2019『星の巡礼 志賀の里歳時記』
■2019/01/01
明けましておめでとうございます!
本年もよろしくお願い致します。 2019(平成31)年元日
≪ 仰ぎ見し 天地創造 明くる年 ≫ 實久
―あおぎみし てんちそうぞう あくるとし―
外海より天地創造たる夕陽を仰ぎ見て、偉大なる神のなせる業に感嘆する
In the dark summer, looking up to the sunset which is the creation of heaven and earth
from Sotome, admire the work which the great God can do.
■2019/01/01 06:59
志賀の里 びわ湖畔 松の浦浜 の 2019(平成31)年初日の出・・・
≪ 聖なるや 初陽麗し 琵琶のうみ ≫ 實久
―せいなるや はつひうるわし びわのうみ―
≪ さざれ石 御世も変わるや 初日の出 ≫ 實久
―さざれいし みよもかわるや はつひので―
Japanese era changed from Heisei to Reiwa.
Watched the first morning sun in new era.
■2019/01/08
比良・打見山への新年初登山。雪の世界に乱れる足跡、それは厳しい雪山で食物を獲るための鹿の足跡である・・・
≪ 乱れ雪 求めし鹿や 今日の喰 ≫ 實久
ーみだれゆき もとめししかや けふのじきー
Today I have been climbing for the first time to Mts.Hira – Uchimiyama in New Year.
I found footprints that are disturbed in the snowy world, which seems to be a deer's one to get food on a tough snowy mountain.
■2019/01/16
昨秋、 周防大島 白鳥山荘厳寺 白鳥文明老師より贈られたお念仏集「こんにちは」に対する、返礼に添えた短歌である 。写真は、室生寺釈迦如来坐像(国宝)。
≪ こんにちは されど応えぬ 秋の空 西陽あたりし 弥陀をのぞくや ≫ 實久
―こんにちは されどこたえぬ あきのそら にしびあたりし みだをのぞくや ―
目を閉じると、こころ一杯に青空が広がる
そこに坐しているみ仏に「こんにちは」と声をかけてみる
ただそこには、変わらない秋の青空が無限に広がっている
目をあけると、目の前の弥陀の像のお顔に柔らかく温かい西陽があたっている
When I close my eyes, the blue sky spreads out full of heart
Try to say "Hello" to Buddha who is sitting there
But there is only autumn sky unchanged forever
When I open my eyes, soft and warm sunset is hitting
the face of the statue of Buddha in front of me.
■2019/01/29
裏庭に広がる雪景色ー青い空のもと樹木もまた雪化粧に喜びの声をあげている・・・
《 まほらばの 雪踏み行きて 軋む音や 》 實久
ーまほろばの ゆきふみゆきて きしむねやー
大好きな志賀の里である<まほろば>の新雪を踏み歩くと、キュッキュッと雪が愛らしい声をあげ、語りかけてくるのである。
When walking down the new snow of <Mahoroba> which is the village of my favorite Shiga, snow gives a cute voice and speaks to my heart.
■2019/02/02
今朝は一転して春の陽、日向ぽっこする氷の球が居眠りする姿は、時の流れに身を任せ黄泉の国へといざなわれているようである・・・
《 うたたねの 日向氷や 黄泉の国 》 實久
ーうたたねの ひなたごおりや よみのくにー
It turns around this morning to the sun of spring from the frozen day. The sunny ice ball falls asleep by the flow of time and seems to have been driven to the heaven.
■2019/02/13
人のこころに残る想い出は、幾年たっても消えさらないものである。
雪の降る日に召された彼女の21年目のメモリアル・デー(追憶の日)である・・・
《 降る雪に 君をたどりて 幾年や 》 實久
― ふるゆきに きみをたどりて いくとしや ―
The memories that remain in the heart of men are something that does not disappear like snow even after a long time.
■2019/02/24
今年の志賀の里は、暖冬なのか雪が少なく、うららかな日が続き・・・
冬陽のなか、藪雀のさえずりに耳を傾け、心豊かにさせられる・・・
《 主なるもと 恵み嬉しや 囀りて 冬陽楽しむ 藪雀かな 》 實久
ーしゅなるもと めぐみうれしや さえずりて ふゆびたのしむ やぶすずめかなー
This winter's Shiga no Sato is a warm and snow is small. And also there is a smooth day.
In winter sun, I listen to the twitter of sparrow, and I am rich in heart.
■2019/03/11
比良・蓬莱山に登り、雪中一泊野営、東北被災地に向って祈りの一句読んできた・・・
《 震災の 影薄れゆく 春霞み 光のどけき いまわの雲や 》 實久
ーしんさいの かげうすれゆく はるかすみ ひかりのどけき いまわのくもやー
東北震災も八年たち、その影も薄れそうな春霞である。
のどかな光の中に、最後の一片の雲が千切れゆくではないか。
悲しみを繰り返したくないものである。
The Tohoku earthquake happened eight years ago, and its shadow is likely to fade away.
In the sunny light, the last piece of cloud seems to break out.
We do not want to repeat sorrow.
