shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

『星の巡礼・日本アルプス大縦走』単独踏破記録 <8>                     第五区間≪扇沢⇒槍ヶ岳⇒中房温泉≫縦走日誌⑦

星の巡礼日本アルプス大縦走』単独踏破記録 <8>                    
 
第五区間扇沢槍ヶ岳⇒中房温泉≫縦走日誌⑦
 
 
201397日 ≪双六小屋2600m⇒殺生ヒュッテ2800m 
         所要時間:9:15H
 
4:00am  起床し雨対策としてのパッキング、雨具を着用、弁当を受け取り、
 
5:15am  雨の中を出発する。▲樅沢岳2755m5:55am通過、霧と強雨風で視界悪くなる。
低体温の対策が必要のようだ。今朝の最低温度8℃であった。
 
風いちだんと強まり呼吸困難をおぼえる。ここより槍ケ岳に通じる西鎌尾根がはじまる。
槍を真ん中に西鎌尾根、東鎌尾根を縦走することは登山を始めて以来の夢であった。
いままさに槍ヶ岳の尾根を歩き始めたのである。鼓動をとおして興奮の中にいる自分に
満足していた。
 
6:49am  槍ケ岳まで4.8kmの地点標識を6:49amに通過、ますます風と雨が強まってきた。
もちろんガスがかかり視界も最悪、しかし西鎌尾根にいることに幸せを感じていた。
 
▲佐俣岳2674m通過時にはルート上の流水を歩くことに、もちろん槍ケ岳も雨雲に隠れて
見えない。足下を注意しながら転倒・滑落防止に全神経を集中し前進する。
暴雨風の千丈沢乗越2734mをクサリを頼りに9:48am通過、視界数メートル、最悪の
西鎌尾根歩きが続いた。
 
 
イメージ 1
 
 5:15am 雨雲のあいまから顔をのぞかせる朝日 双六小屋にて
 
 
イメージ 3
 ヤマハハコ達が見送ってくれた
 
 
 
イメージ 2
5:55am 樅沢岳2755mを通過、風雨強まる
 
 
イメージ 4
 あこがれの槍の西鎌尾根をゆく
 
 
11:40am  ようやく霧に煙る▲小槍3030mをみながら槍ケ岳山荘に到着、リュックをデポし、
風雨のなか▲槍ケ岳の山頂3180mめざした。
 
12:15am  大雨のなか、槍ケ岳二回目の登頂をなしとげた。滝のような雨だ。鉄のハシゴも
クサリも滑りやすくゴム製手袋にかえる。いつもは登山者であふれかえる山頂には二組のみ、
たがいに写真をとりあい急ぎ下山した。今夜の宿ヒュッテ大槍へはあまりの強雨風で断念し、
より近い『殺生ヒュッテ』に変更したほどである。
 
 
イメージ 5
 11:40am 槍ヶ岳山荘に到着、荷物をデポし槍山頂に向かう
 
 
イメージ 6
 12:15am 大雨強風のなか何度目だろうか、槍山頂3180mに立つ
 
 
14:15pm 大雨のなか、東鎌尾根をくだり「殺生ヒュッテ」に転がり込む。最初、数人だった宿泊客も次第に増えつづけ、その夜はびしょ濡れの客で大混雑した。ストーブのまわりは乾燥室に早変わり夜遅くまでにぎわった。(大雨により下山できなかった登山客も避難してきたのであろう)
 
山歩きをしていて突然の強風や大雨、大雪に遭遇したとき、とっさにウエア―の重ね着や雨具、防寒具
の着用はとてもむつかしいことがわかる。
着けたいと思うのだがタイミングや判断をにぶらせてしまう場合が多い。
「もうやむんじゃないか」、「じゃまくさい」、「そんな時間はない、先に進む方がいい」とその時の状況に合わせて屁理屈を並べてしまうことがおおい。 こうして低体温防止のチャンスを自分から放棄してしまうことが多いのである。
他の人は低体温予防にどう対処しているのであろうか。
北海道トウムラシ山での低体温による遭難事故、白馬山系の小蓮華山2768mでの福岡医師登山隊の全滅事故の現場でも同じことを考えさせられた。
 
今回も同じ状況に立たされて、ずぶぬれになって「殺生ヒュッテ」に転がり込んだ自分に反省しきりである。一歩まちがえれば低体温症による事故につながることを思えば、適切な対応策が必要である。
 
19:30pm 体を温めるためにも早めの就寝。 
明日9月8日の天気予報は曇りのち小雨60%、気温25/16℃だそうだ。
 
 
 
 
 
<『日本アルプス大縦走』<9> 第五区間扇沢槍ヶ岳⇒中房温泉≫縦走日誌⑧につづく>