・風蝶草>は、西インド諸島からはるばる日本にやって来たという。
今に受け継いでいる原姿に、西インド洋・ジャマイカの潮騒を想いだしていた。

令嬢<クレオメスピノーサ>
■2025年8月3日 花火<いのち華>
《時停まる わがこころ駅 華咲きて 見送る花火 亡き友の顔》
―ときとまる わがこころえき はなさきて みおくるはなび なきとものかお―
花火の便りが届きだした。
一瞬の輝きに、想い出を重ねては見送っている。

花火<いのち華>
■2025年8月4日 <地球沸騰の日々>
《美しき この世も変化 進みおり 滅亡近し 沸騰の日々》
―うつくしき このよもへんげ すすみおり めつぼうちかし ふっとうのひびー
今朝のびわ湖、うだる暑さに朝日も朧気である。
この世での短き命を謳い上げる蝉の合唱に、悠久の静寂も心なしか寡黙を破られているようである。
暑い、この星が沸騰しているように・・・
温暖化への取り組みに、心しなくては・・・

<地球沸騰の日々>
■2025年8月5日 <生活水路>
《ひんやりと 水浴び叫ぶ 夏休み 遠き想い出 駆け巡りてや》
―ひんやりと みずあびさけぶ なつやすみ とおきおもいで かけめぐりてや―
農作物を洗い、洗濯し、その水を田畑に引く水路には、
昔びとの知恵がいっぱい詰まっていて、
いまにその物語を伝えています。
暑い日には、友達と水路で水遊びをしたものです。
古いものに哀愁を感じる黄昏の時もまた、懐かしい思い出が満ちて、
楽しいものです。

<生活水路>
■2025年8月6日 黒い蝶<化身>
《吟ずるに 絶ゆること無き いのち満ち 少女来たりし 黒き蝶かな》
―ぎんずるに たゆることなき いのちみち しょうじょきたりし くろきちょうかな―
広島原爆投下の朝、慰霊への祈りに手を合わせ、
少し遅い散策に出かけてきた。
詩吟<太田道灌蓑を借るの図に題す>を絶唱しながら歩いていると、
真っ黒な蝶がわたしの周りを舞った後、
おいでよと誘いながら草むらのエキナセナの花にとまりポーズをとってくれた。
詩吟の「少女ために贈る花一枝 少女は言わず 花語らず・・・」の詠いのところで、黒い蝶はわが帽子に止ったのである。
黒い蝶は、被爆少女の化身であろうか・・・心に残る一瞬であった。

黒い蝶<化身>
■2025年8月7日 <慈雨>
《生きおれば 不思議な出会い 巡りきて 慈雨に生かさる 今を謝しおり》
―いきおれば ふしぎなであい めぐりきて じうにいかさる いまをしゃしおり―
昨夜から断続的に降り注ぐ恵みの雨に、志賀の里の森はもちろん、田畑も、びわの湖も、そして枯れかけていた雑草たちもその命を救われ、一斉に喜びの声をあげています。
生きていればこそ・・・命あるものたちの切なる願いが聴こえてきそうです。

<慈雨>
■2025年8月8日 君と僕<お月さま>
《空蝉の 映えおる月夜 見つめ合い 満ちし幸せ 永久にありなん》
―うつせみの はえおるつきよ みつめあい みちししあわせ とわにありなん―
雨上がりの雲間から、すこし欠けたお月さんが顔を出した。
めったに見上げない君、しかしいつも見守ってくれている君・・・
君を見上げて一緒にいるとき、僕のこころも明るく、幸せで満つるのだ・・・
あと何度、君と出会えるのだろう・・・
ありがとう、君と出会えて
今朝も精いっぱい声をからしている命はかなきセミたちも・・・
一度きりの満月に出会ったであろうとおもうと・・・
この世の出会いの不思議に思いをはせた。

君と僕<お月さま>
■2025年8月9日 麗人<芙蓉>
《高貴なる 芙蓉の姿 雨煙る 孤独忍びて 存るを識りおり》
―こうきなる おのれのすがた あめけむる こどくしのびて あるをしるおり―
ときどき降る雨に、志賀の里は寒ささえ感じる朝でした。
麗人<芙蓉>もしっとりと雨に濡れ、一層しとやかに咲いています。
真摯に生きるさまは、みな美しいものです。 
麗人<芙蓉>
■2025年8月10日 <茄子 と ピー子>
《終末の この星何処 行きしかと 憂い嘆きて 茄子還えるおり》
―しゅうまつの このほしいずこ うれいなげきて なすかえるおりー
一降りの雨が、志賀の里を涼しきパラダイスに変えている。
茄子もシャワーを浴びすっきり爽やか、アマガエルの<ピー子>を迎え、
この夏の異常な暑さを嘆いているようである。
<これからのこの星はどうなるの・・・?>

<茄子 と ピー子>
■2025年8月12日 白ユリ<威厳>
《向き合いて ただ見つめるに 白百合の おのれ捨つるを 知りて震えし》
―むきあいて ただみつめるに しろゆりの おのれすつるを しりてふるえし―
この暑き季節、志賀の里では、その真白き花で清涼感を漂わせてくれる白百合が咲き誇っています。
その力強い野生の生命力には、いつも驚嘆させられます。
語らずそこに在るだけで、誇り高く威厳に満ちた姿に、神々しささえ感じます・・・
すべてを受け入れ、すべてに愛を届けるその姿に、です。

白ユリ<威厳>
■2025年8月13日 絶品<親子丼>
《墓参り 偲びし親の 親子丼 過の日想いて 噛みしめ嬉し》
―はかまいり しのびしおやの おやこどん かのひおもいて かみしめうれし―
西近江路、堅田に『美登路』(みとろ)という<そば処・通の店>がある。
お昼と、夕方にオープンするが、いつも満席になるほどの繁盛するお店である。
『これが親子丼だ・・・』 いつも口にしてつぶやく言葉・・・
絶妙な味、一度口にしたら忘れられない絶品である。
お盆を迎える墓掃除の後、立ち寄った。
<そば處 美登路> https://mitoro.foodre.jp/
■2025年8月14日 命ありてや<百合と人>
《君もまた いまを生きにし 同じ花 天に声掛け 互い見つめし》
―きみもまた いまをいきにし おなじはな それぞれさきて かがやきおりし―
今朝は、山ユリのほかに、艶やかさの中に芯の強さを持つオニユリや、
気品に満ち溢れるカサブランカに出会った。
人種と言う花を咲かせ、この世に散らばる各々の民族、特にウクライナとロシアや、イスラエルとパレスチナに想いをはせた。
人も花も同じく精一杯生き、それぞれの命を見つめながら、互いに尊重し合う・・・夢なのだろうか。

命ありてや<百合と人>
■2025年8月15日 私の終戦記念日
《奇跡なる 国破れてや 山河あり 命つなぎし 小さき花も》
―きせきなる くにやぶれてや さんがあり いのちつなぎし ちいさきはなもー
8月15日、あれから80年が過ぎた。
あの時、物心づき始めた3歳児であった。
日本の敗戦が近いことを知った両親は、勤務地である北朝鮮(当時日本の統治下にあった)から南朝鮮(ソ連参戦を条件に朝鮮半島を二分する現在の38度線南側の寒村)へまず家族を避難させていた。
庭の中央にある井戸で顔を洗ったり、オンドル(床暖房)の平屋で寝起きし、ソ連軍の南下に怯える大人たちとは対照的に、見知らぬ土地に興味津々であったことを、ぼんやりと記憶に残している。
今朝の散策では、当時も愛でたであろう小さな草花を懐かしみながら、平和なるこの国の8月15日を静かに迎えた。

■2025年8月16日 今に生きる<唐辛子>
《われら今 夢のまた夢 生きおりて どっぷり浸かる 無常の世をや 》
―われらいま ゆめのまたゆめ いきおりて どっぷりつかる むじょうのよをや―
早朝の散策から帰って、水シャワーに生きた心地である。
真っ赤な唐辛子、見ているだけで口の中が辛みで刺激的であった。
大地に自分の足で立って、光のもと命をみなぎらせ、おのれに徹している姿が魅力的だが・・・
はかなくも今に生きる我ら、蝉の大合唱も加わって賑やかである。