■2019/03/18
今日は、亡き母の19回目のメモリアル・デーである・・・
彼女の上に豊かなる主の恵みがありますように。
そして私たちの感謝の念を彼女に届けたいと思う。
《 人として 愛をそそぎし 一生の 死んでも生きし 春の日向や 》 實久
―ひととして あいをそそぎし いっしょうの しんでもいきし はるのひなたやー
Everyone, today is Hatsuko's the 19th Memorial Day.
Pray for the Lord's bless on her,and also we would like to give her our gratitude. <March 18, 2000~2019>. She spent her lifetime in love with others as a person.
Now, in the spring time, she is still living in our hearts.
<John 11:25 Those who believe in me will live, even though they die>
■2019/03/30
ここ志賀の里は、純白のモクレンの花が満開である・・・
《 木蓮に たわわや花の 咲きし愛 》
―モクレンに たわわやはなの さきしあい―
それはまるで愛の花、純白のウエディングドレスのように咲き乱れています。病床でこの純白のモクレンを見ながら、祈りそして癒されている人々も沢山おられると思います。こころからご回復を祈ります。
Here Shiga-no-Sato, the white magnolia flowers are in full bloom. It blooms like a love flower, a pure white prom dress.
I think that there are a lot of people who are praying and healing while seeing this pure white magnolia in a sickbed. I pray for your recovery.
■2019/03/31
志賀の里、わが家の桜も咲きはじめた・・・
《 イースターの(復活祭) 蘇る姿や 桜咲き 》 實久
ーイースターの(ふっかつさい)やどるすがたや さくらさきー
毎年、復活祭の間、満開の桜を楽しめるんです。
命が芽吹くなんて、なんと素敵なんでしょう。感謝です。
The cherry blossoms in my house have also begun to bloom.
I enjoy full bloom every year during Easter.
How wonderful life sprouts is.
■2019/04/02
新元号≪令和≫が発表された。なんと柔和な美しい響きであろうか・・・
小学校4年生の姪がさっそく、筆をとり新元号《令和》を書いてくれた。
大切な宝である。
《 令月や 風和らぎて 香る梅 》 實久
―れいげつや かぜやわらぎて かおるうめー
よき月というものは、かすかな風に乗って、匂いくる梅の香のようなものである。
A beautiful moon is like an incense of plum that smells like a faint wind.
The new era issue «REIWA-令和» was announced in Japan.
How gentle and beautiful it sounds.
■2019/04/03
蓬莱山頂の雪原が朝焼け・モルゲンロートに染まり、幻想的である・・・
《 朝焼けや しるす足跡 名残雪 》 實久
―あさやけや しるすあしあと なごりゆき―
It is fantastic like the morgenroth that the snowy field at the top of Mt.Hourai.
<ブログ『星の巡礼・ 比良蓬莱山頂雪景色』に掲載中>
BLOG : < shiganosato-goto.hatenablog.com >
■2019/04/14
この冬、厳寒のびわ湖一周自転車ひとり旅に出かけ、野に臥して句作を楽しんできた・・・
《 雁背負う 月もみだるる さざれ波 》 實久
―がんせおう つきもみだるる さざれなみ―
北帰行する雁の群れが満月を背によぎるとき、びわ湖に映る残月もさざれ波に揺れ、みだるることよ。
This winter, I went on a trip around Lake Biwa by bicycle, which was extremely cold, and I slept on the field and enjoyed the HAIKU.
When a flock of moth going to the north go back over the full moon, the remaining moons reflected on Lake Biwa are shaken and waved by waves.
<ブログ旅日記 : 2019『星の巡礼 びわ湖冬景色・老人自転車ひとり旅』>
BLOG : < shiganosato-goto.hatenablog.com >
■2019/04/30
日本の年号、平成から令和へ・・・
≪ 時流れ 平らに成りし 日の本の 令と和してや 代を創りなば ≫ 實久
― ときながれ たいらになりし ひのもとの れいとわしてや よをつくりなば ―
時をはぐくみ 平和を愛でる 国となり、希望の花を咲かせる 日本を創りたいものである
Japan's New Period issue will change from May 1, 2019.
<from “HEISEI” to “REIWA”>
Japan that grows time, became a country that loves peace.
We want to create a flower of hope that will make bloom.
■2019/05/02
新元号<令和>になってからの 初陽が、木漏れ日となって姿を見せた・・・
<2019-令和元年5月2日午前5時48分・志賀の里>
比良の峰々もモルゲンロート(朝焼け)に慶んでいる。
≪ 初陽見ゆ 令和なるかな 木漏れ日の 比良も祝いて 朝焼けせしや ≫ 實久
― はつひみゆ れいわなるかな こもれびの ひらもいわいて あさやけせしや ―
The New Reiwa-era in Japan, the first sun of the era became a sunbeam and appeared.
The peaks of Hira are also grateful to Morgenroth.
■2019/05/10
母の日に寄せて・・・
《 母忍び 捧ぐる感謝 姫射干の 挿花嬉しき わが母の日や 》 實久
―ははしのび ささぐるかんしゃ ひめしゃがの そうかうれしき わがははのひや―
母の日に、母を偲んで日陰にひっそり咲く姫射干を添える喜びは、幾つになっても感謝の気持ちとして変わらないものよ。
On Mother's Day, the joy of grabbing the mother and adding the Himeshaga<Iris gracilipes>
in the shade will not change as a gratitude.
