shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

蓬莱山1174.3m登山日記

<比良山系 蓬莱山金ピラ峠ルートガイド>
 
快晴の子供の日、ゴールデンウイークを楽しみにわが家の裏山・蓬莱山1174mへ登ってきた。
 
蓬莱山 金ピラ峠ルートを紹介しておく。
びわ湖バレー高速ケーブルカー山麓駅より打見谷川沿いの自動車道を約300m・15分ほどのぼると、行き止まりの広場にでる。
標識の「至金ピラ峠を経て蓬莱山」にしたがい、打見谷に発する木戸川上流を渡り「登山口」より登山道に入る。
 
山行途中、鹿の亡きがらに出会った。めずらしい事である。鹿の角を拾うことはあっても、かって鹿の亡きがら(白骨死体や鹿の墓場)に出会ったことは一度もない。
それほど野生動物は自分たちの墓場をもち、ひとに見つけられない神秘な洞窟を持っているのだと少年時代から信じこんでいた。
出会った亡がらは突然の事故死(発砲・襲撃)と考えた方が鹿にたいする尊厳にふさわしいとおもう。
 
高度があがるにつけイワカガミの群生に出会う。10cmほどの直立した花茎の先に約6個の漏斗をもち、先端が細く裂けフリルを付けた可憐な花たちである。
花の色は淡紅色で、天はかように美しき花を創造されたのかと思うとそこはかと愛を感じる。
おもに岩場に生え、円形の葉が鏡のようにつややかであるところからイワカガミと名付けられたそうだ。
 
登山口からは打見谷を斜めにのぼり、蓬莱山1174mから金ピラ峠935mをへて船越山620mへのびる尾根の途中にある分岐(標高700m)にでる。この分岐より山頂めざして尾根を右(西)にとる。
左(東)へはロープを張ってルートでないことを示しているので間違って入ることはない。
登山口よりこの700m尾根分岐までは高度差320m、老人の足で約60分のジグザクののぼりである。
 
尾根分岐700mより金ピラ峠935mまでは尾根歩きとなる。
ただ、標高800mあたりのルートが不明瞭であり等高線上に右(北寄り)へ迷い込む人がいるようだ。
注意すべきことは、金ピラ峠までは尾根を歩いているか、目印としてのリボン(赤)を確認できているか。
もしできていなければ、必ずルート上の尾根にもどること、目印のリボンのあるところまでもどること。
この二点を守ることで、道迷い、滑落をふせぎ命を守ることができるのである。
比良山系は事故の絶えない山々である。注意を払えば楽しい山行を楽しむことができるのに残念なことである。
 
尾根分岐700mより金ピラ峠935mまでの標高は235m、約45分の行程である。
金ピラ峠はJR蓬莱駅へ下るルートと山頂への分岐である。
峠より山頂までは標高差239m、約75分であった。
とくに山頂に近づくにしたがって、崩落による危険なルートがつづくので注意したい。
ルートは雨の流水により深く削れ荒れているので浮石による滑落には充分に気をつけたい。
また登山者と下山者はルールを守り、一方は必ず停滞することを守りたい。
 
この「金ピラ峠ルート」には、3か所のレスキューポイントが設置されている。
登山中、このレスキューポイントを確認しておき、助けを必要とする場合には近くの
レスキューポイントより携帯電話で大津市消防局119に連絡し、レスキューポイントのルート名とポイント番号等を伝える。
 
山頂のびわ湖バレーは子供の日なのであろう家族連れで盛況であった。
満開の水仙が黄色い絨毯のように山肌に敷かれている。
ドッグランには自由を謳歌する犬たちが走り回っている。
スカイウオーカーやジップラインでの空中散歩に若者たちが挑戦している。
 
山頂で遅めのランチをとり、平和の鐘をつき、九体地蔵に話しかけ、びわ湖を俯瞰し、南の比叡山や北の武奈ヶ岳をスケッチし、特攻の英霊にフィリピン戦跡での慰霊の報告をすませ下山した。
下山は日本最速といわれるロープウエーで山麓へはたったの3分(秒速12mだそうだ)で戻った。
 
携行品リスト(日帰り山行) 
  ・地図  (山と高原地図#46「比良山系:武奈ヶ岳びわ湖バレイ
                              3万分の一・昭文社編)
    ・磁石     (シルバ・マップコンパス)
    ・高度計       (カシオ・プロトレック腕時計)
 ・カメラ    (GPS付・予備バッテリ・三脚)
 ・食糧     (水とランチ、アメ・チョコレート・チューインガム、予備食・
                            チキンラーメン・ビスケット)
    ・非常用    (ヘッドランプ・鈴・笛・救急用品・ナイフ・携帯電話・雨具・
                             折り畳み傘・アルミシート /赤リボン・修理用ガムテープと銅線・
                             浄水タブレット・山岳保険・運転免許書証)
    ・服装他    (登山靴・半ズボン・タイツ・Tシャツ・ロングシャツ・防寒着・
                             帽子・サングラス・スパッツ/ストック2・タオル・ティッシュ
                             記録用ノート・ボールペン・登山届・お金)
 
 
蓬莱(ほうらい)とは、中国の神仙思想に説かれる三神山の一つであり、不老不死の薬を持つ仙人が住む山と考えられていた。
 
蓬莱山は、ここびわ湖の郷・志賀の里より西方にあり、極楽浄土の山として
地元の人々にあがめられている。夕陽が沈む蓬莱山の神々しさは幽玄に満ち、こころ洗われる。
 
わが家の隣に古庵があり、その囲炉裏から年に数度煙が立つ。
その煙には古老の祈りが籠められているのだ。 70年前、特攻隊員として桜と散って行った仲間の死を悼んでの焼香の煙である。特攻生残りの古老は、蓬莱山を仰ぎ見る志賀の地を鎮魂の地とさだめ、その御霊を鎮魂する祭壇としての庵にしておられる。
 
この冬、敗戦70年を機にフイリピンの戦跡をまわり、マバラカットにある神風特別攻撃隊発祥の地にて慰霊の線香をあげてきた。その報告もかねて蓬莱山登山とあいなった。
 
 
 びわ湖バレー山駅より約300m、15分で標識「至金ピラ経由蓬莱山頂」にでる。
 
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  びわ湖バレー 山麓駅 先の<金平峠経由蓬莱山 登山口>にて 
 
 
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 鹿の死体との神秘的な出会い
 
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 愛くるしいイワカガミの群生との出会いもあり
  
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 「レスキューポイント 金ぴら7峠 2 CALL 119」 緊急時のため位置確認のこと
  
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「金ピラ峠 935m」   JR蓬莱駅との分岐
  
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 金ピラ峠ルートはこのような登山道が続く
  
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 「蓬莱山頂 1174m」  バックはホッケ山・権現山996mの奥に比叡山848mの姿あり
 
 
 
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 蓬莱山頂の平和の鐘
  
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九体地蔵尊よりびわ南湖・比叡山848mを望む
  
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 蓬莱山北方にそびえる「武奈ヶ岳1214m」(日本200名山)を望む