今に生きる<唐辛子>
■2025年8月17日 明暗<共存>
《平和をや 姦し語る 石榴おり 求むる共存 向かい進めや》
―へいわおや かしましかたる ざくろおり もとむるきょうぞんむかいすすめや―
『アラスカ・アンカレッジでの米ロ首脳会談・・・
ご満悦のプーチン、気落ちしたトランプの姿が印象的だったね・・・』
まだ青二才の石榴たちが、早朝から世界情勢について姦しく論じていた。
<道の駅・知床らうす>から眺めた北方領土が頭をかすめた。
占領地から全住民を立ち退かせ、既成事実を作り上げていく深遠な領土拡張・・・
弱肉強食の論理に、平和共存の理想は通じないのであろうか・・・

柘榴の若き実たち
■2025年8月18日 豊かな実り<稲穂>
《頭垂れ 泰然自若 おのれ識る 一心不乱 尊き姿》
―こうべたれ たいぜんじじゃく おのれしる いっしんふらん とうときすがた―
稲穂が頭をたれ、豊かな実りも刈り取りを待つ志賀の里です。
背後の比良山系蓬莱山からの恵みの水に恵まれ、すくすくと育っています。
この一粒の小さな子たちが、幸せを届けてくれるのです。

豊かな実り<稲穂>
■2025年8月19日 母なる向日葵<ヒマワリ>
《生きるもの みな美しくき 向日葵の 母たる姿 命逞し》
―いきるもの みなうつくしき ひまわりの ははなるすがた いのちたくまし―
今日も一日暑くなりそうである。
開け放たれた窓から、高校野球の応援歌が流れ来た。
先週、太陽に向かって一心に咲いていた大輪の向日葵の花・・・
煌びやかな花びらを脱ぎ捨てて、子孫を残す体制に入っていた。
そこには母としての慈愛に満ちた堂々たる姿を見せていた。
母はいかなる時も愛あふれ、命満ち、冷静である。
《生きるもの みな美しくき 向日葵の 母たる姿 命逞し》
―いきるもの みなうつくしき ひまわりの ははなるすがた いのちたくまし―

母なる向日葵<ヒマワリ>
■2025年8月20日 スーパーサルビア<ロックンロール>
《君想う 青春の日や 過ぎ去りて 歌うサルビア いま生きおりし》
―きみおもう せいしゅんのひや すぎさりて うたうさるびあ いまいきおりし―
早朝の散策で、路次にひっそり咲くサルビアに心惹かれた。
さっそく調べてみたら、あの伝説のロックアーティスト「プリンス」の化身として名付けられたという。
Princeの「I Wanna be Your Lover」の名曲がギターに乗って、軽快に聴こえてきそうで、久しぶりに青春に浸った。
~わたしはいつもあなたのおそばにいますよ~

スーパーサルビア<ロックンロール>
■2025年8月21日 実りの<栗と柿>
《生きるとは みなぎる命 力なり と振返えりし 栗と柿おり》
―いきるとは みなぎるいのち ちからなり とふりかえりし くりとかきおりー
ここ志賀の里では、栗や柿が実りの秋の準備に入っています。
老体を、目の前の栗や柿に重ねて、若き日の己を振り返っていました。
こうして成熟期の彼らと呼吸を重ねていると、力がみなぎるのを感じるものです。
生きるとは、力であり、命なのだと・・・、エネルギーをもらいました。

実りの<栗と柿>
■2025年8月22日 <朝を迎える比良の峰>
《宇宙の 塵なる我も 今を生き 祈りの中に 漂いおりしや》
―うちゅうの ちりなるわれも いまをいき いのりのなかに ただよいおりしやー
眠りから目覚めた暁の志賀の里・・・
目覚めの声をあげる比良の峰・・・
山からの涼しい風を、扇風機が伝えてくれ・・・
ツクツクボウシが、近づく夏の終わりを惜しんでいるようです。
静かな朝のひと時を、時の流れに身まかせ・・・
二度とない短い人生に沈んで、自分を見つめています。

<朝を迎える比良の峰>
■2025年8月23日 木霊する<散策路>
《晴れやかに 響き渡りし わが吟詠 木霊満ちしや わが心うち》
―はれやかに ひびきわたりし わがぎんえい こだまみちしや わがこころうち―
天に向かい、森に向かい、そして自分に向かって、
腹の底から詩吟を詠う・・・
散策路は、いつも木霊する詩吟で命満つる・・・
わたしの道場なのです。
野外音楽堂のように響き渡るのですから・・・
それは、それは心豊かになります。
今朝は、詩吟<太田道灌、蓑借るの図に題す>(作者不詳)を吟行しました。
―少女に贈る花一枝 少女は言わず 花語らず―
と晴れやかなに絶唱です。

木霊する<散策路>
■2025年8月24日 エンジェル<脚長天使>
《おのれ見る 影に気づきし おのれをや 微笑み返す 母出会いおり》
ーおのれみる かげにきづきし おのれをや ほほえみかえす ははであいおり―
蒸し暑い早朝の散策で、
おのれの影に気づいて、足を止めたものです。
呼吸をするおのれが、空なるおのれを認識する瞬間でした。
そこには煩悩もなく、無我なるおのれが見上げているのですから・・・
ちょっとたじろいだものです。
無言の脚長天使が、どこまでも追いかけて来る・・・
こちらが忘れていても、いつもウオッチしているのですから・・・
母のように、心にしみます。

エンジェル<脚長天使>
■2025年8月25日 ハナトラノオ<フィソステジア>
《老いるとは 美しきをや 愛でつつも 儚きを識る 時に生きおり》
―おいるとは うつくしきをや めでつつも はかなきをしる ときにいきおり―
ここ志賀の里での散策では、たくさんの儚くも、美しい命に出会い、考え教えられます。
下から順に花を咲かせ、最後に頂点の花を咲かせるハナトラノオ(角虎の尾)の、
時間をかけてゆっくりと望みを達成していく姿に、共感を覚えます。
その美しさをいかに咲かし続け、いかに子孫を残すか・・・
考え抜いた戦略、いや天から与えられた本能であると思えば、愛おしくなります。
<がんばれ ハナトラノオ!>と、ついエールを送りました。

ハナトラノオ<フィソステジア>
■2025年8月26日 光求めて<赤蜻蛉>
《求めるに 一寸先の 光をや 受ける蜻蛉の いのち輝き》
―もとめるに いっすんさきの ひかりをや うけるとんぼの いのちかがやき―
さんさんと輝る太陽のもと、小さな命 赤蜻蛉が・・・
この世の一瞬を楽しんでいるようです。
一寸先の光を求める、それは生きる者たちの証なのでしょう・・・
光は、求めるもの生きるものすべてに明るく、あたたかく宿ってくれます。
幸せをかみしめる赤蜻蛉にお邪魔して・・・
その太陽の温もりをシェアーさせてもらいました。
ただただ光におのれの身を任せる、なんと平安なる世が広がることでしょう・・・

光求めて<赤蜻蛉>
《命受け 自然に生きし ボロギクの 慈悲にすがりて 安らぎ得おり》
―いのちうけ しぜんにいきし ぼろぎくの じひにすがりて やすらぎえおり―
今まさに、たくさんの愛の結晶を送り出そうとしているベニバナボロギクの母さんに呼び止められた。
<手助けをしていただけませんか、この子たちの何人かを別の世界に届けてやって欲しいのです>
喜んで、靴下に飛び移った子たちをほかの山裾に運んであげることにした。
自分では動けない子たちは、風さんにお願いしたり、鹿さんや猪さんに背負われて、それぞれの生涯地に撒かれるのです。
他力本願、そう神仏の慈悲にすがってこそ宿命があるような気がしてなりません。