《 垂乳根の 母作りおる 惣菜を 子らみな笑顔 頬張りしおり 》 實久
―たらちねの ははつくりおる そうざいを こらみなえがお ほおばりしおり―
子供たちが、みな高齢となり、在りし日の老母が作ってくれた温かい惣菜を思い出し、みな笑顔をこころに宿して懐かしんでいることよ。
All the children are old and remember the warm side dishes made by their old mother, and they all have her smiles in their hearts.
■2019/05/13
奥伊根に遊ぶ・・・
奥伊根温泉の湯船や、厠で出会った花たちで一句、
《 奥伊根の 都忘れや 湯るる哉 > 実久
―おくいねの みやこわすれや ゆるるかなー
奥伊根温泉の湯船につかり、ひっそり置かれた花<都忘れ>に、我を忘れて見入ってしまった。
「我独人 貴女独人 仏哉」 静かにうれしい、湯るるな時間が深まっていくではないか。
I forgot about me in Miyakowasure< Gymnaster> where I was caught in a bath at Okuine Hot Spring.
She is talking to me “I am a lonely flower, you are lonely man too, we both are same Buddha”
《 雪ノ下 日陰に香る 厠かな 》 實久
―ユキノシタ ひかげにかおる かわやかなー
夜も更け、旅籠の厠にたった。 目の前のおぼろげな、真っ白な<雪ノ下の花>(ユキノシタ)が
静かに語りかけてくるではないか。無の風に混ざってかすかなる香りを添えて・・・なんと素敵な
世界だろうか。
When I was just the using of toilet at late night, a whitish Yukinoshita <Strawberry Geranium>in front of me just speaks quietly. Blending with no wind and add a faint scent ... how wonderful Is it the world !
Miyakowasure< Gymnaster> 都忘れ Yukinoshita <Strawberry Geranium>
■2019/06/03
大学時代のサークル仲間、懐かしき友との半世紀ぶりの再会を果たした・・・
The first reunion in half a century with a nostalgic circle friend from university.
《 睦まじき 友なる顔に 時刻み 老いたる姿 朽つも変わらじ > 実久
―むつまじき ともなるかおも とききざみ おいたるすがた くつもかわらじー
大学を卒業して以来、半世紀近く実現できなかった夫婦そろっての懇親会をもつことができた。
それぞれの人生物語を終えようとするいま、いかなる過程であっても、自身が納得し、それぞれの人生を美化しながら幕を引けたら良いのではないかと思っている。
また、いかなる人生であっても、この世での終着駅はみな同じであるということの意味をかみしめたいと思う。
Since graduating from university, I was able to have a social gathering with couple that could not be realized for nearly half a century.
Now that I am trying to finish each life story, I am convinced that whatever process is going on, I think I should be able to conclude each beautifying life.
I also want to make sense of the fact that the end stations in this world are the same in any life.
それぞれの人生経験は貴重であって、お互いその経験を尊重し、尊敬しあうところに人間としての魅力と尊厳があるのだといえる。
これからは、一人一人のもつ魅力という花、お互いを認め合う尊厳という花を、お互いますます大きく咲かすことを願うばかりである
嬉しくも、楽しい寄り合いであったと感謝している。
友というのはいいものである。苦しさを思い出に、そして懐かしさに、さらにのろけに、自慢話に代えられるのだから、親友はいい・・・
■2019/05/31
熊野古道小辺路縦走第一日目露営地で・・・高野槙樹林に囲まれながら天空を仰ぐ・・・
<詩 ああわれいま小辺路におりて> 實久
ああわれいま 大股小辺路の露営地にて
かわびら川のせせらぎにこころ奪われ
温かき母の胸に抱かれおるをよろこぶ
山鳩の陽沈みゆくを見送りて 鳴くもの悲しさに
暮れゆく山麓 山の香に包まれ静かに
薄れゆきて 小辺路に帳(とばり)落ちなん
ああわれいま 熊野古道におりて
いにしえの旅人 願いを背負いて行くは
わが世の尽きし 暮を眺むるがごとし
Ah, now, at the outpost of Omata Koheji<Kumano-kodo>
Deprived by the murmur of the Kawarabi River
Happy to be held in the warm mother's chest
Mountain pigeon is in the sadness of the crying out of the sun setting
The foot of the mountain, It is fading and falling into Koheji.
Ah, now, I am on Kumano-Kodo.
An ancient traveler who carries his wishes on his back
Looking out at the end of my world
■2019/06/17
世界遺産<熊野古道>の巡礼路、小辺路を歩いてきた・・・
高野山から熊野本宮大社までの巡礼路、3泊4日65㎞の縦走路である。
《 峰重ね 霞む水墨 小辺路かな 》 實久
―みねかさね かすむすいぼく こへじかな―
I have walked the pilgrimage route, Koheji, a world heritage site "Kumano- Kodo".
A vertical road from Mt.Kouya-san to Kumano-Hongu-Taisha, a pilgrimage road of 3 nights & 4 days, 65 km long.
