shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

「テスリン・ユーコン川 カヌーの旅360km 記録・資料」 ①

星の巡礼ユーコン紀行』


■ 「テスリン・ユーコン川 カヌーの旅360km 記録・資料」 ①


◎<ユーコン川下りの基地 -ホワイトホース >
 
ユーコン川カヌー下り携行品・レンタル&購入先>


ユーコンを下るカヌー野郎は、この街を基地としてカヌーの借入れ準備や食糧を購入、調達することになる。
ホワイトホースの概略図を紹介しておきたい。

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              ホワイトホース市街 概略図
 
 
① <Hide On Jackell Guesthouse>   ハイド オン ジャッカル ゲストハウス  (地図①)

410 Jakell Street, Whitehorse, Yukon, Canada
1泊 25C$(2017現在)、日本人の多くがユーコン川下りの基地として宿泊、利用しているゲストハウス
 

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      食料品他携行品の購入を終えて<Hide On Jackell Guesthouse>前で
 

② <CANADIAN TIRE>       カナディアン タイアー  (地図②)

18 Chilkoot Way, Whitehorse, Yukon T, Canada  Tel:867-668-3652
カヌートリップ関係品、アウトドア―用品、 Visiter’s Fishing Licence(入漁権)、川下り用品、燃料、釣用具ほか

<購入・レンタル品>
ホカロン・ホワイトガソリン・ライター・ルアー&ロッド・風防アルミガード・インスタントコーヒー・フィッシングライセンス・リバーマップ(ユーコン川地図/テスリン川地図)・鋸・ガスコンロボンベ・巻トイレットペーパ・スコップ・
着火マン・ゴミ袋・化繊靴下2・フードコンテナ60L・ドライパック115L



③ <CANADIAN SUPER STORE>    カナディアン スーパー ストアー  (地図③)

2270 2nd Ave, Whitehorse, Yukon T, Canada
スーパーマーケット

<購入品>
燻製肉塊・ハム・インスタントスープ・醤油・塩・ビスケット・サンドイッチ用ブレッド・ツナ缶・魚ソーセージ・
チョコレート・マヨネーズ・インスタントラーメン・乾燥野菜果物・珈琲・紅茶・緑茶・粉ミルク・砂糖・塩コショー・醤油・マヨネーズ・ガム・飴・チョコレート・レーズン・主食(サンドイッチ用パン・ハム・魚ソーセージ・チーズ・コースロー・ツナ缶3・インスタント米・インスタント味噌汁・水(2Lペットボトル)5本・ビスケット5袋・菓子パン・インスタントラーメン1箱・生野菜(キャベツ・玉葱・ジャガイモ・人参・トマト)・乾燥野菜果物


④<Klondike Canoeing Rentals クロンダイク・カヌーイング・レンタルズ  (地図④)


数か月前からスケジュールを伝え、、メールでのやり取りでKlondike Canoeing Rentalsのオーナー兼ガイド櫛田氏よりアドバイスを受けた。
特にユーコンの9月下旬は、カヌーシーズン終了直前であっただけに寒さに対する貴重なご意見をいただいた。


409Alexander St., Whitehorse, Yukon, Canada
e-mail: kcr@klondike canoe.yk.ca


TEL:(日本から) 05052746642  (北米から) +1867-633-2887
オーナー / ガイド  櫛田 篤司 (クシダ アツシ)

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 <Klondike Canoeing Rentals>のオーナー兼ガイド櫛田氏


・レンタル期間を通常より12日間長く貸し出している。
  <われわれは、テスリン川ジョンソン クロッシングをスタートし、ユーコン川カーマックスまでの360km、
   78日の  カヌー・トリップをしたが、中一日を休養日にあて、ユーコン大自然を満喫することができた>

川下りで必要なパドルのグリップが、手を守るため樹脂コーティングしてある。
   <カヌーイングで一番大切なのは、パドリングである。 テスリン・ユーコンの川下りでは時速6~10kmの
       流れに乗るので実際にはパドリングに汗することもあまりない。
   ただ浅瀬や中洲(島)を避けたり、向かい風でカヌーが停滞したり、川を横切り対岸に向かったり、
   キャンプサイトに横付けするときや、時には行き過ぎて逆走するときにパドリングが必要となり、
   手のひらに圧力がかかる。このような時、グリップに樹脂コーティングされていることにその有り難さが
   わかるものだ>