■2025年8月28日 ショック<共食い>
《共食いの 掟知らずに 出会いてや この世の不思議 蜻蛉に見るらん》
―ともぐいの おきてしらずに であいてや このよのふしぎ とんぼにみりらん―
ヤマトンボが、オニヤンマを攻撃しているところに行き当たった。
ヤンマは大型で、攻撃的であることを少年時代に知っていただけに、最初はじゃれ合っているものと観察していたが、ヤマトンボが相手の顔をかじっているではないか。
トンボとは、赤蜻蛉の平和な飛翔をイメージしていただけに、この生死をかけた闘争には驚きを隠せなかった。
この世には不思議なことがまだまだあるのだと、老いていよいよ奮い立った。(笑い)
帰って調べてみると・・・
トンボは、交尾をする前、メスはオスの頭をかみ切って食べるそうである。 交尾の後と思ってる人が多いと思うが実は前である。 頭がなくてもオスの行為は止まりません・・・
とあって、すこし寒気がした。

ショック<蜻蛉の共食い>
■2025年8月29日 山歩き<熊騒動>
《歩き終え 次なる一歩 踏み出すは 山に教わる 災いあるをや》
―あるきおえ つぎなるいっぽ ふみだすは やまにおそわる わざわいあるおや―
リュックに、コーンフレイク・魚肉ソーセージ2本・飴・水1L・濡れタオルなどを押し込んで、裏山<キタダカ谷>にある第二砂防ダム(自称:駄無山 標高405m)に登ってきました。
山鳩に導かれ早朝5時半に家を出て、9時半セミの大合唱に迎えられ下山・・・
一歩一歩に幸せをかみしめながら、ちょうどいい汗をかきました。
老いてもなお、大切な足の筋力を保っておきたいとの願いからの山歩きでしたが・・・
下山してみると、山里は熊出没の話題で騒然、知らぬが仏とはいえ、
何事もなく無事下山して胸をなでおろしています。

山歩き<熊騒動> キタダカ谷第一砂防ダムにて
■2025年8月30日 <見送る伊吹山>
《流るるに 四季の花愛で 90年 豊けき愛を 遺し逝きなん》
―ながるるに しきのはなめで きゅうじゅうねん ゆたけきあいを のこしゆきなんー
爽やかなびわ湖の朝です。
数日前、この短い人生で出会った大切な人、義姉がこの世を去り、天国へ召されたという知らせに接して、悲しみの中にありました。
遠くに霞む伊吹山に、優しく語り掛けてくる義姉を見る想い・・・
静かな遠き山姿に、幾多の景色が重なり、彼女との穏やかな時間に包まれました。
<ありがとう・・・>
やっと、別れを告げることができました。

<中央に霞むお山が、伊吹山です>
■2025年8月31日 お笑い<テンヤワンヤ>
《探し当て 聴こえし声や 懐かしき ラジオも遠く 置き忘れられ》
―さがしあて きこえしこえや なつかしき らじおもとおく おきわすれられ―
「FMおおつ」を聴こうと山岳装備でラジオと格闘するも、聞こえるのは「FMぎふ」ばかり・・・
汗だくでテンヤワンヤしているうちに番組は半分終了・・・
結局アプリで一発解決・・・
時代に取り残された老人の笑い話でした。

お笑い<テンヤワンヤ>
■2025年9月1日 月替わり<トンネル>
《夏峠 トンネル抜けし 長月の ほっと風触る 秋感じおり》
―なつとうげ とんねるぬけし ながづきの ほっとかぜふる あきかんじおり―
八月という夏のトンネルを、九月へと抜けると言うだけで気持ちがほっとしています。
何かが変わる、何かかが変わってほしいという小さな願いを引きずってトンネルを抜けました。
涼しげな朝の風に迎えられ、暑さに疲れた体が喜んでくれました。

月替わり<トンネル>
■2025年9月2日 ルドベキア<命の手仕事>
《秋迎え 母なる声や ルドベギア 残す子たちを 宜しくと言う》
―あきむかえ いそがしきこえや るどべぎあ のこすこたちを よろしくという―
秋虫の鳴き声が木霊するトンネルを抜けると・・・
ルドベギアたちも、子を残す命の手仕事に忙しそうである
おのれの身を削り、そのすべてを捧げる姿にも・・・
小さなランプのように落ち着きと、安らぎをともしていた
黄色いスカートがよく似合う大きな目がこちらに語りかけてきた・・・
<いつもウオッチしてくれてありがとう! 子たちを残すのでよろしく!>
こちらも殻を脱ぎ捨てて、ルドベギアの呼吸に合わせてみた・・・
セミたちの名残りの合唱が、虹のように響き渡った

ルドベキア<命の手仕事>
■2025年9月3日 琵琶の朝<貨物列車だー>
《過ぎ去りし 幼き夢路 いま蘇る 貨物列車の 調べ懐かし》
―すぎさりし おさなきゆめじ いまやどる かもつれっしゃの しらべなつかしー
たわわなる稲穂の絨毯を横切り、
おぼろげなる琵琶の朝日を浴びながら、
早朝の貨物列車が<ゴットン、ゴットン・・・>と、
軋めながら、ゆっくりと北へ向かっています。
何とも言えない心豊かな時の流れが、
貨物列車の音を包み込み、
遠き幼き日に誘ってくれています。
絵日記のような想い出の景色が、
老いのこころにじわーっと満ちてきました。

■2025年9月4日 <命継ぐ>
《命継ぐ 草木にそそぐ 母の手の ぬくもり歩く 九月の小径》
―いにちつぐ くさきにそそぐ ははのてに ぬくもりあるく くがつのこみち―
九月に入り、久しぶりの慈雨のもと
野の草や樹々は、命を継ぐときを迎えている・・・
その姿には、務めを果たさんとする
野の草や樹々の 母のようなぬくもりが宿り・・・
散策のなか、ふと感じるその気配は、
すべての命あるものが味わう幸せを
そっと、謳い上げているようだ

<命継ぐ> セイヨウイラクサ と 杉の実
■2025年9月5日 <雨垂れ>
《雨垂れに 耳澄ます夜は 虫の声 秋の衣を 風にまといて》
ーあまだれに みみすますよは むしのこえ あきのころもを かぜにまといて―
台風が大雨を運んできた・・・
一晩中、雨滴音の調べが流れ、
小鳥たちは声をひそめ、
草むらで秋虫だけが泣き叫び、
松葉の雨垂れが光っていた。
まだまだ残暑が厳しいというが・・・
季節の衣替えを感じる朝である

<雨垂れ>
■2025年9月6日 和風<いりこピザ>
《幾歳か 匂い懐かし いりこをや 周防想いて ピザに乗せけり 》
ーいくとしか においなつかし いりこをや すおうおもいて ピザに乗せけりー
周防大島(山口県)の近くに浮島(うかしま)という島民180名の小さな島があり、
この島の特産品の一つに、鮮度にこだわる<浮島いりこ>がある。
この朝、潮の香りを含んだ片口イワシを、日干しした懐かしの<いりこ>の匂いが、玄関いっぱいに広がった。
周防大島からの懐かしの便りである。
便りを開けると、お袋が作っていた出し汁の匂いや、オヤツとしてかじった少年時代が蘇りきた。
さっそく、<いりこピザ>を作ってみた。
ピザ生地に、ピザソースをぬり、輪切りピーマンにチーズを重ね、
その上にハサミで小切りした、たっぷりの<いりこ>を乗せ焼いてみた。
香ばしき匂い、塩味の効いた<いりこピザ>が、食卓を賑やかした・・・
島に押し寄せる潮騒を思い描きながら、和風<いりこピザ>を楽しんだ。
感謝である。
和風<いりこピザ>
■2025年9月7日 <故郷のマンホール>
《故郷の 遠く成りける 志賀の里 出会い懐かし マンホール哉》
―ふるさとの とおくなりける しがのさと であいなつかし まんほーるかなー
かつてここは 大津の外に独り立つ村
シガ、シガ、シガ、シガ――四度の響きに胸を張り
世界にひとつの住所を誇った
いま、歴史の影は少しずつ 風に削られ
名もかたちも消えてゆく
けれど道端に残された ひとつのマンホール
そこに刻まれた記憶が 心を呼び戻す
比良の山 石楠花の花
びわ湖の青に浮かぶヨット
太陽に照らされ 青春の季節が
ふたたびきらめき 胸の奥に甦る

