shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

2024『星の巡礼 びわ湖一周耐寒サイクリング』

           びわ湖一周耐寒サイクリング2024』

               ー若き友を偲んでー

                ―がんばれ能登半島

 

 

                                                  詩       句 後藤實久      (DRS 1960)

               写真参加 吉村和馬      (DRS 2012)

 

 

 

恒例にしているびわ湖一周、<ビワイチ耐寒サイクリング 2024>に出かけてきた。

ビワイチの二日間、晴天に恵まれ、亡き若き友の写真を胸に、一部残雪のなか、無事走

終えたことに感謝している。

 

 

 

             ビワイチ・モニュメント(守山第二なぎさ公園)

       

 

 

   ビワイチの聖地にて若き友<和馬とカトリーナ>        ビワイチ低速車専用レーン

 

 

ここ数年、コロナ禍の終息や、ロシアのウクライナ軍事侵攻の早期停戦、そして健康で

平和な<希望>を祈っての走りとなっていた。

今年は、正月に発生した能登半島地震の<鎮魂と連帯>を心しての走りとなった。

<ビワイチ>も、80歳を境に、びわ湖全周186kmから、びわ北湖一周160kmへと体の

衰えに対処している。 その分、見える風景が広がり、豊かな走りになったことを喜ん

でいる。

 

今回は、昨年5月に病床の人となり、今なお覚醒に至っていない若き友も写真参加して

もらい、共に能登半島地震の被災地にエールを送り、詩句を詠み、土に臥しながらのん

びりと走って来ることにしていた。

被災地との連帯として、厳寒のなかで露営し、携行の保存食を口にし、小川やびわ湖の

水を飲み、暗闇で寝ることにした。

 

もちろん《ガンバレ能登半島!》 をビワイチのスローガンとした。

 

    

 

ビワイチ北湖コース160㎞走破に備えて、衰えた体、特に脚の筋(すじ)や関節、

筋力、反射神経を呼び戻すために、この3か月ほど柔軟体操に集中してきた。 

体力の自信は少し出来たが、転倒だけは事前防止できないので、友人の忠告を受け、

残雪のなか慎重な走行に心がけることにした。

 

しかし、病床の若き友と共に、能登半島地震被災地との連帯の<ビワイチ・サイクリン

グ>に出かけることにしていた日に合わせるように、 写真参加予定の、病床の若き友

である吉村和馬君のお父さまから悲しい知らせが届いた。

 

 

<病床の若き友の旅立ち>

 

ダビデ吉村和馬、1月26日午後0時56分、天に召されました。

お世話になった皆様にお礼もうしあげます。

1/27(土)18:00~ 通夜の祈り

1/28(日)13:30~ 葬送式 出棺3時半

聖マリア教会にて』

 

との訃報が、和馬君のお父上 吉村 伸さまからもたされたのである。

 

 

 

■<別れの詩>

 

この自然の豊かさよ、恵みよ

若き友よ、君の心の豊かさよ

人のこころを彩どりし恵みよ

 

君の魂、自然に溶入り流れて

この宇宙を満たし、天に満ち

今日、若き友を天に送り出す

 

不滅の魂は 流れ星となりて

星の王子さま   和馬が誕生す

若き同志よ   出会いに有難う

 

(ビワイチ耐寒サイクリングにて2024年1月28日15:38)

 

 

 

<ビワイチに誘った若き友と>

 

昨年、2023年5月17日、緊急搬送されて以来、病床にあった仲間の若き友が天に召され

たとの報せが、ビワイチ出発日に入った。 

写真を通して病床の若き友との交信を楽しみにしていたが、急遽、若き友の遺影写真を

抱いての同行となってしまった。

悲しみは尽きないが、若き友のこの世の想い出づくりにと、記憶に残るビワイチ・サイ

クリングを続けることにした。

 

しかし、困難はわれわれに襲いかかった。

ビワイチ途中、残雪に阻まれ挫折寸前に追い込まれてしまったのである。

 

亡き若き友の励ましと熱望から、バイクに乗換えてのびわ湖一周を成し遂げることに切

り替えることにした。

ビワイチに誘い出しておきながら、疲労困憊に陥った老人よりも、最後までビワイチ

を楽しんでくれた亡き若き友の笑顔に救われた。

 

<老人は若者の言葉に耳をかたむけよ>、若き友には感謝の言葉しかない。

 

