shiganosato-gotoの日記

星の巡礼者としてここ地球星での出会いを紹介しています。

2017『星の巡礼・奥の細道紀行-句碑の前でわたしも一句』 6

■2017 『星の巡礼奥の細道・おそれながらわたしも一句』  Ⅲ

                                              
                       ひとも皆  ただ繁りしや 夏の草  實久



6.鶴岡 ⇒ 象潟 ⇒ 新潟 <奥の細道 6>



⑲ 【鶴岡・つるおか】


芭蕉  「めづらしや 山をいで羽の 初茄子」 (めづらしややまをいではの はつなすび)   (日枝神社


「出羽を出で 喰らうてや初 だだちゃ豆   (でわをいで くらうてやはつ だだちゃまめ)   實久


 
⑳ 【酒田】


芭蕉  「涼しさや 海を入れたる 最上川  (すずしさや うみをいれたる もがみがわ) (寺島亭で歌仙)


最上川 一口塗りし 紅化粧」            (もがみかわ ひとくちぬりし べにけわい)         實久


 
芭蕉  「暑き日を 海に入れたり 最上川  (あつきひを うみにいれたり もがみがわ)  日和山公園)


最上川 満ちし紅花 出でし海」          (もがみがわ みちしべにばな いでしうみ)        實久


 
芭蕉  「初真桑 四にや断輪に切ん」     (はつまくわ よつにやきらん わにきらん)   日和山公園)


「齧りたし丸み光るや 初真桑」          (かじりたし まるみひかるや はつまくわ)         實久


 
芭蕉  「あつみ山や 吹浦かけて夕すずみ 」(あつみやま ふくうらかけてゆうすずみ)日和山公園)


「湯煙に温海沸かすや 夏霞」           (ゆけむりに あつみわかすや なつかすみ)      實久


 
㉑ 【象潟・きさがた】


芭蕉  「象潟や 雨に西施が 合歓の花」 (きさがたや あめにせいしが ねぶのはな) 象潟駅前・蚶満寺)


「象潟の 鷺も白けり 忍び脚」           (きさがたの さぎもしろけり しのびあし)           實久


 
芭蕉  夕晴や 桜に涼む 浪の花」      (ゆうばれや さくらにすずむ なみのはな)    象潟駅前)


「ひねもすや 象潟の田に 鷺の舞」       (ひねもすや きさがたのたに さぎのまい)       實久


 
芭蕉  「腰長や 鶴脛ぬれて 海涼し」    (こしたけや つるはぎぬれて うみすずし)    象潟駅前)


「象潟や 老松仰ぐ 鳥海山            (きさがたや ろうまつあおぐ ちょうかいざん)       實久


 
㉒ 【温海・あつみ】


芭蕉  温海山 吹浦かけて 夕すずみ」   (あつみやま ふくうらかけて ゆうすずみ)    (温海・塩俵岩)


「夕顔や 温海涼みし 烏賊釣火」          (ゆうがおや あつみすずみし いかつりび)      實久


 


7.新潟 ⇒ 親不知 ⇒ 金沢  <奥の細道紀行 7 - 越後路>


㉓ 【寺泊・出雲崎直江津・高田】


「霞立つ 佐渡や何処と 泊りかな」       (かすみたつ さどやいづこと とまりかな)         實久


「架け渡す 佐渡寺泊 天の川」          (かけわたす さどてらどまり あまのかわ)         實久


「磯匂ふ 浜昼顔や 佐渡恋し」          (いそにおふ はまひるがをや さどこいし)          實久


 
芭蕉  荒海や 佐渡によこたふ 天河」  (あらうみや さどによこたふ あまのがわ)     出雲崎


「去りゆきし 佐渡の島影 時雨かな」     (さりゆきし さどのしまかげ しぐれかな)         實久


「ひねもすや 佐渡に横たふ 夏の雲」    (ひねもすや さどによこたふ なつのくも)        實久


 
芭蕉  文月や 六日も常の 夜には似ず」  (ふみづきや むいかもつねの よにはにず) 琴平神社


「初蝶や 似て非なる顔 かしこみて」     (はつちょうや にてひなるかお かしこみて)      實久


 
芭蕉  「薬欄に いづれの花を くさ枕」   (やくらんに いずれのはなを くさまくら)     (細川春庵にて)