フードコンテナ(樽型樹脂)にはハーネスがついている。
  <ユーコン川下りでは、旅程分の食糧を持参することになり、たえず熊による食糧襲撃に備えなければ
   ならない。また川下り中の沈(転覆)によるコンテナの流出を防ぐ必要がある。 ハーネスはコンテナと
   カヌーを結びつける重要な役割を果たす>

そのほかの特長
 備品のレンタル、カヌートリップ送迎、空港よりの無料送迎(ツアーガイド中を除く)、釣りポイント情報の
 提供、カーマックスCarmacksやドーソンDousanでの乗捨て(別途回収料金必要)、
 各種情報(地図・漁業券・ショッピングほか)の提供、GPSデーターの提供を受けることができる。
 
   <わたしたちは、ホワイトホース国際空港到着時、オーナー櫛田氏はツアー案内で不在であったため、
   WhitehorseInternational Airportより、シャトルバスで市中心部
   ユーコン川畔にあるバスターミナル向かった>

カヌー・レンタル料(2017年現在-HPより)
      テスリン川ジョンソン・クロッシング ⇒ カーマックス <360km9日間>   
      カヌー 235C$ / カヤック320C$
      ほかに8日間・10日間レンタルがある。
     ( 排水スポンジ・ライフジャケット・シングルパドル・予備パドル・保険がレンタル料金に含まれる)


・使用カヌー : OLD TOWN CANOE - DISCOVERY 174 (17.4F=5.30m

・その他送迎等費用 (料金はレンタル会社のHPまたは電話にて)
 ホワイトホース ⇒ ジョンソンズ クロッシング(テスリン川スタート地点)送迎費  
 カーマックス(ゴール地点) ⇒ ホワイトホース 送迎費                        
 そのほか<熊除けスプレー缶 ・ガスストーブ・プロパンガス・鋸・テーブル・椅子・クーラボックス・ 
 ドライバッグ・フードコンテナなどのレンタル代
 

⑥ <RIVERSIDE GROCERY>     リバーサイド グロッセリー  (地図⑥)

201 Lowe St., Whitehorse, Yukon T, Canada
食糧品店


⑦ <MAC’S FIREWEED BOOKS 本屋     マックス ファイアーウイードゥ  ブックス (地図⑦)

1 in Street, Whitehorse, Yukon T, Canada

<購入- 価格は変動あり>
 リバーマップ(ユーコン川地図/テスリン川地図)
 YUKON RIVER-Marsh Lake to Carmacks by MIKE ROURKE             C$11.95
TENSIL RIVER-JohnsonCrossing to Carmacs by MIKE ROURKE       C$11.95 


           Published by : RIVERS NORTHPUBLICATIONS
           Box 151   Houston, B. C. V0J 1Z0  CANADA


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        ユーコン川地図               テスリン川地図


◎<ユーコン河カヌー下りのスタート地点の選択>


① テスリング川をスタート地点にする理由は、ホワイトホースからユーコン河を下るとき、ほとんど流れのないラベルゲ湖LakeLabergeが横たわり、湖を抜けるのに時間がかかるという難点があることと、湖を約50km漕ぎ下らなければならないという体力消耗を考えて、テスリン川ジョンソン・クロッシングより漕ぎ下りるコースが一般的である。


ユーコン河ホワイトホースからラベルゲ湖を漕ぎ渡り、フータリンカーを経てユーコン本流を下るコース。ラベルゲ湖約50kmを漕ぎ渡る体力と、充分なる時間が求められる。 特にラベルゲ湖は流れがほとんどなく、手漕ぎであること。 さらに、向かい風によって体力が求められるからである。


③ ホワイトホースから水上飛行機にカヌーはじめ一切の携行品をのせて、「Lower Laberge」 (ユーコン河ラベルゲ湖出口)まで飛び、スタートする方法もある。


 
◎<テスリンとユーコン 川下り区間と全長360km>
 
A.テスリン川 196km (ジョンソンズ・クロッシングユーコン川合流 
  スタート地点<ジョンソン・クロッシング>0km ⇒196km地点 <フータリンカ>ユーコン川合流点 