 

出かける前、雪に耐える椿、病床の若き友を詠った句がある・・・

病床の若き友との最期の<絆の祈り>、愛語の交換となってしまった句である。

 

 

<雪椿>

雪をかぶり、忍びつつ咲く寒椿(病床の若き友)の慈しみ溢れる語りかけに

耳をかたむけた・・・

お互い、忍んで春を待ちましょう・・・

雪は解けて、すべての花を咲かすでしょう・・・

ただただ、身をまかせて・・・

 

《「コンニチハ」 顔出す椿 雪帽子 慈しみの目 合わせ微笑む》

こんにちは かおだすつばき ゆきぼうし いつくしみのめ あわせほほえむ―

 

      

 

 

 

■残雪<サイクリングから、ツーリングへ>

 

二人して、雪残る志賀の家をスタートし、近江高島に入ると、歩道に設けられた<ゆっ

くりサイクルロード>での前進を、残雪によって阻まれてしまった。

自動車道の上級者向き<スピード・サイクルロード>には雪もなく、前進は可能なのだ

が、こちらは野営道具を積み込んだ低速オフロード車、車道での自動車との接触事故を

避けるため、ビワイチを中断すべきであるかどうかとの判断に迫られた。

その際、若き友の提案で危険なサイクリングを中断し、ホンダのスーパカブに乗替え

て、ツーリングによる完走を目指すことになった。

 

サイクリングから、ツーリングに切り替えた地点は、近江高島を流れる安曇川南流にか

かる橋<ふなきおおはし>である。 

今回のビワイチは、湖北の積雪による途中撤退を考慮し、正規の反時計回りではなく、

逆ルートの時計回りコースをとっていた。

 

ツーリングに切り替えたあと、湖北を過ぎ、長浜の町に入ると、残雪が減り、彦根以南

では雪が消えてしまっていた。

事前の長期予報と異なり、ありがたいツーリングとなった。

 

残雪の消滅は、びわ湖の冬景色を二人して満喫させ、たくさんの詩句を詠ませてくれ

特に、亡き若き友との交感により、多くの学びがあったことに感謝している。

 

 

 

         残雪によりサイクリングを諦める (近江高島船木付近)

 

 

    残雪に阻まれサイクリングより、ツーリングにバトンタッチ(近江高島安曇川南流にて)

 

 

 

■<ビワイチで若き友を偲ぶ>

 

《舞往きし 星の王子や 輝きて 迎える天使 謳い迎えし》

―まいゆきし ほしのおうじや かがやきて むかえるてんし うたいむかえしー

 

《散り舞いし 椿の花も 安らけき 真白き雪も 迎え眩しき》

―ちりまいし つばきのはなも やすらけき ましろきゆきも むかえまぶしき―

 

    

  

《白鳥と 戯むる友の 羽ばたきに 面影思い 忍び笑いや》

―はくちょうと たわむるともの はばたきに おもかげおもい しのびわらいや―

 

《ヤッホーと 比良の雪峰 声かけに われら銀輪 びわ湖駈けし》

―やっほーと ひらのゆきみね こえかけに われらぎんりん びわうみかけし―

 

             美しき雪帽子をのせた比良の峰々

 

 《闘病の 若き友逝き 召されてや 魂触れし ビワイチの径》

―とうびょうの わかきともゆきて めされてや たましいふれし びわいちのみち―

 

一雫 雪解け音の 微かなる 君と二人の 仮の宿かな》

ひとしずく ゆきとけおとの かすかなる きみとふたりの かりのやどかな―

 

    

 

《この世での 出会い嬉しや われらおり 露営の宿で 触れあい嬉し》

―このよでの であいうれしや われらおり ろえいのやどで ふれあいうれし―

 

《残雪の 陽だまりぬくし 露営地に 床に臥せてや 夕焼け小焼け》

―ざんせつの ひだまりぬくし ろえいちに とこにふせてや ゆうやけこやけ

 

     

 

《君背負い 駈けしビワイチ 忘れじや 嬉しき出会い 我らの上に》
―きみせおい かけしびわいち わすれじや うれしきであい われらのうえに―

 

《目を閉じて 君を想えば 迫りくる 生きる喜び 教えられしを》

―めをとじて きみをおもえば せまりくる いきるよろこび おしえられしをー

 

