2017『星の巡礼 モンゴル紀行 』 9
■ モンゴル帝国帝都カラコルム(現ハラホリン)、オルホン川畔にて露営
悠久の流れオルホン川畔にテントを張り、モンゴル帝国の栄枯盛衰の歴史の地にひたってきた。
すこし川風のでる、涼しくなる夕方からトレッキング開始。
ベースキャンプであるGAYA GUEST HOUSE(ガヤ・ゲストハウス)への二泊三日のトレッキング(約40km)であった。
モンゴルの夏は夜10時ごろまで明るく行動可能である。
トレッキング地点まではGAYAゲストハウスで車を手配した。
近くの世界遺産である「ハルボヘン パルガス遺跡」ほかツアーを含めて53US$(単独+ガイドの昼食代)、
多人数であれば頭割りとなる。
オルホン川流域はモンゴルのなかでも降雨も多く、遊牧民が住む条件が整い、古来より紛争の地であったようである。チンギス・ハーンをはじめ多くの民族がここカラコルム(現ハラホリン)を中心にモンゴルを支配してきた。
ハラホリンの長距離バスターミナルはエルデニ・ゾー前の道を西へ約1km先、右へ入った広場にある。
GAYA GUEST HOUSEのマネージャーが車で出迎えてくれていた。バスターミナル近くにあるザハ(市場)で買い物をし、バスターミナルの南にある小高い丘の麓に見える青色のゲストハウスに案内された。
バスターミナルより、GAYA ゲストハウスまでは徒歩で約25分かかるので、バスを下りたらGAYAのスタッフを見つけることをおすすめする。また予約せずに到着した場合も、客引きに来ているゲストハウスのスタッフに声掛けをして、交渉することである。
宿の予約がない場合、目的地に向かうバスの運転手に、ゲストハウスを紹介してもらうとよい。時には、ゲストハウス前で降ろしてもらえる場合や、電話で直接連絡を取ってもらったうえ宿へ連れて行ってもらえることもある。
GAYAGuest 小高い丘のふもとに建つガヤゲストハウス (左 宿泊棟・右ゲル棟)
ガヤゲストハウスからの日の出、夕暮れは感傷的にさせられる
素晴らしいモンゴル帝国悠久の明け暮れを観賞した
チンギスハーン率いるモンゴル帝国の野望の象徴ともいえる燃え立る太陽
モンゴル大草原を黄金色に染めるショーの始まりである
天地創造 モンゴル・ゲルの朝
1泊8US$のゲルの6人部屋に荷物を置き、ハラホリンでのベースキャンプとした。
ゲルでは、オーストラリア・シドニー、イギリス・マンチェスター、エストニア・タルトゥなどからの青年たちとモンゴル帝国について語り合った。
特に、エストニアからの婦人の興味は、「チンギスハーン率いるモンゴル帝国はなぜハンガリ草原で進撃をとめたのか」という疑問であった。なぜならモンゴル帝国はユーラシア大陸征服は時間の問題と考えられた時代であったからである。
興味ある多くのバックパッカーが集まってきて、話の輪は広がっていった。
GAYA GHでは、ツアーも実施している。地元ゲルのホームステイ体験、遺跡ツアー、南ゴビ・ツアー、乗馬、トレッキング、目的地までの車の手配などを催している。
また、食堂での朝食(卵・ソーセージ・ブレッド・ジャム・コーヒー)は宿泊代に含まれている。夕食は予約制でその日の家庭料理を有料で提供される。洗濯もしてもらえる(有料)。
ゲルには3タイプがあり、5人部屋・シングルルーム・ダブルルームがある。清潔な共同トイレ・温水シャワールームは屋外にある。
ゲルの中には、もちろんバッテリチャージ用のコンセントも常備されている。
夜間は、ゲルやトイレ・シャワー室以外は暗闇なので、ヘッドランプがあれば重宝する。
ゲル5人部屋の内部
GAYA GHの裏の小高い丘の上には「亀石」がある。散策や、夕日・星空観賞、にちょうどいい丘である。丘の上から世界遺産「エルデニ・ゾー」やハラホリンの街、モンゴル大草原を眺望できる。
この丘にある「亀石」がその状況を物語ってくれているように思えてならない。
オボ(亀石)
この亀石はオボを背負い、お地蔵さんのような存在かもしれない
道中安全、道しるべ、雨乞い、里程を表しているのであろう
モンゴル帝国の特徴の一つに、情報伝達の高速化があげられる。
モンゴル帝国での情報伝達の里程基準になったのが亀石ではないかという説もある。
天地創造 モンゴルの夕陽
ガヤゲストハウスの裏にある小高い丘からの朝日・夕日は美しい、時間を忘れて静寂に埋没した
2017『星の巡礼 モンゴル紀行 』 10 へつづく