<故郷のマンホール>
■2025年9月9日 <葉隠れ月>
《月様の 姿何処や 流れ星 求むるおのれ 今生きおりて》
―つきさまの すがたいずこや ながれぼし もとむるおのれ いまいきおりて―
間に合った 目をこすり 外に飛び出し
地べたに仰向け 闇夜の空
乱舞する星たち 鎮座する星座
上にオリオン座が 北にカシオペア座
先に北極星 間に合った
冥途の土産にと 星に導かれ
飛び去り行きし 流れ星
まるでスカウトの夜間ハイク
そう、月無き夜の 星たちと語りし

<葉隠れ月> Sketched by Sanehisa Goto
■2025年9月9日 <安らぎ>
《呼吸合わせ 生かさるわれら 去り行くも 命継ぎにて こころ豊けき》
―いきあわせ いかさるわれら さりゆくも いのちつぎにて こころゆたけき―
掛け布団が恋しい朝を迎え、森の中の落ち葉たちとお喋りしてきました・・・
勤め終え ほっと呼吸する 落ち葉たち
息を合わせて 土に還る 安らぎのなか
幸せそうです

落葉<安らぎ>
■2025年9月12日 <草刈り>
《響きおる 草刈り弾む 曇り空 腰痛忘る ひととき楽し》
―ひびきおる くさかりはずむ くもりぞら ようつうわする ひとときたのしー
今年の夏の高温は
蔦など雑草の異常繁茂に
生活道路も危機状況にあり
低気圧接近の曇り空のもと
草刈払機のエンジン音が気持ちいい
引退していた除草作業に汗をかきました

ボランティア <草刈り>
■2025年9月12日 芙蓉<吾唯知足>
《眠き朝 溶けゆきし白 眩いて 穢れなき花 ただ足るを知り》
―ねむきあさ とけゆきししろ まばゆいて けがれなきはな ただたるをしり―
けがれなき純なる命の
息遣いが聴こえきた
純白の笑顔に
すべての宿命を包み込み
幸せなるいまを生きる
芙蓉の花に出会った
吾、ただ足るを知りおりて・・・

芙蓉 <吾唯知足>
■2025年9月13日 <ユーパトリウム>
《着飾りし 野の花たちに 重ねてや 枯れしわれまだ 輝きおりて》
―きかざりし ののはなたちに かさねてや かれしわれまだ かがやきおりてー
曇り空のもと
ファッショナブルな衣装に
今なるいのちを楽しんでいる
花、ユーパトリウムがいた
ふと、自分はどんな姿かと
鏡に自分の姿を映してみた
枯れかけているけれど
心優しい顔に和んだ
老仲間と宇多野で舎営の今夜
営火を囲み楽しむぞー

<ユーパトリウム>
■2025年9月16日 ヘクソカズラ<屁糞葛>
《屁糞なる 一発放ち 澄まし顔 われは存ぜぬ 姿たくまし》
―へくそなる いっぱつはなち すましかお すがたたくましー
昨早朝、宇多野の径を散策
可憐な白花を折ってしまった
<ごめんね 屁糞葛さん>
探偵ごっこに夢中だった
少年時代、雪の糞壺に落ちた
あの強烈な悪臭が迫り来た
英名はスカンク蔓草だという
おのれを守る自己防衛に・・
その英知に拍手を贈り 称えた
帰り来てみる老友の寝顔
そのしぐさに童見る・・・
ほのかな幸せに包まれた

出会ったヘクソカズラ<屁糞葛>
■2025年9月16日 葛/クズ<功罪>
《葛覆う 刈りし夏草 久方の 儚きいのち 尽きることなき》
―くずおおう かりしなつぐさ ひさかたの はかなきいのち つきることなきー
どのような状況、環境にあっても
命つなげる貪欲さには脱帽である
可憐な花をつける秋の七草に数え
漢方薬や和菓子として重宝される
静かに対峙するときは瞑想のなか
語りかけるときは禅問答が楽しい
わが家の周りは葛の森で覆われきて
侵略に恐れをなし 戦闘中である
生かされおる命の重みを知りつつ
良き関係を模索する葛と人がいる

ボランティア<葛葉刈り>
■2025年9月17日 友<イタドリ>
《イタドリと 遊びし過の日 懐かしき 人生飾る 友となりおり》
―いたどりと あそびしかのひ なつかしき じんせいかざる 友となりおり―
この時期 イタドリは可憐な白花(萼)を咲かせ
春 長身のイタドリは格好の遊び友達だった
やわらかい茎皮を裂いてオヤツにしたものだ
ジュウシ―たっぷりな水が口を潤してくれた
野生の強い生命力には力強さと忍耐を覚える
根無し草と言われた我も野生の血が匂い来た

友<イタドリ>
■2025年9月18日
《久方の 妹背を誓う 老友の 集いし宇多野 炎燃え立ち》
―ひさかたの いもせをちかう ろうゆうの つどいしうたの ほのおもえたちー
《帰り来し 京の宇多野に 集いてや 波乱の人生 和み爽やか》
ーかえりきし きょうのうたのに つどいてや はらんのじんせい なごみさわやかー
秋虫が騒々しい京都 宇多野に、苦節64年つづく大学サークルの仲間が集い、炎のもと<老友ごっこ>を楽しんできました。 ブログ短歌集は、パソコンで楽しんでいただければ幸いです。
https://shiganosato-goto.hatenablog.com/.../09/17/083742
shiganosato-goto.hatenablog.com

<炎燃え立ち>
■2025年9月19日 かぼちゃ<南瓜>
《寂しげに 日向ぽっこや 南瓜なる 独り聴きにし ヒグラシの歌》
ーさびしげに ひなたぽっこや かぼちゃなる ひとりききにし ひぐらしのうた―
畑にポツンと残された南瓜の花
命見つめるヒグラシに耳傾けて
幸せかめしめ風に揺られていた
語りかけに微笑み返す君の笑顔
去り行く者の満足せし表情見せ
認め嬉し穏やかなるわが心うち

かぼちゃ<南瓜>
■2025年9月20日 露草<憂い>
《見つめらる めぐみ豊けき 露草に この世の旅路 仄かなりけり》
―みつめらる めぐみゆたけき つゆくさに このよのたびじ ほのかなりけりー
雑草の陰に隠れている
眩い光求める花ありて
憂いの中に質素なる顔
清楚な気品溢る露草に
散歩帰りの挨拶返して
一日を静かに始めたり

露草<憂い>
■2025年9月21日 <秋刀魚>
《遺しおる 分身に見る 魚神をや 秋刀魚いただき ありがとう言い》
―のこしおる ぶんしんんみる ぎょしんをや さんまいただき ありがとういいー
ふっくらと 豊かな
秋刀魚をいただきました
その端正な骨の姿に
サンマが魚神に還ったのだと
本当に思ったものです

スケルトン<秋刀魚>
■2025年9月23日 <万博あとわずか>
《引揚げの 大行列や 万博の 賑やかな日本 見る思いかな》
―ひきあげの だいぎょうれつや ばんぱくの にぎやかなにほん みるおもいかなー
未来を語る万博祭りに出かけ、
大混雑・大行列に巻き込まれ、
70年前の引揚げの日が重なりました。
大屋根リングの陰を作る夕日にも、
明日の日本の希望を、かすかに見る思いで、
ツアーバス車中、爆睡の帰宅となりました。

夢洲万博会場に沈む夕日
■2025年9月25日 <お彼岸>
《微笑みて 清く豊けき 花散りて 天に昇りし 神無月かな》
―ほほえみて きよくゆたけき はなちりて てんいのぼりし かんなづきかなー
親族の一周忌
野辺の彼岸花を愛でつつ法要へ
お墓に花を添え
亡き人たちと言葉を交わす
こちらも心落ち着くお彼岸
歳を迎えているようです