《勤め終え 安らけき君を 見送るに 全うのきみ 悔しからずや》

―つとめおえ やすらけききみを みおくるに まっとうのきみ くやしからずや―

 

《火を灯す ひとりの男 君おりて 触れし友情 永遠に変わらじ》

―ひをともす ひとりのおとこ きみおりて ふれしゆうじょう とわにかわらじ―

 

 

 

《目となりて 君と送りし 日々なれど 通いしこころ 嬉しかりけり》

―めとなりて きみとおくりし ひびなれど かよいしこころ うれしかりけりー

 

《家康を 追いて駈けしや 古戦場 鬨の声 怯え震えし 君懐かしき》

―いえやすを おいてかけし こせんじょう ときのこえ おびえふるえし きみなつかしき―

 

《天国へ 旅立ちし君 誘い出し ビワイチ駈けし いま生きいきと》

―てんごくへ たびたちしきみ さそいだし びわいちかけし いまいきいきと―

 

《神のもと 日々好日を 楽しむも 自由を求め 欲っせしや君》

―かみのもと ひびこれこうじつを たのしむも じゆうたらんと ほっせしやきみ―

 

 

                   伊吹山を望む今津浜にて

 

 

《不自由を 背負いし君の 変わらじの 感謝の気持ち 天も識りてや》

―ふじゅうを せおいしきみの かわらじの かんしゃのきもち てんもしりてや―

 

《人は皆 姿消す雪 なればこそ 天に召されて 土に還るらん》

―ひとはみな すがたけすゆき なればこそ てんにめされて つちにかえるらん―

 

《雪解けの 泥に芽いづる びわの浜 春待たずして 逝きし友おり》

―ゆきどけの どろにめいづる びわのはま はるまたずして いきしともおり―

 

《天使なる 清きこころに 抱かれて 慈愛の光り 満たし逝きしや》

―てんしなる きよきこころに いだかれて じあいのひかり みたしいきしや―

 

 

                比叡山に沈みゆく太陽

 

 

《夢追いし 若き血潮や 散り往きて 無常なる風 侘しかりけり》

―ゆめおいし わかきちしおや ちりゆきて むじょうなるかぜ わびしかりけり―

 

《葬送の ラッパ響きし 賀茂川に 翔けし友なる 星の王子や》

―そうそうの らっぱひびきし かもがわに かけしともなる ほしのおうじや―

 

《わが道を 貫き終えて 去りし君 静かな闘志 秘めて還るや》

―わがみちを つらぬきおえて さりしきみ しずかなとうし ひめてかえるや―

 

《北山の 遠き峰々 暮れゆきて 安らけき君 天使なりしや》

―ようていの とおきやまやま くれゆきて やすらけききみ てんしなりしや―

 

 

               夕焼けに染まる比叡山

 

 

《舞往きし 星の王子や 衣替え 天使の笑顔 輝きおりて》

―まいいきし ほしのおうじや ころもがえ てんしのえがお かがやきおりて―

 

《魅了せし 笑顔に潜む 無邪気さに 救われし人 多くありてや》

―みりょうせし えがおにひそむ むじゃきさに すくわれしひと おおくありてや―

 

《変わりなき 慈愛に満ちし 家族あり 友の幸せ いかばかりかと》

―かわりなき じあいにみちし かぞくあり とものしあわせ いかばかりかと―

 

《幸せは おのれを識りて 律するに 喜び分ち 感謝せしやと》

―しあわせは おのれをしりて りっするに よろこびわかち かんしゃせしやと―

 

《人がみな 探し求める 宝物 おのれの内に あるを学びて》

―ひとがみな さがしもとめる たからもの おのれのうちに あるをまなびて―

 

  

   

       星の王子さま<笑顔の和馬君>

 

 

 

 

■<絆の祈り> (短歌集「絆の祈り」より一部抜粋)

 

昨年、2023年5月17日、 意識不明に陥っての救急搬送の知らせから始まった、若き友の

所属する同志社ローバースカウト関係者有志一同による回復を願っての250日に渡る

<絆の祈り>も、有志の心うちで、切に覚醒を願って祈り継がれてきた。

「絆の祈り」 の提唱者の一人として、絆の祈りに参加いただいたみなさんに、こころか

ら感謝を申し上げます。

 

 

