shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

潜伏キリシタンの里探訪 自転車巡礼 日記―⑭

2018『星の巡礼潜伏キリシタンの里 自転車の旅630km』 日記⑭

                                                     

潜伏キリシタンの里探訪 自転車の旅630km    9日目―④>  20189月9日
    ―  外海・出津教会 ⇒  9日目露営地・擢坂岩公園 ―     走行距離  2 km

 

 
ド・ロ神父記念館 と 旧出津救助院>
 
  出津カトリック教会をあとに引き返し、最初の三叉路を左に曲がって急な坂を集落の方に下って行くと
  左右にド・ロ神父
         記念館と、向きあって旧出津救助院がある。村の子供に抱きつかれているド・ロ神父像が優しく
         迎えてくれる。
神父は慈善事業にも力を入れ、出津救助院などを創設して女性の自立を促した。2012年には「長崎市
外海の石積集落景観」として国の重要文化的景観に選定されている。
          当時のカトリックの宣教師や神父の遺した偉業を理解するために、「ながさき旅ネット」からド・ロ神父
          取り上げておきたい。
 
 
        <ド・ロ神父の偉業―外海の人々を貧しい生活から救いたい
         「明治12年(1879)外海地方に赴任した、フランス人宣教師マルコ・マリー・ド・ロ神父は地域住民を窮状
         から救うために、農業指導、漁業指導、医療事業、教育事業など様々な活動をしたが、旧出津救助院
         も、その一つで、女性のための授産施設として明治16(1883)に創設された。自ら創立し養成した
         聖ヨゼフ会の会員たちの協力を得ての創設であった。200312月、これらの施設の一部は、貴重な
    明治初期の授産・福祉施設の遺構として、当地域の歴史と文化を語るうえで欠くことができない重要な
    ものとして国指定重要文化財に指定された。」

イメージ 1 イメージ 2
        出津カトリック教会                                      鬼瓦に焼き付けられた十字架

イメージ 3 イメージ 4
 ド・ロ神父記念館の前に建つド・ロ神父                   ド・ロ神父が開院した旧出津救助院

イメージ 5
  石積が特徴的な旧出津救助院旧出津救助院全景



▲9日目露営地        長崎市・外海・擢坂岩公園にて露営  テント泊  <夕陽絶景ポイント>


夕陽絶景ポイント・外海・擢坂岩公園>


出津集落(しつしゅうらく)をあとにして、今しばらく東シナ海の風景を楽しみながら快走路である国道202号線を
500mほど進むと、左手の断崖の上(高台)にある「外海・擢坂岩公園」の夕陽絶景ポイントに着く。


少し時間的に早いが、今宵はここ夕陽ポイントである擢坂岩公園に露営することにした。
テントを張り、海の彼方に沈む夕陽を待った。
夕陽観賞前の腹ごしらえは、質素な野営食であるオニギリ2個、イワシ練天2個、バナナ1本、水である。


振り返ると遠藤周作文学館の白亜の建物が、ここからも夕陽に照らされ、美しいシルエットを断崖に浮かび
上がらせている。
日没の時間と共に、夕陽観賞のため人が集まり、その瞬間を待ちわびている。


海の色、雲の色、見守る人たちの顔の色、そして周囲の風景の色が時間と共に紅く染まって行く。
そして、わたしのこころの中まで紅く染まり、夕陽の中に溶け込み、その瞬間、幸せが充満、爆発した。

イメージ 6
                   
天地創造の祈り  外海(そとめ)の夕焼け
             ―この世を焼き尽くさんばかりの夕焼け―


外海の潜伏キリシタン達も、またロドリゴ神父やキチジロー、この小説「沈黙」を著した遠藤周作もまたこの夕焼けをみながら、神からの恩寵に感謝し、復活を信じ、信仰を固くしたに違いない。


また、潜伏キリシタンたちは弾圧を逃れるため、海の彼方に息を潜ませている黒島や、生月島、五島の島々への移住を決意したであろうし、そして、その無事な航海を祈ったにちがいない。


わたしもまた、外海にいまなお漂う潜伏キリシタンの息吹にふれ、眠りて眠られない一夜を過ごすこととなった。


 


9日目露営地 テントの中から暗闇の外海の海を眺めつつ、深夜141分記>


            「われを憐れむ」


            ああわれいま 迫害の地に
                  外海の断崖の上に露営せり


           暗闇深く 海風吹き寄せては
              テントをゆすり 眠ること不可


                  遠くに一条の光 風に揺れて
                     近くに秋虫の大合唱を聴くは


                         わがこころ響きて安けきありて
                            信仰篤きキリシタンの魂と和す


                  眼を閉ずれば 迫害 拷問の嵐
                    人をおとしめる声 諌める声々


           それぞれの苦悶の声風に乗り
              灯に揺れ 人の心を揺するなり


      ああわれいま 風に向かいて
        灯に向かいて 神に向かいて


           なお見失いしわれを憐れむ也
              ああわれ外海にて眠りて眠らず




               潜伏キリシタンの里探訪 自転車の旅630km    10日目
  2018年9月10日 ― 9日目露営地・擢坂岩公園 ⇒ 西海大橋公園 ― 走行距離 31km 
                                                        につづく
 

shiganosato-goto.hatenablog.com