■2025年9月26日 <命つながる>
《勤め終え 喜び溢ふる 大地とや 合わせる呼吸 命つながり》
―つとめおえ よろこびあふる だいちとや あわせるこきゅう いのちつながり―
勤め終え
安らかな大地の顔
誇らしげである
呼吸を合わせてみると
母なる大地に
肌の匂いがした

棚田<命つながる>
■2025年9月26日 <柿さんと歌う>
《秋空に 光浴びおる 柿さんと 共に歌いし 愛の賛歌を》
―あきぞらに ひかりあびおるかきさんと ともにうたいし あいのさんかをー
柿のなり年なのだろうか
あふれる光にたわわな柿たち
まぶしい限りに輝いている
いのち輝く秋迎え
生きる喜びをあらん限りに
歌っている姿に心奪われた
仰ぎみし友なる柿たちに
おいでよ、と誘われ歌うに
あふれる幸せに包まれた

<柿さんと歌う>
■2025年9月27日 『夢洲 大阪万博ぶらり歩き 短歌集』
《引揚げの 大行列や 万博の 平和な日本 観る想いかな》
ーひきあげの だいぎょうれつや ばんぱくの へいわなにほん みるおもいかなー
浜風に吹かれながら
大屋根リングで昼寝
平和の風と戯れ
ミャクミャク君と
詠んできました

■2025年9月28日 <秋の訪れ>
《浮雲に 満ちたるこころ 幸せを 詠いて秋を 感じおりしや》
―うきぐもに みちたるこころ しあわせを うたいてあきを かんじおりしやー
目覚めに
秋を感じた
浮雲に
秋がひろがり
輝きに
幸せが満ちた

びわ湖・松の浦浜からの早朝風景 <秋の訪れ>
■2025年9月29日 <雨模様>
《雨雲に 姿隠せし 山の神 こころ通わぬ 時はあらじと》
―あまぐもに すがたかくせし やまのかみ こころかよわぬ ときはあらじとー
お山は
べールをかぶり
今朝は、雨模様です
しっとりと
姿を隠していますが
こころ通わせてきました

和邇方面より雨雲かかる比良山系蓬莱山を眺める <雨模様>
■2025年9月20日 <秋化粧>
《み恵に 永遠になりしや 秋の空 晴れ着嬉しき ススキの娘おり》
―みめぐみに とわになりしや あきのそら はれぎうれしき すすきのこおりー
ぼかし陽に 鱗雲浮かび
和服似合い ススキの子
大和の秋の 美しさを
重ね着して はしゃぎおり

志賀の里<秋化粧>
■2025年10月1日 <走らせる>
《おいでよと 神無月なる 空を駈け こころ休まる 曼殊沙華かな》
―おいでよと かんなづきなる そらをかけ こころやすまる まんじゅしゃげかなー
心癒される 神無月
秋の空に 誘われて
走らせてきました
自転車は 爽やかです

<走らせる>
■2025年10月2日 <蜘蛛の巣>
《蜘蛛の巣に 捧げし命 尊きや 結界に見る 悟りなりしか》
―くものすに ささげしいのち とうときや けっかいにみる さとりなりしか―
命をはぐくむとは、 当たり前の様で死も悩みも抱え、 今日を生きる修行である
蜘蛛の巣に、 死の旅路を認め おのれを捧げ今を知る 悟りである
生きるとは、 迷いと悟りの交差点であり、 見えぬ糸をたどる旅である
と、言えそうです

我が家のデッキで朝日を浴びる蜘蛛の巣
■2025年10月3日 <時は流れる>
《たゆたふと 流れ豊けき 時ありて いのち喜ぶ 樹々歌いおり》
―たゆたふと ながれゆたけき ときありて いのちよろこぶ きぎうたいおり―
今朝という森の景色に
変わりなくいつもの時が淡々と流れ
命あふれる樹々に
変わりなくいつもの歌が響いています
そう、心豊かなるこの景色に
変わりなくいつものように生かされています
ありがたいことです

緑のトンネル<時は流れる>
■2025年10月4日 <食パンの心>
《口にせし 甘さ広がる しあわせを ともに分かちて 感謝あふるる》
―くちにせし あまさひろがる しあわせを ともにわかちて かんしゃあふるる―
手作りの温もりと、香しい薫りがこころ和らげる、雨降る朝です。
訪れた友が絶品という、奥さん手作りのレーズン入り食パンをいただきました。
さくさくと ほんわかと ぽたぽたと
溶け行く 手作りの 軒下で
食感伝わる 優しさ伝わる 雨音聴きつつ
心地よさ このひととき 食パン口に
甘さ広がる 幸せ広がる 感謝広がる
この時うれし この時うれし この時うれし

<食パンの心>
■2025年10月5日 <神様が撮られた1枚のポートレート>
《み恵の 雨降る朝に おのれ見る 荒れ野歩みし おのが顔をや》
―みめぐみの あめふるあさに おのれみる あれのあゆみし おのがかおをやー
病にある同志であり
アマチュア・カメラマンである仲間が
魂宿りし愛用の古き写真機で
撮ってくれた一枚のポートレート
そこに人生の縮図
いや、神様から与えられた
命の集大成を見た思いです
友よ、ありがとう!
ハレルーヤ!

<神様が撮られた1枚のポートレート>
■2025年10月6日 <ミャクミャク君>
《逞しき 自信溢るる ミャクミャク君 誇らしげなる 顔や眩しき》
―たくましき じしんあふるる みゃくみゃくくん ほこらしげなる かおやまぶしきー
ミャクミャク君のマグネットもゲット・・・
万博マスコットに採用された当初、
気味悪がられたミャクミャク君・・・
グッズの中でも断トツの人気、
その生き生きした輝く姿を見て・・・
よかったね、ミャクミャク君!
君が夢洲・関西万博を救ったのだから・・・
我が家でも輝いてくれてます。
人のこころは秋の空、心がわりしやすいのです、ほんと!(笑)

<ミャクミャク君>
■2025年10月08日 天日干しの稲穂<近江米>
《懐かしき 母親握る おむすびの 鼻たれ小僧 ぱくつきおりて》
―なつかしき ははおやにぎる おむすびの はなたれこぞう ぱくつきおりて―
志賀の里は、いま稲刈りが終わり、
天日干しが、懐かしい日本の原風景を見せてくれています。
2週間ほどじっくりお天道様と風干しをする<はざ掛け米>は、
機械による急速乾燥米に比べて、お米の風味・香りを損なうことなく、食味がいいのです。
表面のデンプン質を壊さないので、お米が本来持っている「粘りやツヤ」を感じることが
できるのです。
ここ比良山麓の昼夜の寒暖差も、良い影響を与えてくれているようです。
今年もまた、いがぐり頭に鼻をたらしながら、ぱくついた少年時代の、母親の握ってくれた塩味が効いた、熱々のおにぎりが食べられる・・・
感謝しきりです。

天日干しの稲穂<近江米>
■2025年10月09日 ザクロ<柘榴>
《昔日の 古都に遊びて 深酒の 柘榴に見るや 楊貴妃の艶》
―せきじつの ことにあそびて ふかざけの ざくろにみるや ようきひのえん―
強風の中での散策、熟しきった柘榴に出会いました。
若き頃、シルクロード16000㎞を踏破した折、
出会った柘榴<ざくろ>を詠った詩を
懐かしく想いだしていました。
<歩訪霊魂 発絹之道>
改詩 後藤實久
古城の跡に 小雨煙る朝が訪れ
人は自然に親しみ 心軽やかなり
舎殿の跡 周りには石榴実り
青色から黄、橙と色新しくある
昨夜飲みし酒の酔いいまだ残り
陽の昇る様を西に映る陽光で知る
今はなき昔人の心 我を包み込み
長安の昔 懐かしき都を思い出している
これからの霊魂を求めての歩みを
この西安から絹之道に入らんとする

