1.日光⇒黒羽⇒芦野⇒白河 <奥の細道紀行1>
③ 黒羽(くろばね)-2
緑の田と黄ばんだ麦の畑が目に入る夏の景色の中で、ホトトギスの声が一段と夏の気を彩っていることだ
に辛きめをする賎がしわざも目に近く、すべて春秋のあはれ、月雪のながめより、この時はやや卯月の
はじめになん侍れば、百景一つをだに見ことあたはず。ただ声をのみて筆を捨つるのみなりけらし
黒羽のマンホールの蓋にはホトトギスが描かれている
ホトトギスのデザインがみられる。
秋鴉主人の屋敷に来て見ると裏山も庭もみな青々としてまるで、この座敷に溢れ込んでくるような
感じがする
雲巌寺にて
浄法寺桃雪邸跡にある芭蕉句碑「山も庭も」 と スタンプ
芭蕉句碑が配置されている。
芭蕉が逗留した旧浄法寺桃雪邸
■⑤芭蕉の広場 地図9
鳴いている鶴よ。その声によって、芭蕉の葉も破り散ってしまうであろう。
(浄法寺邸において鶴の絵をほめる「讃」として詠んだ句といわれる)
芭蕉の広場にある句碑「鶴鳴や」
常念寺・芭蕉句碑「野を横に」は山門前左に建つ
■⑥常念寺山門前左手 地図1
<黒羽町解説板によると>
曾良の「旅日記」には「16日天気能 翁 館ヨリ余瀬へ被二立越則 同道ニテ余瀬ヲ立
及昼 図書 彈蔵ヨリ馬人ニテ被送ル 馬ハ野間ト伝所ヨリ戻ス伝々」とある。
「おくのほそ道」には「是より殺生石に行 館代より馬にて送らる此口付のおのこ「短冊得させよ」と乞。やさしき事を望得るものかなと。
野を横に馬牽むけよほととぎす とある。
この句は余瀬を立って野間までの間で馬子に乞われて詠まれたものであろう。
特に「馬牽むけよ」の馬子への呼びかけの言葉が ほととぎすの鳴声と合って一層俳味が
感じられる。
實久 「夏の野や 鐘の音抱きて 臥せしわれ」 (なつののや かねのねだきて ふせしわれ)
黒羽・常念寺山門横にある芭蕉句碑「野を横に」 と スタンプ
常念寺をあとにして、いますこし国道294号を北へ走ると右手に明王寺山門がある。山門をくぐり境内を
進むと本堂前左手に芭蕉句碑「今日も又」がある。
1.日光⇒黒羽⇒芦野⇒白河 <奥の細道紀行1>
③ 黒羽(くろばね)-3 につづく