The Koheji that piles up the peaks is like a sumie (ink painting). What a wonderful view.
小辺路縦走に関する日記・記録は下記のブログに載せている。
BLOG : <熊野古道 小辺路縦走> shiganosato-goto.hatenablog.com
■2019/06/23
ここ志賀の里の我が家に旧友の夫妻を招きバーベーキューを囲んで久闊を叙した・・・
I invited my old friend and his wife to my home here in Shiga-no-Sato, and surrounded the barbecue.
《 老いもよし 山梔子匂ふ 志賀の里 焼肉囲み 夫婦善哉 》 實久
―おいもよし くちなしにおふ しがのさと やきにくかこみ めおとよしかな(めおとぜんざい)―
老ゆるということもいいものだ。クチナシ匂う山里で 焼肉をかこむのもまた 夫婦円満で善いではないか。
It's also good to be old. In the mountain village smelling gardenia, it's also good for a couple to eat grilled meet<Yakiniku>.
《 君匂ふ 今日の山梔子 気品満ち 夫支えし 妻気高きや 》 實久
―きみにおふ けふのくちなし きひんみちち おっとささえし つまけだかきやー
君の匂い漂う山梔子(クチナシ)さん、今日は一段と気品に満ちてましたね。まるで 夫を支える 貴女のように気高く輝いてましたよ。
Mrs. Kuchinashi-san< Cape jasmine> who smells of you, was full of elegance today.
It was as bright as a lady supporting thier husbands.
■2019/06/23
足利の友人よりサクランボの便りが届いた・・・
A letter with cherries arrived from Ashikaga's friend……
《 梅雨空に 笑顔を飛び込む サクランボ 遠き友より 便り嬉しや 》 實久
―つゆぞらに えがをとびこむ さくらんぼ とおきともより たよりうれしやー
A cherries is coming under the rainy season with smell of cherry & note of friend from a distance.
■2019/07/06
飲み会で、NPO法人を立ち上げボランティアで悩める家庭の助け人をしている友人に出会った・・・
社会奉仕に捧げる姿の高貴さにいつも心打たれるものである。
At a drinking party, I met a friend who started an NPO and also who was helping a troubled family by a volunteer.
I am always impressed by the nobility of being devoted to community service.
《 君匂ふ 今日の山梔子 気品満ち 迷える子らに 光当てにし 》 實久
―きみにおふ けふのくちなし きひんみち まよえるこらに ひかりあてにし―
君の匂い漂う山梔子(クチナシ)さん、今日は一段と気品に満ちてたよ
親の勝手で迷える子らに 手を差し伸べ光当てる君の姿が重なるというものだ
Ms. Kuchinashi-san<Cape jasmine>, who smells of you, was full of elegance today. *
It is like you are reaching out to the children who are lost by their parents.
■2019/06/30
同志社ローバー仲間、桂茂樹君が堀川病院で永眠したとの訃報が飛び込んできた・・・
孤独を愛し、孤独に生きた仲間を偲び短歌を捧げた。
Doshisha Rover Scout friend, Shigeki Katsura, jumped into the news that he slept in Horikawa Hospital ...
Loved loneliness, sang a lonely friend and dedicated a TANKA(Japanese poem).
《 旅路終え 遥けき天に 往く君の 残せし陰に 香り遺すや 》 實久
―たびじおえ はるけきてんに ゆくきみに のこせしかげに かおりのこすやー
《 永遠の スカウト誓い なりし君 溢れし命 喜び満つらん 》 實久
―えいえんの すかうとちかいし なりしきみ あふれしいのち よろこびみつらんー
若き日、アメリカ・ニュージャージの我が家へ立寄り、飲み明かした日々を懐かしく想い出される。
On his young day, he visited my home of an American New Jersey and remembered the days I swallowed.
doshishascout’s diary HPより
■2019/07/11
弥次喜多で中山道69次を、てくてく歩いた時の日記をまとめてみた・・
I compiled a diary when we walked through the 69th of Nakasendo as Yaji-Kita.
《 弥次喜多の 熱き想いを 背負いつつ 越えし逢坂 京に入るらん 》 實久
―やじきたの あつきおもいを せおいつつ こえしあうさか きょうにいるらんー
We entered Kyoto from the Ausaka Pass, where we put the passion of Yaji-Kita on the back.
BLOG: <中山道徒歩旅行1 shiganosato-goto.hatena.com>
■2019/07/21
同志社ローバー60/61期生有志家族会である第3回朋友青春会(ぽんゆうあおはるかい)が、朽木栃生イタリアン<パラディゾ>でもたれた・・・
The Doshisha Rover 60/61 party, the 3rd Ponyu Aoharukai meeting was held by Italian Restrante<Paradiso>
at Tochio- Kuchiki in Japan.
《 朽木なる 老いしパスタに 鯖の味 青春語る 悪餓鬼共や 》 實久
―くつきなる おいしぱすたに さばのあじ せいしゅんかたる わるがきどもやー
Old evil boys are talking about youth while eating crab dishes.
《 夫なる 悪しきあれこれ 伝えあい 悪態つきて 姦し嬉し 》 實久
―おっとなる あしきあれこれ つたえあい あくたいつきて かしましうれし―
The wives are talking about their husband’s bad habits and they are blossoming with it.
