shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

2017『星の巡礼 モンゴル紀行 』 7

2017『星の巡礼 モンゴル紀行 』 7


■モンゴル縦貫鉄道 寝台列車乗車記


ンゴル縦貫列車に乗ってきた。


わたしは鉄道の旅が好きである。


シベリア横断鉄道をはじめ、フィンランド鉄道、ノルウエー鉄道、スエーデン鉄道、ユーロ―スターほか、世界中の列車に魅せられ乗車してきた。
思い出深い路線では、スイス5大山岳路線から眺めるアルプスの四季の山々、ニュージランドのキックバックの路線、アフリカのナイル川路線、ペルーのマチュピチュ線やクスコ線から見るアンデスの山々、アームトラックでのアメリカ横断列車、オーストラリア横断列車、カナダ縦断列車、チリアンデス横断山岳鉄道、アルゼンチン・ウシュアイアにある南フェゴ鉄道「世界の果て号」(パタゴニア)、インドのダージリン山岳路線、中国大陸横断列車、インド大陸横断鉄道、イタリアのアッシジ線、タイのチェンマイ線、セイロン(スリランカ)のキャンディ線ほかどの路線も各地の自然の風景や人間の生活を堪能させられ、列車の旅の醍醐味をわってきた。

また一度、列車の車窓から見た世界の風景や鉄道路線を案内してみたい。


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モンゴル縦貫鉄道の車窓から見るモンゴル大草原の夕日


今回、モンゴル縦貫鉄道、ウランバードルと中国との国境の町ザーミン・ウードを寝台列車で往復した。

列車内では多くのモンゴルの青年男女との交流、老夫妻との日蒙カラオケ交歓と楽しい時間をもった。
また同乗の日本人青年達との交流では、それぞれの人生と運命を語りあった。


わたしもいつのまにか人生の先達になっていたことに気付かされる鉄道の旅となった。

ここでは、車窓風景・列車・車内生活を見てみたい。
モンゴル縦貫鉄道とは、ロシア・ウランウデからモンゴル・ウランバートルを経由し、中国内モンゴル自治区エレンホト(二連浩特市)に至る鉄道路線である。
今回乗車したのは、モンゴル縦貫鉄道のウランバードルと国境の街ザミン・ウードの区間を国際列車ではなく、国内列車で往復した。


ランバードル、駅舎にあるプラットホームに列車が入ってきた。

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モンゴル縦断列車 



その列車の長さに驚く、先頭から最後尾までを確認できないほどの長さだ。
各車両の先頭方向にある入口に二人の乗務員が出て改札をする。
最終降車駅到着前に切符は返ってくるが、乗車券は一時保管される。
ただ、乗車時自分の座席番号を覚えておきたい。切符では枠内、三行目に座席番号13-3
(13号車の座席3)とある。


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 ホームが低いため車両に重量感がある                                     座席は13号車3番とある切符

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            <ザーミン・ウード ⇔  ウランバードル>路線標識


車両番号は各車両の先頭側乗降車口横の窓に張り紙で貼り出されている。


各車両担当の女性添乗員が二人、紺の制服に身を固め、車両出入口の階段下、プラットフォームに立ち、改札を始める。ヤンキー帽がよく似合う。
添乗員の仕事は、担当車両に関するすべての管理運営を任されているようである。


乗客に関すること、列車運行による停車駅でのトイレ開閉、寝台車両での寝具準備片付け、サモアール(給湯器)24時間管理、木製床やトイレの手拭清掃、ゴミの収集、停車駅前での切符返還、ウエルカム紅茶のサービス、乗車記念ノートの管理ほか沢山の仕事をかかえている。


日本の寝台列車では、検札以外に車掌と顔を合わせることがなかったことを思いだすと、モンゴルでの体験は社会主義国家での労働の在り方を学んだような気がする。そう、共産主義下のコルホーズ(集団農場・共同経営)のような協同組合制を継続しているようである。いま彼らがやっていることは西欧や日本では、ほとんど終着駅に着いてからの労働である。


2001年シベリア横断鉄道に乗ったときの列車風景を思いだしていた。当時はウラジオストック出発時も、モスクワ到着時も担当者というよりも監視員として送迎されたことをいまでもはっきり覚えている。


乗込んだ寝台車両は、通路に沿ってサモワール(給湯器)、車掌室(事務室・個室)、荷物室とつづき開放型の6人用寝台コンパートメント(入口付個室型ではなく)が反対側のトイレまで並んでいる。
シベリア横断鉄道乗車当時と全く同じ車両内の配置である。なつかしい。
なんと言っても床がチーク材なのか、ピカピカに磨き上げられいることである。
そう、婦人添乗員が這いつくばって磨きあげている姿は感動すら覚えた。

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 サモワール(給湯器)                                        通路側二段ベット                                    

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メイン二段ベットX2                                       放出式トイレ(停車中は使用不可)


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モンゴル縦貫鉄道から見るモンゴル大平原の朝焼けと貨車
             

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モンゴル縦貫鉄道から見るモンゴル大平原の朝焼けと

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モンゴル大平原にあらわれる地方駅舎                縦貫全線にモンゴル大平原が広がる


トイレ前には休憩スペースがあり、窓の開閉ができる。各コンパートメントの窓の汚れは酷く、車窓からの風景写真を断念していたが、窓の開閉から汚れなき写真を撮ることができた。


各コンパ―トメントには、テレビ、携帯電話・パソコン用コンセントが備わっている。残念ながら、どちらも使えなかった。また窓は密閉式であったにもかかわらず、天井扇はじめ空調がなく暑さに悩まされた。男性乗客のうち、上半身裸になる若者を多く見かけた。


この時も持参した団扇が役に立った。


モンゴル縦断国内寝台列車の閉鎖型コンパートメントは6人用で、通路側に上下2段ベッド、窓側に向合せに上下2段ベット(2人X2)。最上段の三段目は寝具置き場となっている。コンパートメントのテーブルは窓側から突き出ている。上段への梯子はなく、テーブルが踏み台になっているようである。
 
 
車内販売もあり、軽食やソフトドリンク、ミネラルウオーターを買うことができる。サモワール(給湯器)があるので持参したインスタントコーヒーなどを使うことができる。紙コップも備わっているが、マイカップ(アルミ製)やプラスチックスプーンなどを持参すると便利である。
夜具としては、シーツ上下と枕、枕カバーが配られる。


列車#276は、翌日7月11日午前7:15 少し遅れてザミーン・ウード駅に到着した。

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 縦断列車#276が終着駅ザミン・ウードに到着            ザミン・ウード終着駅のシンボルタワー
 
ザミーン・ウード駅を案内しておく。ガラス張りのモダンな二階建てのビルディングである。1階に軽食の出来る
売店や銀行が入る広い待合室がある。地下に荷物一時預所があり、この前にあるベンチは体温を下げる
ために休憩ができる場所でもある。チケット売場は2階にある。
 
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ガラス張りの建物1階に売店・銀行・待合室、地下・ロッカールーム、2階・切符売場




                                2017『星の巡礼 モンゴル紀行 』 8 へつづく   

                                        ―モンゴル縦貫鉄道の旅 ② ―