「王維 渭城」 改詩 <歩訪霊魂 発絹之道>
Poem by Sanehisa Goto
shiganosato-goto.hatenablog.com

ザクロ<柘榴>
■2025年10月10日 ドライブ<450㎞>
《老いぼれの スピードに酔う 迷走に 秋の美空も 呆れおりてや》
―おいぼれの すぴーどによう めいそうに あきのみそらも あきれおりてやー
秋空に浮かぶ白雲に誘われ
久しぶりの長距離ドライブ
丹波但馬路を走ってきました
歳を忘れ 若者に還っての
ドライブ・テクニック
危なし危なしの連続に
反省しきりです

但馬路ドライブ<450㎞>
■2025年10月11日 <紫露草のメッセージ>
《目を合わせ とうとう来たね 露草さん 命消えゆく 君や美くし》
―めをあわせ とうとうきたね つゆくささん いのちきえゆく きみやうつくし―
天寿を受け入れている
枯れゆく紫露草さんが
微笑顔で迎えてくれた
無言の温もりにひた
目力を読み解きながら
そっと心添え手を握り
こころ通わせる幸せな
時間に浸ってきました
病院を出ると、金木犀の香りが風に乗って微かに匂ってきました。
友を見舞い、仲間を見送り、偲ぶ草を詠む歳頃になったのです。
見舞い人、送り人、幸せです

<紫露草のメッセージ>
《秋迎え 認め合いてや 君とわれ 通わすこころ 豊かなりしや》
―あきむかえ みとめあいてや きみとわれ かよわすこころ ゆたかなりしやー
曇り朝 いつもの通り大気を・・・
宇宙を吸いにデッキに出た
その一瞬 甘くて優しい
上品な香りが鼻孔をくすぐり
秋の匂いに 豊かさが満ちた
我が家の金木犀たちが
喜びの声を上げながら
一斉に命を咲かせたのだ
今を認め合う弱きもの同志
豊かな時間がゆっくり流れた

■2025年10月13日 <木造デッキ35歳>
《一塗りの こころ呼び寄せ 交わりし デッキ労わる こころ豊けき》
―ひとぬりの こころよびよせ まじわりし でっきいたわる こころゆたけき―
緑のジャングルを満喫するデッキ
裸の王様になれる隠れスペース
宇宙と交信する謎の秘密基地
ただただ心に沈む瞑想道場
デッキを守って35年・・・
年二回のメンテナンスの日
防腐剤を塗布し
労わり感謝する日でした

リフレッシュ <木造デッキ35歳>
■2025年10月14日 アベリア<恥じらい>
《可憐なる 恥じらい見せし アベリアの 顔寄せ合いて 愛歌いおり》
―かれんなる はじらいみせし あべりあの かおよせあいて あいうたいおり―
長く咲き続け微かな香りで
僕を惹きつける令嬢たち
鼻を近づけると顔を染め
恥じらいを見せてくれる
その一途な姿に会うために
うきうき心で今朝も遠回り

アベリア<恥じらい>
■2025年10月15日 <ターニングポイント>
《夢に見た サッカーの日や 旗は舞い 魂ひびき 勝利に酔いし》
―ゆめにみた さっかーのひや はたはまい たましいひびき しょうりによいしー
久しぶりにTVの前で、手に汗を握るサッカー観戦をした。
サッカー日本代表が14日夜、今まで2引き分けを除いて全敗していたブラジル代表と対戦、大方の予想を覆し3-2で逆転勝利を収めたのである。
前半の2失点で興味を失ったが、後半の日本選手の生き生きした、魂あふれる戦う姿勢にブラジル選手も圧倒されるような日本代表の怒涛の攻めであった。
ブラジルは、これまで日本代表との対戦成績を11勝2分けと圧倒的な強さを誇っていた。しかし、今回の一戦では前半に2点のリードを奪い、余裕のパスワークで試合を進めていたが、後半に3失点を許し、まさかの2-3の逆転負けを喫した。
強化試合、それも負けるはずのない試合、ブラジルでは敗戦の魔女狩りがすでに行われているとの報が伝わるほど、一大事件として大騒ぎである。
サッカーはブラジルの国技なのだ。
日本サッカーの歴史的ターニングポイントであることは確かである。

勝利に沸く日本代表選手たち <ターニングポイント> (写真は、読売新聞オンライン提供)
■2025年10月16日 <ニラの花>
《寄り集い コーラス響く ニラの花 幸せ詠い 平和願いし》
―よりつどい こーらすひびく にらのはな しあわせうたい へいわねがいし―
何と仲良し花であろう
清楚な顔を寄せ合って
曇り空に歌い上げている
その姿に神々しさを見た
争いの醜さは何処とばかり
恵の日に感謝する天使たち
素敵だよ 君たち
晴れやかな気持を有難う

<ニラの花>
■2025年10月17日 <黄花秋桜>
《噛みしめし おのが幸せ 満ち足りて 今あるに酔う 黄花秋桜》
―かみしめし おのがしあわせ みちたりて いまあるによう きばなこすもすー
まぶしい日差しのもと
秋を代表する野辺の花
キバナコスモスがすまし顔
情熱の画家ゴッホの
<パッション>に見る
太陽のような鮮やかな黄色
語りかけるだけで
胸がときめくんだな・・・
まるで少年のように
天からの贈り物
それぞれが美しく輝く
わたしたちも・・・

<黄花秋桜>
■2025年10月21日 ヤノネボンテンカ<矢ノ根梵天花>
《質素なる 純粋背負う 花ありて 侘び寂び帯びる いのち美し》
―しっそなる じゅんすいせおう はなおりて わびさびおびる いのちうつくし―
急ぎやってきた寒さのなか
わびしさや美しさを
<矢ノ根梵天花>に見た思いです
端正な姿と質素な色合いで
凛と咲く<ヤノネボンテンカ>に
とこしえの美しさを感じたのです
どこか日章旗の白地に赤に
<繊細な美しさ・儚さ>を重ね
侘び寂びをいただきました

ヤノネボンテンカ<矢ノ根梵天花>
■2025年10月22日 チカラシバ<力芝>
《見た者を 奮い立たせし チカラシバ 真似するもすぐ また猫背かな》
―みたものを ふるいたたせし ちからしば まねするもすぐ またねこぜかなー
寒空のもと 天に向かって
すくっと背を伸ばす
チカラシバの 立ち姿に
何があっても 揺るがない信念
困難にも負けない 強さや生命力が
感じられた
おのれの猫背も 負けじと
胸を張ったものの 長続きせず
あきらめたものだ

凛と立つチカラシバ<力芝>
■2025年10月23日 <メリケン・ムグラ>
《懐かしき 昭和ブルース 口ずさみ 青春よぎる メリケンの花》
―なつかしき しょうわぶるーす くちずさみ せいしゅんよぎる めりけんのはな―
雲一つない秋空のもと
びわ湖岸の砂浜いっぱいに咲き
可憐な白花が<命の詩>を
詠い上げている
名前を<メリケン・ムグラ>という
メリケン?
AMERICAN(米国人)が訛った・・・
を口ずさんでいた
1950年代の昭和ブルース
懐かしき青春
昭和の時代へ迷い込んでいた

浜に咲く可憐な<メリケン・ムグラ>
■2025年10月24日 <秋景色>
《それぞれに 役割ありし 秋の実の その時待ちし 豊けき顔や》
―それぞれに やくわりありし あきのみの そのときまちし ゆたけきかおや―
実りの秋 野生動物にとって
越冬のための 栄養補給
団栗 栗 木の実
秋家族の 勢ぞろいである
それぞれに それぞれの
役目があるのだなー

公園で見かけた幼稚園児の作品 <秋景色>
■2025年10月25日 <君、ムクゲなの?>
《シャクヤクと みまがう花と 出会いてや きみムクゲかと われ問いおりて》
―しゃくやくと みまがうはなと であいてや きみむくげかと われといおりて―
紫をまとい 芍薬と見まがう 華麗な花びら
かって一度も 出会ったことのない 花に呼び止められた
「君ほんとうにムクゲなの?」
いつもだが 初御目文字に
こころが高鳴った