■2019/07/29 18:18
まだ50歳という人生半ばで癌にたおれ、夢を追いかけロマンに満ちた素敵な男が旅立って逝った・・・
彼は、仲間と共に2006年にNPO法人<じぶんみらいクラブ>を設立、子供の将来のためにすべてのエネルギーを捧げてきた。
He was still in my middle life at the age of 50, and he had a wonderful man full of romance, chasing hus dream.
He established an NPO <Jibunmirai Club> in 2006 with his friends and has dedicated all the energy for the future of the child.
悩み、苦境にあったとき、笑顔一つでそのすべてを取り除いてくれる温かく柔和な心をもった紳士であった。虹を愛した天使のような大野高史君を生涯忘れることはできない。
ご冥福を祈る。
When I was in trouble, he was a gentleman with a warm and gentle heart that would remove all of them with a angel smile. I can't forget the life of Takashi Ohno, an angel who loved the rainbow. I wish you all the best.
《 穏やかに 御手に眠るや 君の笑み 秘めたるこころ 花の姿や 》 實久
―おだやかに みてにねむるや きみのえみ ひめたるこころ はなのすがたや―
You who sleep gently in the hand of God, have a hidden spirit and are as refreshing as a smiling flower.
from Mr. Sano's Facebook
■2019/07/30-7/31
末弟の子、後藤一(はじむ)君が第40回文部科学大臣賞少年少女囲碁大会全国大会小学生の部で優勝したと
日本棋院から発表があった・・・
慶事である。
The younger brother's child, Hajimu Goto, won the 40th Minister of Education, Culture, Sports, Science and Technology Award Boys and Girls Go Tournament National School Elementary School Division
There was an announcement from Nihon-in. It was a good news.
《 幽玄(の間)で 熱き戦い 地をまとめ 攻防激し 碁を征するや 》 實久
―ゆうげん(のま)で あつきたたかい ちをまとめ こうぼうはげし ごをせいするや―
Won a hot battle at the “Yugen-no-Ma” in Nihon-Go-In, which has won many winners.
■2019/08/18
難病で長年病床に伏しておられる先輩の奥さんを見舞った・・・
I visited a senior wife who had been in bed for many years because of an intractable disease.
50数年ぶりの再会である。ブラジルへ旅立った時も神戸港埠頭に先輩と一緒に見送っていただいたことを懐かしく思い出し、お礼を述べた。訪問後、南極の笑顔たっぷりのアザラシのスケッチを添えた短歌を贈った。
神のご加護がありますように・・・
This is the first reunion in 50 years. When I had Immigrated to Brazil, I remembered nostalgia that the Kobe Port Pier was sent off with my senior, and thanked me. After the visit, I gave her a TANKA-Japanese Poem with a sketch of an Antarctic - smiled sea lion .
May God bless you ...
《 われひとり あなたも一人 神の子や 言葉なくとも 愛語かわせし 》 實久
― I am alone, you are also alone but we are a child of God.
Even without words but we exchanged love words each other-
■2019/08/16
深夜の暴風雨。屋根瓦にあたる雨滴音が天地を揺るがし、朝を迎えているのだろうかカジカ蛙の大合唱である・・・
周防大島からの《荘厳寺だより》の白表紙に浮かぶ一瞬を切り取った無垢なる稚児の顔、そこに添えられたアレンジされた詩<最後のとき>、その表紙の訴えている世界に埋没した。<すべてに時がある>ことに感謝したい。
台風が周防大島付近を通り、日本海に抜けたという。心配である。
Late night storm. It is a great chorus of Kajika whether the raindrop sound hitting the roof tiles shakes the sky and greets the morning. The face of an innocent child who cut out a moment from the white cover of “Shougen-ji Temple Newsletter” from Suo-Oshima, the arranged poem <the last time / Saigo-no-Toki> attached to it, buried in the world appealing to that cover . I want to thank you for having time for everything.
A typhoon passed through Suou-Oshima and went to the Sea of Japan. I am worried about it.
《 瀬戸内の 周防に浮かぶ 荘厳寺 時を結びし 夢路だよりや 》 實久
―せとうちの すおうにうかぶ そうげんじ ときをむすぶし ゆめじだよりやー
■2019/09/23
同志社ローバーOGOB宇多野ユースホステル舎営キャンプに参加、その風景を詠んで見た・・・
I participated in Doshisha Rover OGOB - Utano Youth Hostel Camp.
《 無の風の 竹林揺らす 鳴滝に 老兵並び 残心遺せし 》 實久
―むのかぜの ちくりんゆらす なるたきに ろうへいならび ざんしんのこせしー
Old boys gathered at YH in Narutaki-Utano where bamboo forest shakes, leaving a merciless heart<Zanshin>.