《眠りより 目覚めよ友と 祈りてや 共に旅する 家康の道》 

 ―ねむりより めざめよともと いのりてや ともにたびする いえやすのみち―

 

《飲み干せし 盃の華 満月や 病の友と 君愛でおりし》    

―のみほせし さかずきのはな まんげつや やまいのともと きみめでおりし―

 

 

    


 

《舞い降りし 天使の梯子 湖に抱かれ 満ちし平安 友癒せしや》 

―まいおりし てんしのはしご こにだかれ みちしへいあん ともいやせしや―

 

《隠されし 己の使命 知らずして 役立ちおるを 知りて嬉しき》 

―かくされし おのれのしめい しらずして やくたちおるを しれいてうれしき―

 

《主にまかせ 風に戯むる 嫁菜草(和馬君) 幸せ満つる 日々感謝せり》  

―しゅにまかせ かぜにたわむる よめなぐさ しあわせみつる ひびかんしゃせり―

 

 

    

 

 

《病床の 若武者の友  山法師(和馬君)  心重ねて 和み祈りし》  

―びょうしょうの わかむしゃのとも やまぼうし こころかさねて なごみいのりし―

 

《雨垂れの 打ちて踊りし 軒の下 病床の友 すみれ草かな》 

―あまだれの  うちておどりし のきのした びょうしょうのとも すみれそうかな―

 

《路地裏の ドクダミ草(吉村家族)や  顔揃え シャンソン謳う 調べ豊けき》  

―ろじうらの どくだみくさや かおそろえ しゃんそんうたう しらべゆたけき―

 

 

    

 

 

《クローバーの 白き頭や 風に乗り 祈り運びし 友の目覚めや》 

―くろーばーの しろきあたまや かぜにのり いのりはこびし とものめざめや―

 

《宿り来し 友のこころや 雲に映え 願い届けと 祈り交わせし》  

―やどりきし とものこころや くもにはえ ねがいとどけと いのりかわせし―

 

《静寂なる 宇宙の響き 聴こえ来て 祈り満つるや 友の命に》  

―しじまなる うちゅうのひびき かたりきて いのりみつるや とものいのちに―

 

《まん丸い  笑顔嬉しや  浮き雲の  われと翔け舞う  病の友と》 

―まんまるい えがをうれしや うきぐもの われとかけまう やまいのともと―


 

    

 

《天に問う 生かせし友の この試練 何を想うて 創り給うか》  

―てんにとう いかせしともの このしれん なにをおもうて つくりたもうか―

 

《祈りあう われらが愛を 受け止めて 生きよ笑えと ビヨウヤナギ》  

―いのりあう われらがあいを うけとめて いきよわらえと びようやなぎ―

 

《清楚なる 君美しき 雪の下(和馬君) 愛あるエール 永遠に響きし》  

―せいそなる きみうつくしき ゆきのした あいあるえーる とわにひびきし―

 

 

    

 

 

《悠久の 時を見つめし 月様と 共に祈りし 友の目覚めや》  

―ゆうきゅうの ときをみつめし つきさまと ともにいのりし とものめざめや―

 

《天翔ける 誘いし雲は 永遠にして 踊る白雲 君と戯むる》  

―あまかける さそいしくもは とわにして おどるしらくも きみとたわむる―

 

《君おもい 過ぎ去りし曲 コンニチハ 赤ちゃん歌う 我や懐かし》 

―きみおもい すぎさりしきょく こんにちは あかちゃんうたう われやなつかし―

 

 《心地よく ぺらぺらヨメナ 肩寄せて ハモル姿や 君に届けし》  

―ここちよく ぺらぺらよめな かたよせて はもるすがたや きみにとどけし―

 

《目を覚ませ 息吹き返せ 若き友 絆の祈り 奇跡生みしや》    

ーめをさませ いきふきかえせ わかきとも きずなのいのり きせきうみしや―

 

 

  スカウト仲間と (左車椅子・吉村和馬副隊長 と 介助犬ピエール・ボーイスカウト京都連盟にて) 

 

<関連ブログ> 2023『星の巡礼 短歌集<絆の祈り>』 より

https://shiganosato-goto.hatenablog.com/entry/2023/09/22/192427

 

 

 

 

■<病床の若き友を見舞ってー2023-10-23

 

《平安に  体ゆだねし  君なれど  悔しさ滲む  目尻の涙》

―へいあんに からだゆだねし きみなれど くやしさにじむ めじりにのなみだ―

 