B.ユーコン川  164km (テスリン川合流~カーマックス)
   テスリン川合流点<フータリンカ>196km地点 ⇒ 360km<カーマックス>ユーコン河ゴール地点


 
◎テスリン・ユーコン川下り  注意点


・大雨・強風の時は、弱まるまでキャンプ・サイトに留まる
・オーロラは、星空観察と同じく時々テントから出て確かめる
・オーロラ観察は、厳寒の夜空のもとでおこなうので防寒対策が必要
・食糧はフードコンテナに保管し、テントより離す
・カヌーは陸地に揚げるか、きっちりとロープで舫(もや)いでおく


・テスリン、ユーコンの川下りは、川上からサイトを探すことになるので地図による通過地点の確認必要
行き過ぎると時速6~10キロの流れに逆らって遡上することになるので注意
・防寒対策 :ユーコンの9月下旬は、昼間8~5℃、夜間は1~-2℃となり、防寒着が必要である
  ほか耐寒アルミシート・厚手靴下・軽量ダウン上下・ホッカカイロほかを携行した
・トイレ対策 :キャンプサイト隣接の森林内に穴を掘り、使用後土埋めをする (スコップ準備)
  トイレットペーパーは土に埋めず、ためておき夕飯炊事、焚火時に焼却すること、または持ち帰ること
・シャワー代案: 温水又は冷水にタオルを濡らして体を拭く、シャンプー・ボディソープは使用しない
・沈対策 : 川の中に20秒以上浸からない。各荷物をカヌーに連結させるか、ロープでカヌーへのくくりつけ
  ドライバックの利用、
・川の流れ :極端に言えば漕がなくても、流れだけでゴール地点カーマックスに着くことになる。
  ただ、向かい風の時は止まってしまうことさえある。また追い風では時速12~15kmになることもある。



◎キャンプ地選定条件


・4:00pmよりキャンプ地探しを始めた
Campsite の看板があるところは推奨野営地である
  ruin cabin 朽ちたキャビン,woodbench木製ベンチ、Firepit火床があったりする
  推奨野営地でなくても、意外とキャンプ地は多いので最適なサイトを求めればよい
Witch’s hair : 火床・焚火用の流木、枯枝や枯草があるか
・時として前泊者の残した又は貯蔵した薪がある場合もある。借用した場合は必ず補充しておく
・野生動物の足跡がある場合は、特に食糧の保管に気をつける


 


◎フィッシング  <グレイリング> ヒメマスに関する情報


<Visiter’s FishingLicernce>WhitehorseCANADIAN TIREで購入しておくこと。
・グレイリング・オンリーのライセンスを購入したが、不漁情報の提供を受けられなかった
  ウエットフライでニジマス・ヒメマス釣りを充分楽しめるとのことでフィッシングセットを借りた
    しかし、われわれもリバーツアーのガイドさえもも吊り上げることができなかった
    季節的に不漁の時期に入ったのか、ポイントが間違っていたのか、研究が必要
・ライセンス料(居住者以外) : 6日用 - C$20を購入。
・障害物の下、水草の下、流れが淀んでいるところ、支流や小川の流れ込みを狙えとのこと。
・誘いをかけ、フライ着水後2秒待ってからグイグイグイと引き寄せるようにとのこと。
・季節を選ぶべし


期待に反して、9月下旬のテスリンやユーコンでは、ヒメマスには出会えなかった。
グレイリングをするには、7~8月のユーコン川下りにすべきである


 
◎熊対策 : グリズリー(Grizzly Bear・ハイイログマ)


グリズリーは、ヘラジカトナカイアメリアカシカアメリカバイソン等の草食獣やその死体、サケマスバス等の魚類、松の実ベリー等の植物や昆虫など何でも食べる雑食性である。
体重は雄で平均260km(♀170kg)の体重があり、時速50km程で走り、泳ぎも得意とする。


北米の西部開拓の歴史は、グリズリーの生息域への開拓の歴史でもある。
ここユーコン・エリアは金鉱発見によりたえずグリズリーと人間との戦いがなされてきた。


ユーコン川は、熊の水源地であり、マスやサケなど食糧供給源でもある。
キャンプサイト近くの湿地帯には多くの熊の足跡を目撃できる。もちろん野営者の食糧をねらう熊も後を絶たないようである。
主なキャンプサイトには、熊注意の標識が目に付く。
ユーコン川下りの前には、熊対策のレクチャーがなされる。


