2017『星の巡礼 モンゴル紀行 』 8
■モンゴル縦貫鉄道 寝台列車乗車記 ②
◎ ザミン・ウード街の散策(中国との国境の街)
国境の街・ザミーン・ウードは、西部劇に出てくる砂塵舞う街である。
ロシア風家屋がメインストリートを取り囲むように延びている。
駅前の広場には国境越え(中国・二連浩特駅へ向かう)乗客をはこぶジープやバンが並び、
銀行・ホテル・レストラン・警察・売店・WCが取り囲んでいる。
駅を出た左手奥に「ホテルジンチン」(宿泊者多し)、ジープ乗場の道路向かいに「ホテル・バヤンゴビ」が
あるので宿泊も可能である。
ほか街の中でも数カ所ホテルを見かけた。
やはり国境の街、流通の拠点なのであろうか立派な銀行の建物がおおく目立つ。
大草原の街であり、砂塵の舞う東ゴビの街に変わりはない。
食事は、駅前広場に面したファーストフード店で野菜サラダとワンタンをいただく。
広場には、中国での買い出しから帰国した一団が沢山の荷物を積み上げ、迎えの車を待っている。
これから中国に向かうのであろうか、西欧のバックパッカーが賑やかに闊歩している。
国境の街はいつも賑わい、張りつめた緊張感の中に解放的な空気が漂う。
しかし、街は砂漠の熱さの中に、眠さをこらえているように見える。
モンゴル最南端・中国との国境の街 ザミン・ウードの駅前広場
( 左・緑の建物・ホテル ジンチン、右・中国国境行きジープ乗場)
ザミン・ウードのメインストリート (正面方向が中国国境・二連浩特)
ザミン・ウードの住宅街 (東ゴビの植樹も大変である)
国境の街らしく中国製マンホール蓋
中国との国境を往復するロシア製ジープ
帰路の車内は、賑やかであった。中国旅行を終えた青年男女に囲まれ、歌の交歓と時事討論に
夜はふけていった。
各車両には乗車記念ノートが備えられている。
世界各地域からの乗客の感動のメッセージが残されている。
13号車の代表でメッセージを書いてくれという。
各車両にある外国人乗車記念ノート 外国人代表として書けという
詩
詩 後藤實久
蒙古 緑なる絨毯に包まれ その懐深くして
人間はこの大地にあって ちっぽけに見える
見よ 大草原の丘の曲線に沈む太陽よ
あとに続く夜空に 輝きし悠久なる星たちよ
嗚呼 蒙古はなんと幻想的な国だろうか
ビバー モンゴリア
列車で知り合った モンゴルと日本の若き友たちと
したという。
また、日本の友は、 写真下右・中央が千葉在住の蕪山(かぶやま)氏、左が東京在住の吉田氏である。
帰路、楽しい宴の列車はゲルと高層ビルの混在するウランバードルの駅へ滑り込んだ。
ゲルがすっかり溶け込んだ都市・ウランバードル
往路終着駅 ウランバードル駅に到着した列車
2017『星の巡礼 モンゴル紀行 』 9 へつづく