              病床のわれらの若き友 吉村和馬君

 

<関連ブログ> 2023『星の巡礼 病床の若き友を見舞って』 より

https://shiganosato-goto.hatenablog.com/entry/2023/10/24/060854

 

 

 

  

能登半島地震<鎮魂の詩>

 

今回のビワイチ挑戦は、正月に発生した能登半島地震で被災されたみなさんを励まし、

亡くなられた方々への鎮魂のサイクリングへ、病床の若き友・吉村和馬君を誘うこ

とにあった。

被災地へ思いを馳せ、亡き若き友と共に鎮魂と連帯の句を詠ってきた。

 

この度の能登半島地震により、被害を受けられた皆様には、心からお見舞い申し上げま

すとともに、お亡くなりになられたみなさま方への深甚なるお悔やみを申し上げます。

被災地の復興と、皆様が1日でも早く平穏な生活に戻れるよう、お祈り申し上げます。

 

 

       ビワイチ出発前に           写真参加の吉村和馬君と介助犬カトリーナ

 

 

《サイクルの 鎮魂の旅 ビワイチへ 亡き友迎え 旅立ちの朝》

―さいくるの ちんこんのたび びわいちへ なきともむかえ たびたちのあさ―

 

《雪埋もる 悲しみ胸に 能登のひと われらも覚ゆ 祈り送りて》

―ゆきうもる かなしみむねに のとのひと われらもおぼゆ いのりおくりて―

 

《埋もれゆく 雪も悲しき 被災地の 梢に咲きし 椿姿よ》

―うもれゆく ゆきもかなしき ひさいちの こずえにさきし つばきすがたよ―

 

 

    

 

 

能登の村 雪降り積もる 怯えし夜 爪痕に泣く 赤子哀れや》

―のとのむら ゆきふりつもる おびえしよ つめあとになく あかごあわれや―

 

《静寂なる 被災の地にも 日暮れてや 雪降り込めて 余震続きし》

―しじまなる ひさいのちにも ひぐれてや ゆきふりこめて よしんつづきし―

 

《紅の 鎮魂の音や 能登向かい 祈り届けと タイタニックを》

―くれないの ちんこんのねや のとむかい いのりとどけと たいたにっくを―

 

《先見えぬ 能登地震 虚ろいて 望みを託し 祈り届けし》

―さきみえぬ のとのじしん うつろいて のぞみをたくし いのりとどけし―

 

《震災の 寒さ覚ゆる 野に臥して 琵琶の水汲み 乾飯炊きて》

―しんさいの さむさおぼゆる のにふして びわのみずくみ かれいひたきてー

 

《新たなる 年を祝いし 日ノ本に 地震教えし 備えよ常に》

―あらたなる としをいわいし ひのもとに じしんおしえし そなえよつねに―

    「そなえよつねに」は、ボーイスカウトの標語です

 

 

    

        能登半島地震(Yahoo Japan 提供)

 

 

《震災の 野に臥す人 震えおり 山水汲みて 乾麺炊きし》

―しんさいの のにふすひと ふるえおり やまみずくみて かんめんたきし―

 

メジロ鳴き 淡雪残る びわの宿 助け待ちにし 能登を想いて》

―みじろなき あわゆきのこる びわのやど たすけまちにし のとをおもいてー

 

氷雨なる 垂れ音響く びわの朝 能登の地想い 祈り悲しき》

ーひさめなる たれおとひびく びわのあさ のとのちおもい いのりかなしきー

 

《薄暗き 空を眺めし 露営から ひらりひらりの 雪を呑込む》

ーうすぐらき そらをながめし ろえいから ひらりひらりの ゆきをのみこむ―

 

《カイロ当て 能登の寒さや 身に沁みて 暮らし戻れと われら祈りし》

―かいろあて のとのさむさや みのしみて くらしもどれと われらいのりし―

 

 

 

 

■<淡海の景色>

 

今回のビワイチ、それは自転車を走らせ、バイクの背につかまりびわ湖の風を楽し

み、淡海の景色に溶け込んできた。

 さらにオールド・ボーイスカウトとして、テントに眠る幸せを詠ってみた。

もちろん、亡き若き友も同じく同志社ローバースカウトOBである。

 

