ご近所のお姉さまから、淡路島ツーリングのお土産として玉葱の最高品種ターザンをいただいた。
天ぷらが美味しいという。さっそく玉葱のかき揚げを作って食した。
美味である。焼酎のオンザロックによくあう。季節の甘さと柔らかさのコラボに今宵も酔った。
夜空に浮かぶ『十日夜の月』が朧げに微笑んでくれ、しあわせな時の流れがこころの中に宿った。
『玉葱に 父を重ねて 偲ぶ日や』 實久
父は米国に留学していた時も、そして仕事仲間からも『玉葱』(たまねぎ)という綽名(あだな・ニックネーム・愛称)で呼ばれていたと少年のわたしに亡き母がある日こそっと教えてくれた。
ふたりは外地に赴任していたおり職場仲間として知り合い、父の情熱的な猛アッタクでゴールしたと恥ずかしげに自慢したことをよく覚えている。
父は誠実なひとであり、情熱のひとであり、信念のひとであったようだ。なぜなら父の仕事の関係上、はやくから離れ離れに暮らしていたから母からの情報に頼るしか仕方がなかったからである。
そのふたりも天に召されて父は44年、母は17年目の夏を迎えようとしている。ふたりの面影がふとわたしの心の中を手をつないで歩いてくれる。そしてわたしたち子供たちを優しく、やさしく見守ってくれているふたりがそこにいる。
『玉葱』(タマネギ)という父の綽名は「むいてもむいても本音がわからない・本音をいわない」ところからきているようだ。時代からくる歴史的背景からか、人生に対し慎重な態度で接していたからであろう。そこには信用という言葉が明治時代の男の背中に重厚に潜んでいるような気がしてならない。
その父もこの5月25日(1898~2015)で生存していれば満117歳の齢(よわい)を重ねていたことになる。懐かしい。父の笑顔がよみがえる。いまもわたしの宝箱に青年時代に受取った一通のセラピ色のクリスマスカードがたいせつに保管されている。
玉葱の来訪に、父を月に重ねて酒杯に映し飲みほした。父との久しぶりの酒宴であった。
感謝合掌である。
《淡路島産 玉ねぎ最高品種「ターザン」》のご紹介
淡路島産のたまねぎは、一般的に「美味しい」との評価を頂いております。
たまねぎの生育に、淡路島の風土が適している事に併せ、種まき期10月〜収穫期6月という8ヶ月もの生育期間を経て、じっくりと成長、充分完熟した物を収穫した後、昔ながらの“たまねぎ小屋”による自然乾燥をさせるため、 独特の甘さと、何とも言えない柔らかい食感を持ち得るのです。
何れの産地にもまねの出来ない特別なたまねぎと言えます。
あまみとなるソテー時の「全糖含量」を測定した結果、約9〜10%。他のたまねぎと比べ最大で約4%の差を確認。つまり「あまい」が圧倒的に高いことが判明。
辛みを示す「ピルビン酸含量」を測定した結果、最大で他産地の6割程度と確認。
つまり「からい」が圧倒的に低いことが判明。つまり淡路島たまねぎの美味しさの特徴は、 「あまい」こと「やわらかい」ことが判明したのです。
淡路島たまねぎの「あまさ」「やわらかさ」じっくり堪能くださいね 。
<竹川ファームHPより>