わが家は比良山系でただ一つのロープウエーがある『びわ湖バレー』の麓、標高170mのところにある。
この標高は自然界との境界線でもある。僕たちはここ『志賀の里』に住んでいる。
比良山系に生息する野生動物たち、鹿・イノシシ・アライグマ・猿・イタチ・熊たちとの共存地帯であるとともに、落葉樹と針葉樹の混在地帯でもあり、人里が入り組んだ樹海のきれいな楽園である。
最近は温暖化の影響かめっきりへったが、よくリュックを担いで買い出しに歩いて下ったことが懐かしい。
そう、lここ志賀の里は日本海の寒気団や海風の太平洋へ抜けるとおり道なのである。
東を見下ろすと琵琶湖がひらけ、遠くに鈴鹿山系が朝日の影をつくる。
西には比良山系の権現山996m・蓬莱山1174m・打見山1108m・比良岳1105m・堂満岳
1057m・釈迦岳1060mと南より北へと峯をなしていてる。
この時、信長は延暦寺をはじめ比良連峰に連なる僧堂すべてを焼き討ちしたのである。比良縦走をするとき朽ちた僧堂の礎石を見ることができる。
在所である大津市木戸の『木戸』の由来は、秀吉がこの地での相撲興行に金銭(木戸銭・入場料)をとらせたことからきている。
山々に取り囲まれたびわ湖の中心にここ志賀の里はある。
ここは日本の、そしてこの星である地球の、いや宇宙の中心・ヘソに位置しているんだと思っている。
夜空を見上げると流星が飛びかうなか北極星を中心に満天の星が悠久の時間を回遊し
ているのだ。
びわ湖にかかる虹や天使のハシゴ、朝日の美しさは天下一と自負している。
わが家の二階から四季おりおりのこれらの絶景を楽しんでいる。
デッキでの森林浴(Forest Bathing)・日光浴(Sun Bathing)・読書(Reading)・瞑想坐禅(Meditation/Zazen)バーベキュー(BBQ)・ブランチ(breckfast/Lunch)・ライトアップナイト・ワインパーティ・星空観察は最高だ。
デッキ下や地下室は趣味の空間となっている。木工用ツールや資材置場・陶芸用空間・
春秋には比良山系の山歩きやテント泊による比良縦走登山に出かけ、最近は京都北山
至福の時間である。
ここ志賀の里も秋の実りに輝き、動物たちも木の実をもとめて走りまわっている。
ぼくも猿軍団に負けずに毬栗(いがくり)をわって栗をひろった。夕食は栗ご飯だ。
<完>