《ビワイチを  描きし様や  浮き立ちて あれもこれもと 詰め飽きられし》

びわいちを えがきしさまや うきたちて あれもこれもと つめあきられしー

 

 

  

       ビワイチ携行品       同行のワイルド・ローバーⅢ世号


 

《初野営 雄松岬の 健児の碑 天幕張りし 日ノ本の地や》

―はつやえい おまつがさきの けんじのひ てんまくはりし ひのもとのちや―

 

 

             日本ボーイスカウト初野営の地(近江舞子浜 雄松が崎)

 

 

《白き砂 緑濃き松 舞子浜 乙女児詠う 周航の歌》

―しろきすな みどりこきまつ まいこはま おとめごうたう しゅうこうのうた―

 

 

 

           びわ湖周航の歌碑にて(舞子中浜ビーチ)

 

 

《四方より 花吹き入れて 鳰の波 芭蕉も詠みし 白髭の淡海》

―しほうより はなふきいれて にほのなみ ばしょうもよみし しらひげのうみ―

 

 

   

            芭蕉句碑(白髭神社駐車場南)と 白髭神社鳥居

 

 

《寒風に 昼の乾麺 湯を沸かし ほっこり竹生 目を細めてや》 

―かんぷうに ひるのかんめん ゆをわかし ほっこりちくぶ めをほそめてや―

 

       

       

                  四高桜公園東屋にて昼食(萩の浜)

 

 

《煌めきし 海津の湖や 鴨の群れ 目を閉じうつつ 望郷の夢》

―きらめきし かいずのうみや かものむれ めをとじうつつ ぼうきょうのゆめ―

 

 

    

      海津の浜に群れる鴨(海津大崎より)

 

 

《北風に 立ち向かう我 漕ぎ疲れ サボタージュも 心地よきかな》

―きたかぜに たちむかうわれアこぎつかれ さぼたーじゅも ここちよきかな―

 

《カチカチと ギアの噛みし音 距離数え あと僅かをと われ励ませし》

ーかちかちと きざのかみしおと きょりかぞえ あとわずかおと われはげませしー

 

 

              近江高島より残雪に阻まれる

 

 

《雪合羽 被りて睨む 伊吹山 咆哮聴こゆ 吹雪きおりてや》

―ゆきかっぱ かぶりてにらむ いぶきやま ほうこうきこゆ ふぶきおりてやー

 

 

               伊吹山を遠望(木之本付近)

 

 

《白鳥の 眩いばかり 羽伸ばし 夫婦随唱   平和見おりて》

―はちょうの まばゆいばかり はねのばし ふうふずいしょう へいわみおりて―

 

    

          湖北野鳥センターの浜辺(長浜)

 

 

《鼾かく 友の寝顔や 自由人 解きはなたれて ビワイチ愉し》

―いびきかく とものねがおや じゆうじん ときはなたれて びわいちたのし―

 

《テント吹く 北風あおる 暗闇で 寝袋潜り ラテンを聴きし》

―てんとふく きたかぜあおる くらやみで ねぶくろぼぐり らてんをききし―

 

《寝る前の 重ね着重ね 芋虫の 達磨の如く 転びおりしや》

―ねるまえの かさねぎかさね いもむしの だるまのごとく ころびおりしや―

 

 

    

      重ね着をして寝袋にもぐりこむ(長浜)

 

 

《安らぎの 北極星に 導かれ われら誘わる 琵琶の湖畔に》

―やすらぎの ほっきょくせいに みちびかれ われらさそわる びわのこはんにー

 

 

    

             夜半、北極星と北斗七星を愛でる

 

 

《目立ちおる 宵の明星 旅の友 遥けき比良に われら誘いし》

―めだちおる よいのみょうじょう たびのとも はるけきひらに われらさそいしー

 

《ビワイチの サイクル嬉し この爺も 有明月の 姿追いしや》

びわいちの さいくるうれし このじいも ありあけつきの すがたおいしや―

 

《久方の 砕け散りゆく びわの波 月影映し 冴えわたりおり》

―ひさかたの くだけちりゆく びわのなみ つきかげうつし さえわたりおり―

 

《半月を 盗み取ろうと そっと手を 独りにこりと ほくそ笑みおり》

―はんげつを ぬすみとろうと そっとてを ひとりにこりと ほくそえみおり

 

《聴こえ来る 犬の遠吠え 寒空に 不気味な月夜 びわも震えし 》

―きこえくる おおかみほえる さむぞらに ぶきみなつきよ びわもふるえし―

 