「夏急ぐ あふるる光り 鵜の浜や」       (なついそぐ あふるるひかり うのはまや)        實久


 
㉔ 【親不知・おやしらず】


「子不知や 漁り火頼る 親不知」        (こしらずや いさりびたよる おやしらず)          實久


 
㉕ 【市振・いちふり】


芭蕉  一家に 遊女もねたり 萩と月」  (ひといえに ゆうじょもねたり はぎとつき)     (市振)


「孤の村や 埋もれし魚網に 蝶泊り」    (このむらや うもれしあみに ちょうとまり)        實久


「市振や 午睡の最中 われ独り」       (いちふりや ごすいのさなか われひとり)         實久


「市振の 翁もねたり 漁り火や」        (いちふりの おきなもねたり いさりびや)           實久


 
㉖ 【倶利伽羅峠・くりからとうげ】


芭蕉  あかあかと 月はつれなくも 秋の風」 (あかあかと つきはつれなくも あきのかぜ) (倶利伽羅峠


「鬨の声 火牛追いしや 山法師         (ときのこえ かぎゅうおいしや やまぼうし)        實久


 
芭蕉  「義仲の 寝覚の山か 月かなし」 (よしなかの ねざめのやまか つきかなし)  (猿ケ馬場古戦場)


「義仲の 生きざま悲し 雲遮月」        (よしなかの いきざまかなし うんしゃげつ)        實久


倶利伽羅や 世の常悲し おぼろ月」     (くりからや よのつねかなし おぼろつき)       實久


 
芭蕉  早稲の香や 分入右は 有磯海」 (わせのかや わけいるみぎは ありいそかい) (倶利伽羅峠


「乾きたる 磯の香りや 平家の陣」       (かわきたる いそのかおりや へいけのじん)    實久


 
8.金沢 ⇒ 山中 ⇒ 福井 ⇒ 大垣  <奥の細道紀行 8>



㉗ 【金沢・かなざわ】


芭蕉  あかあかと 日は難面も 秋の風」 (あかあかと ひはなんめんも あきのかぜ) (源意庵・兼六園


「溶けなじむ 海面の夕日 夏の風」      (とけなじむ うなものゆうひ なつのかぜ)        實久


 
芭蕉  「春もやや 気しき調ふ 月と梅」   (はるもやや けしきととのう つきとうめ)      (本長寺)


「咲くツツジ咲かぬモミジも 常ならむ」   (さくもみじ さかぬもみじも つねならむ)       實久


芭蕉  塚も動け 我泣声は 秋の風」 (つかもうごけ われなきごえは あきのかぜ) (願念寺・一笑追善会)


「命逝く 泪落つるや 夏の暮れ」        (いのちゆく なみだおつるや なつのくれ)        實久


 
芭蕉  「秋涼し 手ごとにむけや 瓜茄子」 あきすずし てごとにむけや うりなすび)   (長久寺)


「夏の露 宇宙覗けと 星の下」          (なつのつゆうちゅうのぞけと ほしのした)       實久


 
芭蕉  ちる柳 あるじもわれも 鐘をきく」 (ちるやなぎ あるじもわれも かねをきく)  (宝泉寺・子来坂)


「子来りて 迎える坂や 夏の汗」         (こきたりて むかえるさかや なつのあせ)       實久


 
芭蕉  「小鯛さす 柳すずしや 海士が軒」(こだいさす やなぎすずしや あまがいえ)  (本能寺)


「夕日落つ 蕉碑や影も 松の中」        (ゆうひおつ しょうひやかげも まつのなか)     實久
                                                           (宝泉寺・五本松にて)


 芭蕉  残暑暫 手毎にれうれ 爪茄子」  ざんしょしばし てごとにうれう うりなすび) (泉亭歌仙)


「したたりし 汗も味する 爪茄子」        (したたりし あせもあじする うりなすび)          實久


 
芭蕉  此の山の 神にしあれば 鹿と花」 (このやまの かみにしあれば しかとはな) (小坂神社石段右)


「風揺らぐ 鎮守の杜の 木洩れ日や」       (かぜゆらぐ ちんじゅのもりの こもれびや)  實久



 
 
                                 
イメージ 1
 
奥の細道・温海(あつみ)・芭蕉句碑「あつみ山」
芭蕉  「あつみ山や 吹浦かけて 夕すずみ 」
 
 
 


        ■2017 『星の巡礼奥の細道・おそれながらわたしも一句』  Ⅳにつづく