<君、ムクゲなの?>
■2025年10月26日 柿さんと<同心>
《薄暗き そこに居る君 出会いてや こころ通わす 時想いおり》
―うすぐらき そこにいるきみ であいにや こころかよわす ときおもいおり―
朝一番 裏庭の柿さんと 目が合った
この世で会えて嬉しい 僕たちの心が触れた
この時の温かいこころに 手を合わせた

柿さんと<同心>
《せせらぎは 言葉を持たぬ 祈りなり 森も峰も 聴き入りにけり》
―せせらぎは ことばをもたぬ いのりなり もりもみねも ききいりにけり―
若き頃、心弾ませ踏破した穂高の峰々に会うために、秋景色の上高地梓川の河童橋へ、久しぶりに行ってきました。
白雲まとい 天を衝きし 穂高の峰々に
かすかに 木霊す せせらぎの音
耳傾ければ 森の精 歌いし
清きハミング 流れ来て
心にしみいる せせらぎの音

河童橋上流側東岸より穂高の峰を眺める <上高地・梓川と穂高の峰々> Sketched by Sanehisa Goto
■2025年10月28日 心地よい<風の歌>
《秋雲の ふんわり西へ 去り行くも 見送る吾も 満たされおりて》
―あきぐもの ふんわりにしへ さりゆくも みおくるわれも みたされおりて―
そよ風が 頬に 心地よい
小鳥たち 風に歌いて 心地よい
目を閉じると 宇宙広がり 心地よい
今日は 旧友に会える 心地よきかな
感謝である

心地よい<風の歌>
■2025年10月29日 心の灯<木漏れ日>
《木漏れ日の 豊けきひかり 相集い 温もり溢る こころ尽きじや》
―こもれびの ゆたけきひかり あいつどい ぬくもりあふる こころつきじや―
木漏れ日あふれる 心地よい朝である
久闊を叙す友の 慈しみに満ち
晴れやかな顔が 京の宵にほのかに
映えていた
昨夜交わした心の灯に
感謝である

心の灯<木漏れ日>
■2025年10月30日 帰一<鱗雲に包まれて>
《瞑想に 雲をまといし 我おりて 過ぎ去りし日に 手を合わせおり》
―めいそうに くもまといし われおりて っすぎさりしひに てをあわせおり―
孤庵の東に 淡の湖ありて
雲厚く覆い 朝の深呼吸
雲を呼び込み 体に充満す
小鳥の囀り 天空に舞い
林に共鳴し ああ我いま
空の中に 我見つめおり

帰一<鱗雲に包まれて>
■2025年10月31日 <河童橋と焼岳>
《アルプスを くだるせせらぎ 光抱き 静けさ染むる 秋のひととき》
―あるぷすを くだるせせらぎ ひかりだき しずけさそむる あきのひととき―
青春の日々 懐かしき
北アルプスへ一歩踏み出せし
梓川のせせらぎ 焼岳仰ぎ見て
愛語を交わせし あの日懐かし

河童橋より焼岳を望 Sketched by Sanehisa Goto
■2025年11月1日 露天風呂<平湯の森>
《神秘なる 平湯の森に 癒されて 過ぎしロマンに どっぷり浸りし》
―しんぴなる ひらゆのもりに いやされて すぎしろまんにどっぷりつかりし―
ここ平湯の露天風呂に
アルプス大縦走はじめ
立ち寄っては体を癒し
挑み続けた過の日の
汗する日を浮かべ見た
懐かしき青春の血を
踊らせ 湯につかり
過の日の平湯の森に
山男の熟せしロマンを
どっぷりと沈め見た
上高地の帰路、アルプス縦走の想い出がいっぱい詰まった平湯温泉の露天風呂に立ち寄り、スケッチに収めてきました。
露天風呂<平湯の森> Sketched by Sanehisa Goto
■2025年11月2日 美しき<ツワブキの花芽>
《人はみな 命忘るる 時あれど 君に教わる 美しきをや》
―ひとはみな いのっちわするる ときあれど きみにおそわる うつくしきをやー
肉厚の葉に 隠れるように顔を出す ツワブキの花芽
日陰でも丈夫に育ち 冬に花を咲かせる 生命力の強さを
今年も見られそうだ
すべてに 時があるように 命あるものは すべて美くし

美しき<ツワブキの花芽>
■2025年11月3日 <一筋の聖なる光>
《原始照らす 光あびてや 今朝もまた おのれ見つめる 老いも豊けき》
―げんしてらす ひかりあびてや けさもまた おのれみつめる おいもゆたけき―
今朝も豊かなる
一筋の光に出会った
なんと幸せな朝だろう

<一筋の聖なる光>
■2025年11月4日 難敵の友<ブタグサ>
《涙目に 痒み覚ゆる ブタグサの 出会いに感謝 難敵の友》
―なみだめに かゆみおぼゆる ぶたぐさの であいにかんしゃ なんてきのとも―
君たちのおかげで 自分を自分と 認める季節である
目のかゆみを覚える花粉 ブタグサに親しみさえ覚える
こころ通わす友ありてこそ 愛は育つのだ 難敵であろうとも

難敵の友<ブタグサ>
■2025年11月8日 <スーパームーンⅠ>
《比良の山 暗き道にも スーパームーン 仰ぎ進むや ねぐら目指して》
―ひらのやま くらきみちにも すーぱーむーん あおぎすすむや ねぐらめざして―
樹の間から顔出す
月明かりに導かれ
比良 釣瓶岳へ

奥比良で満月を鑑賞 <スーパームーン> Sketched by Sanehisa Goto
■2025年11月9日 凛と立つ<秋桜>
《天向い 姿凛々しき コスモスの 独り吹かるる 無なる風にや》
―てんむかい すがたりりしき こすもすの ひとりふかるる むなるかぜにや―
寒風に吹かれて その日迎える 秋桜の立ち姿
凛と背を伸ばし 天を見つめる 心意気がいい
そうありたいと 願いし僕に エール送られし

凛と立つ<秋桜>
■2025年11月10日 温もり<影絵>
《生死越え己ゆだねる 冬日をや 影絵と詠い 穏やかなりし》
―しょうじこえ おのれゆだねる ふゆびをや かげえとうたい おだやかなりし―
ひとすじの光 温もり来て
窓辺に映る 影絵と
のどけき詩を 詠っています

温もり<影絵>
■2025年11月11日 比良トレイル散策 <紅葉&満月>
《紅葉散る 山の景色も 華やいで 人のこころも 染まり浮き立ち》
-もみじちる やまのけしきも はなやいで ひとのこころも そまりうきたち―
《深夜なる 森に響きし ラジオ聴き 鹿の子鳴きし 声や侘しき》
ーしんやなる もりにひびきし らじおきき しかのこなきし 声や侘しきー
《満月の 大きい顔が 落ちきたり われ掴まんと 手を伸ばせしや》
ーまんげつの おおきいかおが おちきたり われつかまんと てをのばせしや―
奥比良トレイルの釣瓶岳で、テントに潜り込んで満月を愛で、比良山の紅葉街道を歩いてきました。
shiganosato-goto.hatenablog.com
■2025年11月12日 日陰で忍ぶ<ツワブキ>
《穏やかに 眠り給えと 祈りおり 君に学びし 生きる姿を》
―おだやかに ねむりたまえと いのりおり きみにまなびし いきるすがたをー
忍ぶことを 教えてくれた 若き友
この世を 去ったという 悲しい朝
黄なる君が 笑顔で 心に蘇りきた
有難う友よ 安らかに 眠り給え

日陰で忍ぶ<ツワブキ>
■2025年11月14日 ノコンギク<野紺菊>
《ただただに 一輪の花 無我のなか 静虚動直に 遊びおりてや》
―ただただに いちりんのはな むがのなか せいきょどうちょくに あそびおりてやー
どっしりと地下に茎を張り
清楚な花を冬空に咲かす
幸せ顔の野花に出会った
一輪ごとにこもる命に
力みなぎるその姿に
神様の慈愛が溢れていた
「こんにちは」と声かけられた
こころ温まる朝でした
嬉しかったなー ほん
<静虚動直>(せいきょどうちょく); 無欲になると、こころもわだかまりもなくなり、雑音に惑わされることも無いことをいう(近思録)