 

 

    

        半月と宵の明星(山影付近)

 

 

《萌え出づる 香を嗅ぎてや 野宿なる 蕗の薹 何処にありや》

―もえいづる こうをかぎてや のじゅくなる ふきのとう いづこにありやー

 

 

    

           蕗の薹に春を見る

 

 

《赤き実の 南天泳ぐ びわの凪 逆さ比良雪 コラボしおりて》

―あかきみの なんてんおよぐ びわのなぎ さかさひらゆき こらびしおりて―

 

《盆梅の 香嗅ぎてや 長浜の ツーリング風 春を謳いし》

―ぼんばいの かおりかぎてや ながはまの つーりんぐかぜ はるをうたいし―

 

 

 

        長浜の盆梅展                 雪残る長浜城

 

《冬陽浴び 安土の山を 目指してや 彦根のお濠 城踏み行きし》

―ふゆびあび あづちのやまを めざしてや ひこねのおほり しろふみゆきし―

 

 

                  彦根城のお堀端で

 

《あのベンチ 集いて求む びわの湖 想いは一つ 安らぎ求め》

―あのべんち つどいてもとむ びわのうみ おもいはひとつ やすらぎもとめ―

 

《砂浜は   あのベンチに 鳥集い 姦しきこと 園児の如し》

―すなはまは ふるいべんちに とりつどい かしましきこと えんじのごとし―

 

 

    

      <あのベンチ> (彦根市南西の湖畔)

 

 

《琵琶の西 臥せし南北 比良の峰 朝陽浴びてや 残雪紅し》

びわのにし ふせしなんぼく ひらのみね あさひあびてや ざんせつあかし―

 

 

               モルゲンロートに映える比良連峰

 

 

 

■<若き友と走り終えて>

 

《被災地の 寒さ厳しき 能登のひと がんばれやと 祈り届けし》

ーひさいちの さむさきびしき のとのひと がんばれやと いのりとどけし―

 

《何という 時の流れの 短きよ 今生きてこそ われら識るらん》

―なんという ときのながれの みじかきよ いまいきてこそ われらしるらんー

 

《導かれ 君と歩みし 時豊か 心の絆 いついつまでも》

―みちびかれ きみとあゆみし ときゆたか こころのきずな いついつまでも―

 

《亡き友に もっと押さんか おいコラと 爺のぼやきも 笑い飛ばされ》

―なきともに もっとおさんかと おいこらと じいのぼやきも わらいとばされ―

 

《ビワイチの 愉しひととき ありがとう 今しばらくの サヨナラ告げし》

びわいちの たのしひととき ありがとう いましばらくの さよならつげし―

 

《老いのなか すべての記憶 消え失せて 仏となりて 我を見つめん》

―おいのなか すべてのきおく きえうせて ほとけとなりて われをみつめんー

 

《去り行きし われらの宝 君もまた もぎ取られ往く 老いの侘しさ》

―さりゆきし われらのたから きみもまた もぎとられゆく おいのわびしさ―

 

《ビワイチに 君の手足 動きおり 自転車もよし バイクまたよし》

びわいちに きみのてあし うごきおり じてんしゃもよし ばいくまたよし―

 

《天仰ぎ 君と駈けにし ビワイチを ああわれらいま ここに終えしや》

―てんあおぎ きみとかけにし びわいちを ああわれらいま ここにおえしや―

 

 

 

亡き、若き友を想い、被災地にこころを寄せるサイクリング&ツーリングを無事終える

ことが出来、嬉しく思います。 

星の巡礼・ビワイチ>にお立ち寄りいただき、有難うございました。

みなさんの上に永遠の平安がありますように、そしてこの世に戦い無き、悠久の平和

が訪れますように・・・

 

感謝   ビワイチを終えて  

後藤實久・吉村和馬(2024年1月26日寂)

 

 

 

                               ----------------------------------------------- 

 

 

        

        

               2024 ビワイチ参加一同

 

 

                                  --------------------------------------------------

 

 

■2024ビワイチ写真集 <ビワイチ冬景色>

 

二人してサイクリング & ツーリングで出会った、びわ湖の冬景色をお楽しみくださ

い。

 

 

                                      ビワイチ出発の朝  (2024/01/28 志賀の里)  

 