《 都なる 歴史揺れにし 宇多野にて 老兵集い 青春せしや 》 實久
―みやこなる れきしゆれにし うたのにて ろうへいつどい せいしゅんせしやー
《 じじばばの 久闊を叙し おいおまえ 薬片手に 自慢話や 》 實久
―じじばばの きゅうかつじょし おいおまえ くすりかたてに じまんばなしやー
《 遥けきや 血潮躍りし 青春の 隣りの鼾 老いの秋かも 》 實久
―はるけきや ちしおおどりし せいしゅんの となりのいびき おいのあきかもー
■2019/10/05
旧友と久闊を叙すに、青春の面影残す老体に、過ぎ去りし栄光という勲章を胸にさげ、まるで沈みゆく夕日の残り陽に向かって、哀愁に満ちたラッパを吹いているかのような思いである・・・
As I talk with my old friend, he gives a medal of glory to himself who leaves the remnants of his youth, as if he is blowing a melancholy trumpet towards the rest of the setting sun.
《 栄光に 勲章提げし 老兵の 遠き夕日に 喇叭吹きしや 》 實久
―えいこうに くんしょうさげし ろうへいの とおきゆうひに ラッパふきしや―
■2019/10/10
今日はわが人生に寄り添い、歴史のページに花を添えていただいた先輩の五回忌である。
天に遊ぶ亡き先輩に感謝の意を捧げたい。
《 仕込み杖 鎧被りし もののふ(武士)の 情に涙す 浪花節かな 》 實久
―しこみつえ よろいかぶりし もののふの じょうになみだす なにわぶしかなー
仕込み杖をもち、 鎧をかぶった 武士そのものであった先輩であったが、こころは人情に涙する 浪花節のよく似合う人であった。
Today is the fifth anniversary of a senior who snuggled up in my life and added flowers to my life history page.
I want to thank my deceased seniors who play in heaven.
He was a senior samurai who had a training cane and wore armor, but his heart was a person who looked good on Naniwabushi(one of Japaneze sentimentality song).
<東の鯖街道>縦走時、八丁平で出会った鳥兜(トリカブト)の群生
■2019/10/10
山に魅せられた男、その生きざまに共鳴した山友である山歩会々長・大渕朋幸君が逝った・・・
世界一周船旅で、山を愛した君に出会えて感謝、何時も変わらない心温かい友情、うれしかったよ!
A man who was fascinated by the mountains, a mountain friend who resonated with his way of life, Mr.Tomoyuki O-buchi, the chief of the mountain walk, died ...
I was grateful to meet you who loved the mountains on a cruise around the world, and I was glad that you always had a warm heart .
《君往きて 山の彼方の 嶺巡り 会えて嬉しや 山の神々》 實久
-きみゆきて やまのかなたの みねめぐり あえてうれしや やまのかみがみー
You will be happy to return to God, walk on the peaks of the mountains, and meet the gods of the mountains.
《旅路終え 遥けき天へ 往く君の 愛せし山に 薫り遺すや》 實久
-たびじおえ はるけきてんへ ゆくきみの あいせしやまに かおりのこすやー
You have finished your journey and have gone to the far heavens. Have you left your incense in the mountains you love, haven't you?
■2019/10/12
病床に伏す友を見舞い、回復を祈りつつ・・・
Visiting a friend lying on the bed and praying for recovery ...
《 木洩れ日に 忘我の病床 遊びおり 落葉に埋もれ 天に舞いしや 》 實久
―こもれびに ぼうがのびょうしょう あそびおり おちばにうもれ てんにまいしや―
病床の君を見舞ったとき、木洩れ日の射し込む森で我を忘れて遊んでいるような姿は、落葉に埋もれて天を舞っているように見えるではないか。
When I visit you on the sickbed, I saw you are playing in the forest where the sun shines through the trees. It seems as if you are buried in the fallen leaves and flying in the heavens.
■2019/10/23
病床の友に短歌を贈る・・・
《 行き過ぎて 金木犀の 残り香に ふと病床の 友想いしや 》 實久
―いきすぎて きんもくせいの のこりがに ふとびょうしょうの ともおもいしや―
秋風に乗って金木犀の香がつつむ季節を迎えた。
早朝の散歩に出かけ、あれこれと夢想しながら歩いていると、
大好きな香がするので、振り返ると悲しげに金木犀が語りかけて
くるではないか。
<そんなにむつかしい顔して何を考え込んでるの、
わたしを愛でることなく行き過ぎるなんて、悲しいなー>
The season when the incense of fragrant olives wrapped in the autumn breeze was reached.
Going for a walk in the early morning and walking while dreaming of this and that,
My favorite incense smells, so when I look back, the fragrant olives speaks sadly.
<What are you thinking about with such a difficult face?
It’s so sad to go too far without loving me!>
■ 2019/10/19
同志社ローバースカウト仲間、田中祥介君一周忌墓参
中山道てくてくラリーに弥次喜多コンビを組んで歩いた亡き友を偲んだ・・
We visited our fellow's tom for the first anniversary.
I remembered my deceased friend who walked in a rally on the Nakasendo-Rally as a Yaji Kita combi.
