『びわ湖冬景色―近江の歴史をたどる老人自転車ひとり旅』 ⑭
■ 5日目びわ湖一周のルート案内 Ⅳ (2019年2月20日)
<▲ 西浅井 大浦浜 ⇒ JR志賀駅 スタート地点に戻る 48km>
いまから59年前の夏、わたしも大学のローバースカウトとして除幕式の奉仕員として立ち会った。
当日は、初野営に参加したご生存の老健児団員も参加され、リユニオンの賑わいであった。
記念石碑除幕式で、ここ雄松が崎での ボーイスカウト初野営に参加した京都健児団の皆さん
日本ボーイスカウト初野営之地碑(表面と裏面)
『 この白き浜辺 緑濃き松の蔭に 1916年故中野忠八氏がスカウトを連れ、現理事長久留島秀三郎氏の案内で初めて天幕を張る。
ここに我等は先覚者の道を辿り、今後の弥栄を祈りこの碑を建てる。
1960年8月 ボーイスカウト日本連盟 総長 三島通陽』
<湖西、西近江の日帰り天然温泉・ひらとぴあ> @610-
緑に囲まれた天然温泉の露天風呂がおすすめだ。
比良とぴあ(天然温泉)入口
天然温泉「比良とぴあ」近くの県道558<西近江路>の入り口に「比良暮雪」の石碑が建っている。
比良山系を描いた広重の浮世絵<比良暮雪>は、このあたりから見上げた、蓬莱山から遠く比叡山にかけての景色であるように思える。
右手下に近江舞子内湖を配し、雪に埋もれた比良の集落から比良山系の積雪の峰々を描いているのであろう。
<雪ふるる 比良の高嶺の 夕暮れは 花の盛りに すぐる春かな―広重>
<比良山系の峰々を眺めながら、スタートした志賀町観光案内所前にゴールする>
比良山麓の田んぼには水入れが始まっていた
実に、のんびりしたびわ湖一周サイクリングの旅であったが、多くの近江の歴史に出会い、
たくさんの思い出を残すことができた。
<むすび>
この素晴らし宇宙や自然の営みには、一つとして同じものはない。
それぞれに趣があり、おのれと一つになってまた新たな趣を醸し出すのだから面白い。
自転車で駈けると、おのれが風になったり、雨粒になったり、また蝶になって宙を舞うのだ。
夜空を見上げると、おのれが一つの星となって天空に輝いているのに気づくであろう。
そうだ、空想は物語を作り、破天荒な自由人を創りあげてくれるのである。
神は、ちっぽけな人間ひとりひとりに大きな夢と気づきを与えてくださったのだから素晴らしい。
感謝である。
さあ、出かけよう!
びわ湖一周、自転車で走ろう! いや、自分の宇宙に走り出そう!
そこには大きな夢と気づきとファンタジーが待っている!
おのれから解放され、生かされることは、自由で愉快なものである!
日本人、いや人類の夢がまた一歩近づき、輝いた一瞬であった。
素晴らしいことではないか。宇宙を愛する者のひとりとして拍手を送りたい。
またまた信じられないニュースが飛び込んできた。
『極めて強い重力で光も吸い込む天体、ブラックホールの輪郭を撮影することに世界で初めて成功したと日本などの国際研究グループが発表し、画像を公開した。世界各地の電波望遠鏡をつないで地球サイズの巨大な望遠鏡を構築したことによる成果で、ブラックホールの存在を直接示すものだとして世界的に注目されている。』
宇宙がずっと身近になった感がある。
また我々はこの広大な宇宙の一員であり構成員なのである。
■参考: <びわ湖冬景色193km 行程図>
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