            ビワイチ同行のワイルド・ローバー3世号

 

 

  ビワイチ・スタート/ゴール地点(志賀木戸公園)    ビワイチ低速コース(北湖コース160m)

 

               

                                 比良山系に見送られる(左より権現山/蓬莱山/打見山)

 

    

          日本ボーイスカウト初野営の地碑 (近江舞子雄松が崎)

 

    

                  近江舞子

 

           これから向かう北湖を望む(中央に霞む伊吹山

 

                北小松浜より沖島を望む

 

    

           桃山建築の本殿で有名な白髭神社の湖中大鳥居

 

 

                都と北陸を結ぶ<西近江路>

 

    <四高桜の碑> 昭和16年現金沢大のボート部員遭難死を悼む慰霊碑(びわ湖萩の浜付近)

     

    

                    萩の浜公園

 

             近江高島 四津川より北比良山系を望む

 

    

          近江高島 四津川あたりから残雪深まり、横転の危険あり

 

         近江高島 船木付近の雪田風景①(右・北比良アルプス北端を望む)

 

    

              近江高島 船木付近の雪田風景②

 

                近江高島船木付近の残雪

 

  

     残雪緊急対策として<サイクリングよりツーリングに引継ぐ>(安曇川南流堤防にて)

 

 

 

    

           近江高島 新旭村の雪田風景①(高島トレイルを望む

 

                  近江高島 新旭村の雪田風景②

 

              新旭の浜より賤ケ岳方面を望む

 

                近江今津 針江より今津の街を望む

         背景の山並みは、高島トレイルー左より大谷山/赤坂山/三国山

 

               今津浜より伊吹山を望む

 

               北今津 石田川より箱館山を望む

 

               マキノサニービーチの松並木

 

           マキノの雪田風景(背景は高島トレイルの山並み)

 

    

                マキノサニービーチよりマキノ高原・大谷山を望む

 

    

 

                  マイアミサニビーチのゲート前で          2023年3月ビワイチでの写真

 

             大崎観音方面よりマキノ西浜村を望む

 

                        近江西国第9番<大崎寺>

 

               長浜市 二本松浜より竹生島を望む

 

                 湖北 大浦方面より竹生島を望む

 

                永原の雪田より大浦を望む

 

             国道303号線 雪の岩熊村より賤ケ岳を望む

 

                県道514より岩熊村を振返る(塩津浜)

 

            冬期通行止めの県道514<賤ケ岳峠越えビワイチ>

             (2024年1月28日現在 二輪車は通行可能であった)  

 

            賤ケ岳峠からの竹生島を望む(賤ケ岳峠越えビワイチ)        

 

            雪深い賤ケ岳トンネル(塩津街道・県道514)

 

            木之本 布施の雪田風景 (左/金糞岳1817m)   

 

    

    木之本 余呉川沿いの県道44号上の歩道兼ビワイチ低速コースの残雪状況(2024/01/28)

 

                                          木之本 高月町からの伊吹山を望む (県道44)

 

            東浅井郡湖北町より塩津神社(月出)方面を望む     

 

           道の駅<湖北みずとりステーション>(水食料補給・WC)

 

           県道331号 <さざなみ街道>山本より竹生島を望む➀

 

    

          県道331号 <さざなみ街道>山本より竹生島を望む②

 

    

          県道331号 <さざなみ街道> 川道付近より伊吹山を望む

 

                  雪残る長浜城

 

                南堀端より彦根城を望む

 

    

             県道25(さざなみ街道)愛知川より夕陽を眺める

 

    

                  長命寺港よりの夕陽

 

    

           湖岸道路・吉川パーキングより比叡山に沈む夕陽を望む➀

 

              湖岸道路・吉川パーキングより比良連峰を望む

 

    

          湖岸道路・吉川パーキングより比叡山に沈む夕陽を望む②

 

 

    

        ビワイチ誕生の地<スタート/ゴール地>➀ 守山なぎさ第2公園

 

                ビワイチ完走を終えて

 

        夕日に沈むビワイチ誕生の地<スタート/ゴール地>➀ 守山なぎさ第2公園

 


        夕焼けに迎えられびわ湖大橋を渡り、ビワイチ160㎞を終える

 

 



 

          

 

           びわ湖一周耐寒サイクリング2024』

               ー若き友を偲んでー

                ―がんばれ能登半島