shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

2003 『星の巡礼・カミーノ・デ・サンチャゴ自転車巡礼800kmの旅日記』 Ⅳ

2003 『星の巡礼・カミーノ・デ・サンチャゴ自転車巡礼800kmの旅日記』 Ⅳ

イメージ 1 《カミーノ・デ・サンチャゴ 自転車巡礼のすすめ》 ④




 
2003/8/1Thur. 《 カミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路  第4日目》 
ログローニョ  / Logrono   ⇒  ⑮ブルゴス/Burugos   走行距離  111.4km/289.4km


今朝も暑さを避けるため、アルベルゲ(巡礼宿)を朝一番にでた。すでに多くの徒歩巡礼者が同じく歩き出している。昨夜は久しぶりのシャワーを浴び、安眠できたのであろうか自転車も軽く感じる。

<励ましのクラクション>

四国八十八ケ所巡礼路で出会うお接待という地元の声援とおなじく、ここカミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路でも
自転車を走らせていると、たくさんの巡礼村の村民の声援や、走りゆく車がクラクションを鳴らして声援を贈っ
てくれる。手を振る自分に、カミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路を走る己の姿を神に見まもられていることに気付
かされる。

<三日月との語らい、おぼろ月夜におされて>

暑さを避け真夜中に走ることも多くなったが、夜間走行は当初の計画になかったことである。それだけ緊急
を要する、暑さ対策としての計画変更であった。しかしながら、静寂の暗闇を孤独に走るなかで、神と己だけ
の世界にひたり己を見つめる好機でもあった。三日月と語らい、おぼろ月夜におされ暑さに打ち負かされた
肉体を癒しながら、内なる魂をみる時間となっていることに感謝したい。


暗闇のなかをおなじく自転車を走らせている巡礼者に出会うとほっとさせられる。静かな闇のなかを月光の

もと自転車を走らせている仲間にシンパシーを感じるものだ。

<カミーノの夜に鳴く秋虫たち>


8月の中ごろにもなると、ここカミーノ(巡礼路)の夜は、秋の気配を感じる。山岳地帯では寒さに震えた。
すでに秋虫たちも衣替えを始めている。それに引き替え、カミーノの昼は熱地獄である。

こころして峠を越えたい。

4日目の目的地・ブルゴスへの標高約1000mの峠越えはほとんどが歩きとなった。



< ブルゴス / Burugos >

お昼、ようやくの大聖堂ブルーゴス広場にと着した。峠越えにお腹もすいた、ランチが美味しい。

△ブランチ <サンドイッチ・オレンジジュース・コーヒー>      5.75

イメージ 2
  巡礼の街・ブルゴスのCatedralde Burgos 広場に到着

イメージ 3
 ブルゴス大聖堂広場で 朝食兼昼食をとる


スペインはフランスに比べて街道や街並みがきれいである。しかし、一歩街を離れた巡礼路のわきにはティッシュの白い花が美しく咲いており印象的であった。巡礼者のマナーの悪さというよりも、これも昔から続く
慣習であり伝承なのかもしれないと思うとなんとなく親しみを感じた。


<Bar RosaMari>地ビールMahou で喉を潤す。     2本x@1=2€


フォンティーン(水飲み場)がみつからなくても、ミネラルウオーター代りに冷えたビールがここカミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路ではポピュラーな飲み物である。

露営の準備に入る前に、夕食として日本から持参したラーメンほかで簡単にすませる。


△<4日目夕食>チキンラーメン、バナナ2本、ロゼーワイン    5€(チキンラーメンは日本より持参)


オートキャンプ場の横にある公園内で野営することとなった。

イメージ 4
公園で簡単な夕食・チキンラーメンをとる

 
カミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路は、レイ・ラインと呼ばれるエネルギーの線に沿っているといわれ、とくに強い
生命力に満ち満ちていると言われている。そのエネルーギーは非常に高い波動を発していて、人の意識が
この波動に触れると啓示がおこると昔から言い伝えられている。


ひとは「神を信じ、神と出会う」という恵まれた存在である。


神を意識した一瞬に、覚醒し啓示が与えられるという特質を備えている。魂の触発に導かれるのが、
ここカミーノ(巡礼路)であるといえる。その魂の覚醒、啓示を求めて世界中から多くの巡礼者が
ここカミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路を訪れているのである。驚きである。


イメージ 5
 ブルーゴスの公園で野宿に入る

AmazingGrace


   The Lord has promised good to me,       主は私に約束された
His Word my hope secures;                  
主の御言葉は私の望みとなり
He will my shield and portion be           
主は私の盾となり 私の一部となった
As long as life endures.                     
命の続く限り



 


2003/8/15Fri.  《 カミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路  第5日目 》 
⑮ブルゴス / Burugos    ⑱カリオンテ・ロス・コンテス  走行距離  111km/289km>
 