ノコンギク<野紺菊>
■2025年11月15日 <走り画きスケッチ>
《息を止め あれもこれもと 短時間 心はやりし なぐり画きかな》
―いきをとめ あれもこれもと たんじかん こころはやりし なぐりがきかなー
登山ノートに走り画き5分
こころに残せし風景に
彩色する時間の楽しいこと
至福です

奥比良トレイルのイクワタ峠(標高923m)より Sketched by Sanehisa Goto
<高島平野>・<リトル比良>・<びわ湖に浮かぶ竹生島>・<鈴鹿山脈>を望む
■2025年11月16日 烏瓜<カラスウリ>
《吊り下がる 心地よき揺れ 木枯らしの 愛語交わせし 烏瓜とや》
―つりさがる ここちよきゆれ こがらしの あいごかわせし からすうりとやー
木枯らしに まかせ揺れる 赤ら顔
自由なる 世界に 遊びおりて
声かけに こころ通わす 烏瓜と

烏瓜<カラスウリ>
■2025年11月17日 雲<無心無碍>
《冬雲の 無心なる子ら 風まかせ 無碍なるものの 心地よきかな》
―ふゆぐもの むしんなるこら かぜまかせ むげなるものの ここちよきかな―
冬空に無心に遊ぶ雲 一瞬にとどまらず
棚引きては寄り添い 次なる姿に変わりゆく
変化自在の美しきこと
眺める者の心に 寄り添いては離れ
今ある姿の儚さに 侘び寂びを重ねる
淡の湖の美しきこと
さざなみと響き合う あの無碍なる雲に
心地よく酔いて 夢想するわれに
幸せを運び来る

雲<無心無碍>
■2025年11月17日 紅葉<色化粧>
《四季という 移ろいありて 色化粧 こころ癒せし 紅葉花かな》
―しきという うつろいありて いろげしょう こころいやせし もみじばなかなー
寒さのなか 日々変わりゆく 葉顔も豊かである
いろいろな 色化粧が重なり 変化の美しいこと
季節の移ろいに こころもホッコリ 日本の癒しである

紅葉<色化粧>
■2025年11月18日 <偲ぶ月>
《仰ぎ見る 闇を照らせし 満月の 愛語耳する 尽きぬ幸せ》
―あおぎみる やみをてらせし まんげつの あいごみみする つきぬしあわせ―
《優雅なる 微笑み絶えぬ スーパームーン 焚火するわれ ハート贈りし》
―ゆうがなる ほほえみたえぬ すーぱーむーん たきびするわれ はーとおくりし―
独りして、深け往く山に立って満月を見ていると、
亡き先輩達の愛語が耳に響き、喜びを噛みしめながらの観月となりました

11月6日午前2時28分、釣瓶岳でテントのそばで焚火をしながら、
満月鑑賞する様を彩色したものです。 (左下の大きい星は北極星です)
Sketched by Sanehisa Goto
■2025年11月19日 <心地よき歌>
《雨雲の ふんわり西へ 去り行くも 見送る吾も 満たされおりて》
―あまぐもの ふんわりにしへ さりゆくも みおくるわれも みたされおりて―
小雨が頬に心地よい
小鳥たち風に歌いて心地よい
目を閉じると宇宙広がり心地よい
感謝である

雨雲の ふんわり西へ 去り行くも
《そよ風の ように生きおる 秋桜の 旅ゆくわれに エール送りきて》
―そよかぜの ようにいきおる こすもすの たびゆくわれに えーるおくりきて―
寒き空へ 背伸びするコスモスに
老いの姿見 重ねてや 頑張る君に
エール送り 接吻せしや

<残り秋桜>
■2025年11月21日 出会い<我逢人 / がほうじん>
《出会いとは 一期一会の 我逢人 道元の教え こころ沁みるや》
―であいとは いちごいちえの がほうじん どうげんのおし こころしみるや―
冬空に残り香 心奪われる朝です
振り返って見ると ミントの葉
蛾もまたうっとり 香りにくぎ付けです
幸せを運ぶミントの香りに
心奪われてしまった「我逢人」
出会いとは 不思議なものです
禅語<我逢人>とは、道元禅師の教え、そのとき出会った相手こそ、自分にとって必要なものであり、学びのきっかけである出会いを、大切にしたいものです。

出会い<ミントと蛾>
■2025年11月22日 ススキと寒雲<阿吽>
《心地よき 阿吽の呼吸 響き合い この世創りし 主に巡りおり》
―ここちよき あうんのこきゅう ひびきあい このよつくりし しゅにめぐりおり―
木枯らしに 身を任す ススキありて
寒雲誘いて 泰然自若 凛と立つ
自然の阿吽 美しきこと 天国の如し

ススキと寒雲<阿吽>
■2025年11月23日 ショウジョウソウ<猩々草>
《残り月 西に消え入る 朝露の 寒を詠いし 猩々草おり》
―のこりづき にしにきえいる あさつゆの あきをうたいし しょうじょうそうおり―
えっ! ポインセチア?
と見まがう<猩々草>に
びっくり
我が家では
越年のポインセチアに
赤葉を付けたいと
日夜わが子のように
慈しんでいます
それぞれに与えられた
その時があるようです

ショウジョウソウ<猩々草>
■2025年11月24日 <老サイクリスト>
《求めきた 星の巡礼 終えなんと 楽しき国へと ペタル踏みおり》
―もとめきた ほしのじゅんれい おえなんと たのしきくにへ ぺたるふみおり―
25㎞走行でも 筋肉痛を覚える
老いのこの頃ですが
こんなものかと納得・・・
少しの上りも 押しあがる姿に
世界を駈けた
若き日が懐かしい・・・
びわ湖岸を走り
びわ湖大橋目指して
久しぶりに爽やかな
汗をかいてきました

芭蕉の句「比良三上 雪さしわたせ 鷺の橋」、現在の<びわ湖大橋>の前で

びわ湖大橋手前のカニ料理<山よし>の巨大蟹看板と
■2025年11月25日 <紅葉ワールド>














■12月16日 <クリスマスリース>




<残り柿>





■12月29日 祝膳<うな重>
《鰻重に 老いを祝いし 誕生日 嬉しくもあり 複雑なりし》
―うなじゅうに おいをいわいし たんじょうび うれしくもあり ふくざつなりし―
84回目の祝膳は、
<うなぎ家 みやび>で美味な<うな重>を
いただきました。 感謝

美味な<うな重> <うなぎ家 みやび>
■12月30日 暦替え<大津絵>
《老いきたり 悲喜こもごもを 忘れじと 暦めくるは 走馬灯かな》
―おいきたり ひきこもごもを わすれじと こよみめくれは そうまとうかなー
恒例の暦替えの日です。
巳年から午年へ、
大切な人の記念日など、
申し送り事項を
転記する大切な日です。

仲間の大津絵作家・篠田常生氏の作品「大津絵カレンダー」 《暦替え》
■12月31日 大晦日<感謝>
《老いの道 幾山越えて 辿り着く 終りもめでたく候へ》
―おいのみち いくやまこえて たどりつく おわりもめでたくそうろうへ―
「おわりもめでたく候へ」
我が家の居間に飾られている短冊に
この一年の、いや人生の締めくくりにふさわしい
言霊が鎮座しています。
この一年に感謝し、来る年につなぎたいと思います。
良い年をお迎えください
新年もよろしくお願いします
志賀の里<孤庵>にて

先達・是枝輝隆老筆(96歳 鹿児島在)
『志賀の里 2025 歳時記 短歌集』令和7年
完
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■ 2025『志賀の里 歳時記 短歌集』Ⅰ(令和7年 前半)
shiganosato-goto.hatenablog.com