《 君背負い 越えし峠や 中山道 見果てぬ君の 夢を求めて 》 實久
―きみせおい こえしとうげや なかせんどう みはてぬきみの ゆめをもとめてー
ーCarrying You, Crossing the Pass and Nakasendo, In Search of Your Unseen Dreamsー
《 ふるさとの 田原に眠る 君なれど 日々忙しや 天にありても 》 實久
―ふるさとの たはらにねむる きみなれど ひびいそがしや 天にありても―
ーYou are sleeping in your hometown -Tahara, now. However,you're busy every day and even in heavenー
一周忌墓参には、霧雨に熟し柿も身を輝かすなか、生駒の田原の里、小高い丘の中腹にたたずむ墓に、
多くの仲間が参集した。
Many fellows gathered at the first anniversary to visit the tomb standing on the side of a small hill on the hillside of Tahara, Ikoma.
生駒 田原の里 (昭和56年秋 栄永大治良画)
■2019/10/23
船友であり、同好の友である関本拓司氏より、東京・福岡での個展を終え、作品集『水彩画による自分史』が贈られてきた・・・
《 無の風や 同行二人 結びあい 愛語交わせし命 満つらん 》 實久
―むのかぜや どうこうふたり むすびあい あいごかわせしいのち みつらん―
友の心の目に映る仮の世の姿を描いた、心穏やかな、童謡の世界のひろがる愛らしい作品に心和まされ、うれしかった。
それは「歩き遍路の自画像」にある友の慈愛に満ちた笑みに見ることができる。
今後、さらに愛とメルヘンの世界を描かれるであろう友の作品に期待するものである。 感謝
It can be seen in the compassionate smile of a friend in the Self-portrait of the Walking Pilgrimage-“Shikoku 88 Pilgrimage” .
In the future, a friend who will draw the world of love and fairy tales.
It is what you expect from your work. Thanks!
■2019/11/2
慈愛に満ちた義母が、ほほえみを残して旅立った・・・
真言宗に帰依していた信仰深き義母の声明はいまも耳に残っている。
The benevolent mother-in-law left with a smile・・・
Chant of a religious mother-in-law who relied on the Shingon still remain in my ears.
《 南無のなか 声明ひびく 義母の声 帰依三宝や 弥陀にいだかれ 》 實久
ーなむのなか しょうみょうひびく ははのこえ きえさんぽうや みだにいだかれー
In the heart of the Buddah, the sound of the chant, the voice of the mother-in-law.
《 慈愛満つ 義母の微笑み 優しきて 野菜育てし ぬくもりの手や》 實久
ーじあいみつ ははのほほえみ やさしきて やさいそだてし ぬくもりのてやー
I am in full of charity with my mother-in-law's smile and kindness, and she has grown vegetables with her warm hands.
■2019/11/14
哀しい日である、朋友がこの世を去った・・・
What a sad day, my best friend has passed away ...
《 安らかに 遊びし天に 眠れやと 溢るる涙 拭きて哀しや 》 實久
-やすらかに あそびしてんに ねむれやと あふるるなみだ ふきてかなしやー
When I am remember you who sleeping & playing peacefully in the heavens, overflowing tears.
《 燃え尽きて この身捧げし とんぼ玉 光と遊び 露に宿るや 》 實久
-もえつきて このみささげし とんぼたま ひかりとあそびし つゆにやどるやー
《 渋柿の 渋を変えてや 甘を生み 労苦重ねて 神技磨きし 》 實久
ーしぶがきの しぶをかえてや あまをうみ ろうくかさねて しんぎみがきしー
<奥深い 京瑠璃のこころを 玉に託する技に磨きをかけた君の修練を讃える>
We praise your training which refined technique to entrust deep heart of Kyo-Ruri-Tama.
《 団栗の 背比べ楽し スカウトの 友を送りて 落日寂し 》 實久
ーどんぐりの せくらべたのし スカウトの ともをおくりて らくじつさびしー
《 せせらぎに 夢を託せし 紅葉船 旅を終えてや 一息つきし 》 實久
ーーせせらぎに ゆめをたくして もみじぶね たびをおえてや ひといきつきしー
<君の安らぎの顔を見るに、やりつくした男を見る思いである>
When I see your peaceful face, I saw a man who has reached out.
《無の風に 戯れ遊ぶ 雲遮月 悲しみ深き 君の旅たち》 實久
-むのかぜに たわむれあそぶ うんしゃげつ かなしみふかき きみのたびたちー
《嬉しいな 心の友と 呼べる君 握りし手をや 握り返せし》 實久
ーうれしいな こころのともと よべるきみ にぎりしてをや にぎりかえせしー
I'm so glad you can call me a friend of my heart. when I held your hands, you held back my hands.
《 風そよぎ 白雲浮かぶ 秋日和 聖なる君や 天に召さるる 》 實久
ーそよかぜの しろくもうかぶ あきびより せいなるきみや てんにめさるるー
《 君去りて さすらうままに 日は暮れて 悲しみふかし 我胸のうち 》 實久
ーきみさりて さすらうままに ひはくれて かなしみふかし わがむねのうちー
As you leave in the sun goes down, my wandering trip is in sorrowful.
《 永遠の ローバースカウト 天に往き 湖畔に沈む 夕日静けき 》 實久
ーえいえんの ろーばーすすかうと てんにいき こはんにしずむ ゆうひしずけきー
When you, eternal Rover Scout left to Heaven, the sunset is sinking by the lake side.
