shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

2017『星の巡礼・奥の細道紀行-句碑の前でわたしも一句』 12

 2017 星の巡礼奥の細道2400kmをたどり、恐れながらわたしも一句』 7

1.日光⇒黒羽⇒芦野⇒白河 <奥の細道紀行1>

   ③ 黒羽(くろばね)-2  

 
■③「芭蕉の道」・黒羽城址  地図8
 
芭蕉 田や麦や 中にも夏の ほととぎす (たやむぎや  なかにもなつの  ほととぎす)  

 
       緑の田と黄ばんだ麦の畑が目に入る夏の景色の中で、ホトトギスの声が一段と夏の気を彩っていることだ

   <奥の細道白河の関やいずことおもふにも、先づ、秋風の心に動きて、苗緑に麦あからみて、粒々
   に辛きめをする賎がしわざも目に近く、すべて春秋のあはれ、月雪のながめより、この時はやや卯月の
   はじめになん侍れば、百景一つをだに見ことあたはず。ただ声をのみて筆を捨つるのみなりけらし

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 黒羽城址跡に立つ芭蕉句碑「田や麦や」   と スタンプ


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黒羽のマンホールの蓋にはホトトギスが描かれている

  季題「ほととぎす」による芭蕉発句は多く残っている。「芭蕉の里」を標榜する黒羽のマンホールの蓋に
  ホトトギスのデザインがみられる。
 

■④ 黒羽城址公園・芭蕉の広場   地図7
 

芭蕉 「山も庭も うごき入るや 夏座敷」  (やまもにわに うごき入るやなつざしき) 
 
       秋鴉主人の屋敷に来て見ると裏山も庭もみな青々としてまるで、この座敷に溢れ込んでくるような
       感じがする
 
實久 「せせらぎに 朱の伽藍睨む 夏坐禅  (せせらぎに しゅのがらんにらむ なつざぜん)    
     雲巌寺にて 

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浄法寺桃雪邸跡にある芭蕉句碑「山も庭も」  と スタンプ


整備された小径「芭蕉の道」をのぼると「芭蕉の広場」にでる。回廊式に導かれる広場のところどころに
芭蕉句碑が配置されている。
丁度この季節の「芭蕉の広場」には白木蓮や白椿、ヒメシャガが出迎えてくれた。
芭蕉は「芭蕉の広場」奥に位置する旧浄法寺桃雪邸に逗留し、句を残している。


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石ころに描かれた芭蕉曽良の旅姿 


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芭蕉が逗留した旧浄法寺桃雪邸


■⑤芭蕉の広場   地図9
 
芭蕉  「鶴鳴や 其声に芭蕉やれぬべし」  (つるなくや そのこえにばしょう やれぬべし) 


        鳴いている鶴よ。その声によって、芭蕉の葉も破り散ってしまうであろう。
       (浄法寺邸において鶴の絵をほめる「讃」として詠んだ句といわれる)


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芭蕉の広場にある句碑「鶴鳴や」


      
   芭蕉の道、芭蕉の広場にある芭蕉句碑をめぐり、新緑を楽しみながら来た道を引き返す。那阿川を 
   渡って左にすすむと常念寺山門に出る。山門手前左側に芭蕉句碑「野を横に」が建つ。

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常念寺・芭蕉句碑「野を横に」は山門前左に建つ


 
■⑥常念寺山門前左手  地図1


芭蕉  「野を横に 馬牽きむけよほととぎす」   (のをよこに うまひきむけよ ほととぎす) 


 
 黒羽町解説板によると>
         松尾芭蕉は元禄2年4月16日(陽暦6月3日、1689年)に余瀬を立って殺生石に向った。
     曾良の「旅日記」には「16日天気能 翁 館ヨリ余瀬へ被二立越則 同道ニテ余瀬ヲ立 
     及昼 図書 彈蔵ヨリ馬人ニテ被送ル 馬ハ野間ト伝所ヨリ戻ス伝々」とある。
     「おくのほそ道」には「是より殺生石に行 館代より馬にて送らる此口付のおのこ「短冊得させよ」と乞。やさしき事を望得るものかなと。
     野を横に馬牽むけよほととぎす とある。
     この句は余瀬を立って野間までの間で馬子に乞われて詠まれたものであろう。
     夏草が茂った広漠たる那須野が原を、馬上姿で行く芭蕉が想像される。
     特に「馬牽むけよ」の馬子への呼びかけの言葉が ほととぎすの鳴声と合って一層俳味が
     感じられる。
     この句碑は伝浄法寺桃雪建立であるが年代筆者は不詳である。 芭蕉の里 黒羽町 とある。

 
         實久 「夏の野や 鐘の音抱きて 臥せしわれ」   (なつののや かねのねだきて ふせしわれ)


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  黒羽・常念寺山門横にある芭蕉句碑「野を横に」 と スタンプ


常念寺をあとにして、いますこし国道294号を北へ走ると右手に明王寺山門がある。山門をくぐり境内を
進むと本堂前左手に芭蕉句碑「今日も又」がある。


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明王寺山門 (芭蕉句碑は本堂前左手)



                                1.日光⇒黒羽⇒芦野⇒白河 <奥の細道紀行1>
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