<今日、815日は日本の敗戦記念日である>


戦争という人為的な世界と比べて見れば、この広大無辺な静寂はなんと素晴らしいことであろう。


彼方の地平線に消えていく牧草、数本の木がドンキホーテのように月影を作っている。夜の闇にコオロギ
が鳴き、月光が降りそそいでいる。遠くで夏祭りの余韻を楽しんでいるのであろうか太鼓の音が夜風に乗っ
てわたしを包む。


わたしはいま神の世界にお邪魔しているのである。
いままさに、カミーノ・デ・サンチャゴの心の響きに耳を傾け、魂の叫びのなかにいるのだ。


このカミーノ(巡礼路)はサンチャゴ・デ・コンポステーラに向かって延びている。昼間の暑さを避け、
早朝4時頃から沢山の巡礼者が西に向かってる姿は神々しい。


△<5日目朝食> ホストラ(ユースホステル)に立寄り、レストランで、クッキー4枚・ドーナツ1個・
コーヒーミルク・オレンジジュースと質素な朝食とる。


< リフジオ  ・  聖堂・教会に設けられた巡礼者簡易宿泊所


カミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路には約25km毎に、巡礼者に対してリフジオやアルベルゲという簡易宿泊
施設を設けている。
アルベルゲ(巡礼宿)については、その都度紹介してきた。ここではもう一つのリフジオについて紹介する。


リフジオは、聖堂や教会の一室を巡礼者用に開放し、ベットやマットレスが置かれている。携行している
寝袋やマットをだして使用する。男女共用であり、簡易宿泊所として巡礼者に提供されている。
謝礼又は寄付として約3€・ユーロをおく。

イメージ 6
 公園内を流れる小川の岸は、洗顔・洗濯ができる仮眠(シエスター)や野宿先として最適である

 
天体の星たちが語りかけてくれる野宿(露営)は、わたしに詩情豊かな世界を提供してくれるので好きである。
カミーノ(巡礼路)では、聖書をひもとくように心がけた。神の声に耳をかたむけ、神と共にいることを願うから
である。


自転車巡礼であれ、徒歩巡礼と同じく巡礼路には峠のアップ&ダウン(坂)も多く、足の疲れがひどい。就寝前に、タイガーバームというタイ産マッサージ用塗り薬で脚の疲れをとるよう努めた。
現在、カミーノ(巡礼路)のちょうど真ん中あたりを走っているので、自転車のチエーンやブレーキにも注油して
やることにした。


一応、疲れをとるために、原則としてアルベルゲ(巡礼宿)やホステル(ホテル含む)と野宿を一日おきにとる
ことにしている。


<カミーノ・デ・サンチャゴ巡礼路での自転車の走らせ方②>


1. カミーノ(巡礼路)の夏の天気を考えて、昼間寝て、夜10時から1時の間にスタートし、正午前に目的地に
    着 いて、村営プールや小川に飛び込んで体を冷やし、昼間は仮眠のための露営・野宿をした。
   カミーノ(巡礼路)の夏、8月の昼間は信じられないほど暑く、38~40℃にも達する。体感温度はそれ以上
   かもしれない。
2. フォンティーン(水飲み場)や池、小川ではTシャツや帽子、タオルを水でぬらし、絞らずに着用または首に
   巻くとよい。気化熱で体温を下げる優れ技だ。
3. 水は出来るだけ多く飲むように努めた。わたしは汗による水分不足を補うために最低でも3Lを摂るように
   努めた。水分補給は、フォンティーン(水飲み場)での水補給と、のどを潤すためにミネラルウオーターより
   安価な地ビールをバルで愛飲した。
4. こまめに木陰や影を見つけて涼をとることに気を使った。
5. 夜間、山岳地帯のカミーノ・巡礼路は震るえあがるほど寒い、持参したゴアテックスのレインコートを重ね
   着して寒さを防いだ。


<甘露の水>

飲み水の大切さはすでに述べたが、カミーノ・巡礼路では至る所にあるフォンティーン(水飲み場)のお蔭で、
水を切らすことはなかった。山岳地帯の湧水や地下水なのであろう。それもバクテリアのいないピュア―な
ミネラル・ウオーターであるのがいい。外国で何度も水あたりによる下痢に悩んできた者にとっては信じられ
ない水の贈り物であった。

ありがたいことに飲み水に対して、ここカミーノ・巡礼路では一切の出費をせずに済んだ。ペットボトルに
氷砂糖と少量の塩を入れて、ミネラルウオーターを注いでおくと、スポーツドリンクになって暑さや疲れを
防いでくれる。

イメージ 7
フォンティーン(水飲み場


 
 
                      《カミーノ・デ・サンチャゴ 自転車巡礼のすすめ》 ⑤につづく