《 君去りて 姿変しや 沢蟹の 愛語交わせし 森の木陰で 》 實久
ーきみさりて すがたかえしや さわがにの あいごかわせし もりのこかげでー
When you left, you changed a river crab. I exchanged love words with you in the shade of the forest .
《 友往きて 香りのこせし 白菊の 想いて哀し 君の残像 》 實久
ーともゆきて かおりのこせし しらぎくの おもいてかなし きみのざんぞうー
My closest friend left to be leaving the incense of white chrysanthemum < Shiragiku>. I remember his afterimage and sadness is coming up.
さらば友よ!
Good by, my friend !
See you soon !
■2019/11/27
この初秋、亡き後輩の遺影と同行三人、若狭小浜から京都出町柳までの<東の鯖街道>76㎞を3泊4日かけて歩いてきた。道中、リュック滑落紛失というハプニングに見舞われたが、秋風に吹かれながら無事縦走をなし終えた。まずは、東の鯖街道の起点・小浜市いづみ商店街をスタートし、針畑峠を越えて小入谷(おにゅうたに)までを紹介した。
In the early autumn, I and two companies (2 photo copies) who left to heaven walked 76 km on the <East Saba Kaido> from Wakasa Obama to Demachiyanagi in Kyoto for three nights and four days.
ブログ :東の鯖街道<針畑越えルート> 縦走日記①配信中
BLOG:shiganosato-goto.hatenablog.com
地図上のグリーン(緑)のラインが<東の鯖街道>
■2019/12/02
続いて、鯖街道縦走③<小入谷から花脊峠まで>のルート案内をアップした。
花脊峠での露営では、漢詩 頼山陽作《 不識庵機山を撃つの図に題す》
を高吟し、最後の夜を楽しんだ。
At the Hanase-Touge Pass, I had loud singing a Chinese poem Rai-san-you, entitled “Fushikian Shooting Kizan”
And enjoyed the last night.
昨夜は花脊峠(標高759m)で、夜空が広がり星座を楽しむことができた。
真夜中に起きだして星と語り合いながら、高吟した。
腹から染み出る魂の声が星に届いたのであろうか、星たちが一斉に歌いだした。
森の黒いのっぽたち(樹木達)も、陰のマントを揺らしながらハミングで参唱。
ここ露営地が、豊かな音楽会場に様変わりした。
最後の野営の夜を楽しんだ。
露営の楽しみは、自然との共生・共遊にある。
《 詩吟 不識庵機山を撃つの図に題す》 頼山陽作
鞭聲粛々夜河を過る べんせいしゅくしゅくよるかわをわたる
暁に見る千兵の大牙を擁するを あかつきにみるせんぺいのたいがをようをすうるを
遺恨十年一剣を磨き いこんじゅうねんいっけんをみがき
流星光底長蛇を逸す りゅうせいこうていちょうだをいっす
声をからせている間に朝を迎えた。
■2019/12/04
この9月初め、<東の鯖街道76㎞>を3泊4日という老人ペースで歩き切り、最終地である京都出町柳近くの升形商店街に無事到着した・・・
<East Saba Kaido 76km> was walked by the old man's pace of 3 nights and 4 days. We arrived safely at Masugata Shopping Center near Demachiyanagi, Kyoto, the final destination.
亡き友二人の声援に支えられて、共に踏破できたことを喜んでいる。
また老体を最後まで見守って下さった神に感謝したい。
漢詩《酔月酒》を詠じて、鯖街道踏破を祝った。
I am delighted to have been able to cross together, supported by my friends.
I would also like to thank God for watching me to the end.
I wrote a Chinese poem "Drunk Moon" and celebrated the passing on the Saba Kaido.
《酔月酒》 漢詩五言絶句 實久作
月下初冬凛 凛として 月下の初冬
独酌美酒酔 独り酌み 美酒に酔ふ
濡頬落流星 落ち来る 流星頬濡し
了鯖道共仏 仏と共に 鯖街道了る
りんとして げっかのしょとう Midnight, early winter under the moon
ひとりくみ びしゅうによふ Drinking alone, drunk with sake
おちくるりゅうせい ほほぬらし Falling meteor, cheek wetting
ほとけとともに さばかいどうおえる Saba Kaido completed with Buddha
満月を愛でつつ 鯖街道踏破を祝う
志賀の里弧庵にて
■2019/12/10
周防大島の荘厳寺・白鳥文明老師が手塩にかけた蜜柑たちがここ志賀の里にやってきた・・・
A mandarin orange have been sent from Old Priest Shiratori in Suo-Oshima・・・
瀬戸内の豊かな太陽光と潮風に育まれた蜜柑たちは、手作りジャムとして「瀬戸内ジャムガーデン」で提供されている。
《 み仏の 深き慈愛に いだかれて 潮騒蜜柑 自然の味よ 》 實久
―みほとけの ふかきじあいに いだかれて しおさいみかん じねんのあじよー
What a natural taste of the mandarin orange embraced by the Buddha's love.
■2019/12/18
まだまだ多くの歳時を載せきることが出来なかったが、健康で穏やかな一年を過ごさせていただいたことに感謝である。
皆さんのご多幸を祈ります。
Merry Christmas & Have A Happy New Year
2019-2020
Sane. Stan. Goto
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