◎小辺路縦走3日目①
吉村家跡の巨大杉の防風林が残っている急坂を上ったところにある<二十五石5:15/657m>近くで2日目の露営を終え、3日目の目的地である果無峠の麓にある<山口茶屋跡>に向かって、5時15分露営地を出発した。
寒さには慣れてきたのかあまり気にすることもなかったが、ツエルトの設営をわずかな傾斜のある場所にしたためか、スリーピングマットごと体が移動し、元に戻す繰り返しのため安眠できずに一夜を明かした。
設営時の野営地選定に気を配ることの重要性が身に染みて分かった。
十分な睡眠は、小辺路縦走の要であるので心したい。
露営地から少し上がったところに、<三十丁の水>がある。
水量豊富な、立派な水場である。水を補給しておきたい。
丸木坂にある豊富な<三十丁の水>
丸木坂(標高772m)からは、北に伯母子岳を眺望し、眼下に神納川の流れを認める。
<三十丁の水>で水を補給して上っていくと、いくつかの細い沢水に出会うが、涸れ水を考えると<三十丁の水>での水補給をしておくべきである。
坂を上りきると三浦峠に達し、立派な林道と交差して、小辺路は直進する。
有難いことに、東屋から少し離れたところにトイレもある。まずは、水溶性のティッシュペーパをつかんで急いだ。
甲武信(こぶし)の真っ白な花やウグイスの合唱を観賞しながら、東屋で朝食<乾パン・ナッツ・チョコ・マヨネーズ>をとった。
さすが標高1049mの峠である。冷たい風に重ね着をした。
この休憩の間に、乗用車とトラック2台が林道を通過していった。
ここ<三浦峠7:00/1043m>は、緊急時の避難場所として記憶しておいてよいであろう。
三浦峠1043m (東屋の左手奥にWCが見える)
約30分の休憩の後、峠を後にして<西中バス停>向かって下り始めた。
上湯川を隔ててそびえる、果無岳を望みながらスケッチする。
三浦峠より果無岳(峠)方面をスケッチする
峠よりの下りは、沢水豊富、滑落注意、浮石転倒注意、ストック保持確認、携帯電話への電波良し
である。
防護柵の間の細いルートを巻いていくと地蔵菩薩坐像がある<古矢倉跡7:55/963m>にでる。
古矢倉跡から少し急な下り坂を下りていくと石垣の残っている出店跡、 矢倉観音堂を経て、崖がところどころみられる旧道をたどり民家のある登山口に出る。ここから約1㎞舗装道を歩き国道425と合流し、<西中バス停/公衆電話・自販機>10:30/標高183mに着く。
矢倉観音堂
西中集落にある<三浦峠登山口>登山届BOX有
国道歩きについてはこの後、露営地での感想として載せておいたので参考にしていただきたい。
国道425を歩いていると、左手に小さな雑貨屋があり、暑さにアイス最中を所望、店番のおばあさんに見送られ国道歩きを続ける。今度は、<重里バス停>前に定食屋を見つけ、生姜焼き定食を注文。なんと美味しかったこと、口に入れすぎて咽ぶ始末。これでやっと元気を回復し、一気に<十津川温泉 昴の郷>に到着した。
国道425号線 重里バス停前の定食屋さん
十津川温泉<昴の郷>日帰り湯あり
につづく