shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

『星の巡礼・日本アルプス大縦走』単独踏破記録 <7>                     第五区間≪扇沢⇒槍ヶ岳⇒中房温泉≫縦走日誌⑥

星の巡礼日本アルプス大縦走』単独踏破記録 <7>  
 
第五区間扇沢槍ヶ岳⇒中房温泉≫縦走日誌⑥
 
 
 
201396日 ≪水晶小屋2900m⇒双六小屋2600m  所要時間:730H
 
 6:30am  ペットボトル2本と緊急用水パックを水0.5Lの権利券と追加代金で満杯にして出発する。
今日、9月6日の天気予報は、晴れのち曇り、気温28/20℃であるとの小屋情報だ。
 
ワリモ乗越をへて雲ノ平との分岐である岩苔乗越(いわこけ)2770m7:07amに通過する。▲ワリモ岳2888m7:48am、▲鷲羽岳2924m8:30amに通過し、▲祖父岳2825mをへて三俣山荘に10:05amに着いて休憩をとる。
 
ここ三俣山荘にはキャンプ場あり、水豊富。天気良く山小屋の屋根は色とりどりの布団が干され、遠くからはお花畑のように見えた。兄弟できている登山者と情報を交換する。ヘリコプターが食糧等の搬入に忙しくしていた。
 
 
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水晶小屋から見る暁の槍ヶ岳3180m
 
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槍ケ岳をめざして出発だ
 
 
11:20am  ▲三俣蓮華岳2710mにて昼食、非常用の日清混ぜご飯をいただく。中間点にきたら食糧調整をして重量を少しづつ軽くすることにしている。
 
非常食用米飯はチャック付のナイロン袋にいれ持ち歩き、定量の水を入れて約20分ほどで食べることのできる優れものである。縦走時におけるリュックの軽量化は最重要課題であり、食糧はその大半を占める。
 
 
イメージ 3      8:30am 鷲羽岳2924mよりみる槍ヶ岳 
 
 
晴天のなか、表銀座ルートの山稜を眺めつつ朝日に浮かぶ山並みのシルエット、消えゆく西空の爪月、明けゆく太陽に心躍らせ一路今夜の宿・双六小屋をめざす。
昨日の<烏帽子小屋⇒水晶小屋>のような岩稜はなく、危険度の低い、絶景のパノラマ展望のルートである。
天気よく、この山行期間中の最高の天気を楽しんでいるのであろう。
 
途中、出会った黒部五郎小屋のスタッフ(大学山岳部所属のアルバイト生)と談笑、しばしのあいだ夢を追う山男との出会いを楽しんだ。
青年はいつも夢の入り口に立っているものである。そして一途に夢を追うのである。青春に血を踊らせ果敢に挑戦するのだ。
 
わが身をふりかえり、24歳での南米ブラジルにスカウト移民としてサンパウロ郊外のカンポス・ド・ジョルドンに入いり、野営場を建設した情景を思い出していた。青春のもつ情熱・パッションははすべての夢を実現してくれる魔法である。
 
ひさしぶりに青春の血踊るときを持てたことに感謝したい。
いまは山に夢中だ。死してのちまで夢を追いたい。青年でありたい。
 
 
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10:05am 三俣山荘にて休憩(水補給)
 
 
三俣小屋の前で、兄弟で登山を楽しんでおられるお二人に出会った。
挨拶以上の親しみのこもった心ひろき山男たちに接することができたのである。
山の魅力すべてをもったような山男たちもいるんだと感心しきりであった。
 
偏屈でない、おしゃべりでない、飾らない、会話の中に豊かな人生を感じる人、そして
山のようにすべてを許すようなこころに満ちた人、そんな人たちとのおしゃべりを楽しんだ。
山はいい、純粋だ。飾らなくていい、そこに自分がいるんだ。
 
こころがパーッと明るくひびく瞬間のこの世の広がりって素敵なんだなー・・・・
山で出会えて、幸せをわけられる山男にすこしでも近づきたいと願いつつ・・・・
双六小屋に向かった。
 
  
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 双六岳方面より鷲羽岳2924mを望む
  
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「NISSINそばめし」ランチ
 
 
 
昼食後、▲双六岳2860mをへて稜線を下る。山頂広くなだらかである。
 
13:59pm 今夜の宿、双六小屋に着いた。公衆電話も使える立派な小屋である。水場は小屋の右手、水補給を済ませておく。
もちろん無料、雪渓の雪解け水を引いているのか冷たくておいしい。この小屋も登山客が多い。
雲ノ平、新穂高温泉や槍よりの西鎌尾根ルートからの重要分岐に位置しているからであろう。
 
明日、9月7日はうって変わって天気が荒れるそうだ。こころの準備が必要なようだ。
「ヒュッテ大槍」でのイタリアン料理が楽しみだが・・・
 
夕食後、鏡を見て驚いた。ひげが伸び疲れた顔、のびた鼻毛、なんと老人臭さを漂わせていることか。
ひげを剃っていると『おひげを剃ってどこへお出かけですか』と声をかけられる始末、『いつ素敵な出会いがあるかもしれないから、ちょっとオシャレ中』なんて軽く冗談をなげる余裕に安心したほどだ。
 
明日は暴風雨のようだ、出発を早めることにした。もちろん弁当も注文した。
 
 
 
 
 
 
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