熊対策は野営地(キャンプサイト)選定の重要な要素の一つともいえる。
・まずキャンプ予定地の周辺を観察し、熊の足跡や枝の折れ具合のチェックをすること
・生ものの残りは鍵付鉄製の残飯コンテナにすてること(主なキャンプサイトに常備)
・マイナーなキャンプサイトでは、残飯や魚の内臓等は、土を掘って埋めるのではなく、ユーコン川に流し、
 魚の餌として処分する
・決して食糧や残飯をテントに保管して眠りにつかないこと)
・食糧は持参したフードコンテナ(樽)に保管、鍵をかけ、テントより離しておくこと
・フードコンテナがない場合には、フード袋に詰めてテントから100mほど離れた木の枝にロープで吊るす
・このほか、単独の野営地では、テントの周辺に細紐を張り巡らせ、鈴をつけて早期警戒も怠らなかった
・テントの入口には、護身撃退用としてスティック、フラッシュライト、笛、ベアースプレーを置いて寝た


今回のテスリン・ユーコン川下りの間では、幸いにもグリズリーの襲撃を受けることはなかった
しかし、いずれのキャンプサイト周辺にも熊の足跡がみつけ、グリズリーの気配を感じていたので
万全な警戒をした

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熊注意の標識                         グリズリー(イメージ写真)               グリズリーの足跡 


◎トイレ対策


テスリン・ユーコン川下りでも、生理現象は相変わらず正常であり、カヌー上または上陸して処理した。


カヌー上では、男の小は蓋付コンテナで処理し、パートナーの処理のため上陸したとき処分した。
パートナーは巻きスカートを着用し重宝していた。大自然であっても巻きスカート使用はマナーのようで、安心感があると絶賛していた。


大は、先にも述べたが携帯スコップで穴を掘り、土をかけ戻して自然に帰した。ティッシュは持ち帰り野営地の火床で焼き捨てた。


野外トイレは、わたしにとって自然の息づかいを感じ、解放感にひたれる時間である。
そして、その日の健康度を知るうえで大切な観察時間でもある。かかる時間に感謝し、大切にしたい。



◎軽い凍傷の研究


9月下旬のユーコン川カヌー下りで、凍傷寸前の症状を経験した。状況を経過観察し、参考に供したいと思う。
ユーコン川の気温は先に述べたが、曇天になり強風が吹きつけるときや 夜中から朝にかけて急に気温が下がり、体感は零下5℃に感じられる。
雨まじりとなると、体感温度はさらに下がった。
軍手の上にゴム手袋をし、厚手のウール靴下と化繊靴下の重ね履きして長靴を履いていたが凍傷感覚を防ぐことができなかった。
気温の上昇を待つか、摩擦や、ぬるま湯に患部をつけることによって、症状は快復に向かった。


<足の裏> 痺れてジンジンと痛みあり。感覚麻痺。 寝起き充血し膨れ、歩行困難なほど。
        洗濯板の上を歩いているような違和感を感じる。 長く歩くと痛い。 特に足の指がひどい感覚麻痺
        である。
        足湯をすると血行が良くなり、痛みが緩和する。 しかし足湯をやめると元にもどった。
<手の指> 足の裏のようではなく、各手指の先が同じく感覚麻痺と痛みがあり、痺れた。


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    <研究ノートによると>
        ①足の裏 : しびれて痛みあり(ジンジンと)
        ②感覚マヒ
        ③寝起き充血し、ふくれ、歩きが困難な程
          
 
◎カヌー積載図(一例)


カヌーの速度は、川の流速や風向き、パドリングの強弱などで変化することを見てきたが、それ以外にも積載量、積載位置などでも変わるものである。前後のパドラーの体重や、荷物の重量、配置によって異なってくるので、熟考のうえ積載すべくであろう。


参考例の配置を見るように、前部をわずかながら後部より軽くしてユーコンを下った。


また左右の積載もまた安定した配置が大切である。わずかな片寄りでもカヌーの方向性を狂わせるとともに、カヌーの減速にもつながる。


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        カヌー積載例(前後が圧縮されているので注意)
 
 
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「テスリン・ユーコン川 カヌーの旅360km 記録・資料」 ②
             につづく